橋下府知事も。自民の必死さの裏に。

どうして、ここまでやるのか。
今、自民党の古賀選対委員長がそのまんま東を味方に得て、今度は、
橋下知事を使って、全国知事会をごっそり味方に得ようとしています。
<国から、地方へ>。
権限と財源移譲は、民主党でも同じ。
それを自民がすすんでやる。
天下りも禁止する。
民主の言いだしたことは、なんでも盗んで、とにかく政権を守る。
一体、どうして、そこまで、政権にこだわるのか?
で、ここで、 整理しましょう。
政権を失うと、自民にとって、何が一番問題なのか?
政治家が絡んだ、灰色でまだ地下に潜行している刑事案件のうち、
何が、犯罪として、検察や警察に、立件されるのか?
これまでの、選挙買収、迂回献金、あるいは、国家資産の横領(私的流用)など、
政権与党側にある場合には、上司である総理や法務大臣が圧力をかけ、
お目こぼしになってきた案件でも、 それが、野党に回ると、こんどは、新しい
総理や法務大臣となり、マスコミに晒され、表に出ます。
きっと、自民党政権には、相当、ひどい事態があるのでしょう。
それを、これまで、アメリカの圧力までつかって、隠し切ってきたのが、
今度は、日本国民自身の手で、陽の下に晒すとことができるか、という
段階になった、ということです。
宮崎にせよ、大阪にせよ、 国家の予算に依存しなくても、
十分に、美しい郷土として、自立自活させる方法があります。
問題は、これまで、行政(国にしろ、府県にしろ)の金に
過剰に依存していたことが問題。
不正を排除し、ムダをカットしたあとは、
じっくりと、地域つくりに励むのが、本筋です。
どこか、勘違いをしている、二人の知事。
テレビで得た自分の人気で、 新しい日本が生まれる、作れる、
と、本当に、考えているのでしょうか?
地方分権(権限と税源の移譲)は、これまでの中央集権を崩す第一歩ですが、
国民に繁栄をもたらす国家の生命力が、それで増えるわけではありません。
今、国家権力の相当大きな部分を、マスコミ、特にテレビが生み出します。
多くの国民は、情報の受け手としては、十分に訓練されていませんが、
こうした事態を、体験することで、 鍛えられていきます。
アメリカがこけているのだから、 すごいのが出てくるぞ。
それだけに、自民が必死。
そして、石原都知事も自民の応援に回るのが、おもしろい。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。