日本列島芸術空間化プロジェクト。

 自然を壊し、文化を衰退させ、みずみずしい感性を奪った、工業化。
 門閥 と 試験の成績だけを誇りにした人間が握っている、中央集権。
 明治維新以来の日本国の強みが、完全に、裏目に出ています。
 この重大な事実を認識しましょう。
 明治政府は、1300年前に、持統と不比等が政治的に作りだした
 アマテラスと万世一系神話をさらにアラヒトカミにバージョンアップして、
 国民に有無を言わさず強制しました。
 何べんも言いますが、 宮崎にある高天原から、 長野の戸隠山まで、
 「天の岩戸」が、投げ飛ばされた話を、信じ込まされたのが、戦前です。
 「神話」への絶対信仰の強制は、戦後、マッカーサーによって なくなりましたが、
 そのあと、日本人の精神は空白になり、それを埋めることは何もせず、
 残された中央集権体制のまま、日本全体で、金儲け、と工業化が進められました。
 そして、わけのわからない宗教団体が20万も生まれました。
 追いかける目標があるうち(特に数字)は、意識がそこに集中し、
 自分の内側の精神的貧困を忘れさせましたが、 目標がなくなると、
 もう、めちゃくちゃ。
 
 まして、カネなど、数字が増えないとなると、 何も、判断ができない。
 今、 日本全国で、 土地価格が下落です。
 グローバル経済の中で、もう「工業化」自体が、日本列島を去っているのです。
 でも、 これまで、多くの犠牲を生みながら蓄えられた民間資金は残っています。
 また、私たち日本人は、世界中に喜ばれる、良い品質の製品を、大量に安くつくる
 技術を身に着けました。
 これを、何に生かすか?   です。
 これを、 冷静に、客観的に考えましょう。
 ここでまた、お金を増やすことを最優先に考えると、 前に進みません。
 それよりも、いまあるものを使って、今生きている、この空間を、
 掛け替えのないものにすること。
 自然やイノチから、 人間が一時的にカネになるもの奪うのではなく、
 >>  自分たちの生活自体を、カネのことを考えなくていいくらい、
     幸福な関係=社会構造 に、  作りかえる。
 個々人の意識が、 自分を取り囲む空間全体を作り変えるには、 
 人間同士の社会的関係性の転換が必要です。 
 多くの仲間が必要です。
 そして、 その仲間は、あくまでも、 「今」の現実に立脚した、
 未来像を 共有していないと、 何も生まれません。
 「今」は、 やっと、 工業化・中央集権が、 壊れました。
 今度は、「芽」を出す番です。
 そこにいて、 普通に暮らしているだけで、 快適であること。
 自分にも他者にも、 無理をさせない。
 自然のリズム。
 心と体に響く、 心地よい、イノチの交歓。
 自分が使うもの以上に、 何かを、大量に作り続けなければ、
 満足に、自分の生活が維持されないなんて、 おかしい。
 これまでのシステムでは、 そうしないと、食料も家も手に入らないの
 ですが、 これは、 どう考えても、 おかしい。
 そして、 この、「大量に何かを作り続けることのできない人間」が、
 「弱者」とされ、 これまでのシステムは 邪魔者として外し、 
 彼らの生活費は、税金と年金という 「公的負担」で補ってきましたが、
 これが、破綻します。
 お年よりにせよ、 障害者にせよ、
 これまでの工業化システムでは、「弱者」 でも、
 自分の喜びのために、 自分のすぐ身の回りを、 美しく快適にする
 ことについては、 大変な責任感を持っておられます。
 もう、国とか企業のためでなく、  自分自身のために、
 生きているその現場を、 美しくする。
 この視点に立てば、 老若男女 は、 一つになれます。
 それも、完全な、 地域分権になります。
 美しい大自然の生物界のように、 人間もまた、多くの命が、
 それぞれに、花を咲かせているのが、  もっとも、輝いている世界です。
 一緒になって、 この場所を、 芸術 そのものの 姿にしよう。
 自分の生き方まで、 自然に溶け込んで、 芸術にしよう。
>>  こう、こころにおもっているだけで、  
 
  消費動向 が変わります。
  消費動向が変わると、 それに モノ や サービスを 提供する、
  生産者や供給者側が、 また、違うものを考えます。
>>  つまり、 私たちが、 何を求めるか、 
  それが、 未来を作っていくのです。
   日本列島芸術空間化。
   あなたが、主役です。
 間違っても、 カネのために、自分の国土を汚し、
 人間である同胞に、毒を撒き続ける 隣の国の住民と 
 おなじ感性の人間を、 日本列島に 放置したままでは、いけません。 
 
 まず、自分の生きる現場を美しくする。
 そして、自分の生き方を美しくする。
 そして、 
 自分の生きる現場のルールを、人間が自然とそうなるように、組み替える。
 これ以外に、何も、ない。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。