広島での国際医師会で、日本(政府)が大恥をかいている。

 

 大類さまから、元スイス大使だった村田光平さんからのメールが転送されてきました。

とても重要な内容なので、私の責任で、本欄で公開します。  カラーマーカーは私がしました。

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 今次、 IPPNWに関する所感をお届けいたします。

8月24日から26日まで広島で開催された核戦争防止国際医師会議主催の第20回世界大会に出席して、別添のスピーチをしてまいりました。
27日には東京で事故と健康につき国際シンポジウムが開催され、これにも出席いたしました。気付いたことをご報告させていただきます。
特筆に値することは核兵器が不道徳であると同様原発も不道徳であるとの見解が力強く打ち出されたことです。福島の後に広島で今次大会が開催されたことがこの結果をもたらしたといえます。核廃絶達成が民事、軍事を問わない形で実現する可能性が現実味を帯びだしたと感じております。
福島事故への対応ぶりに関し、低線量放射能についての恣意的評価及び放射能汚染による加害国としての罪悪感の欠如に対する国際的批判を前にして、日本の脱原発政策の確立とこれによる名誉挽回が急がれることを改めて痛感いたしました。

1. 8月25日の私のスピーチは大きな反響を呼び、倫理と責任の欠如と原発の関係のところでは議場から拍手が起きました。続くスピーカーの多くが私のスピーチに言及しました。
ところが26日、福島事故の経緯と医療支援に関する全体会議で注目される場面が見られました。スピーカーの鈴木原子力委員長代理より4号機に関し来年中に燃料棒が取り出されるなどの安全を印象付ける発言が見られたほか他、低線量放射線のリスク評価についての福島県立医科大関係者などによる現状容認の発言がありました。議長を務める広島医師会代表が質疑応答の機会を与えることなく閉会しようとしたところ、抗議の声で議場は騒然となりました。           結局、場内よりの最小限の 質問が認められ20ミリシーベルト、100ミ リシーベルトの敷居設定の危険性、福島事故後のIPPNWの反原発への方向転換の必要性などが指摘されました。事務局が面目失墜する場面でした

2.国際シンポジウムでは山下俊一・福島県立医大副学長が甲状腺学会宛に再検査の要請に応じないよう求める文書を出していることに対する怒りの表明が見られました。千葉でも鹿児でも受診を拒否された人からです。田中俊一規制委員長も全く同じ考え方をする人であることが指摘されました。また、昨秋出版された教科書に関して文科省が生徒の健康第一の立場をとらずに放射能の危険性を伝えていないことが厳しく批判されました。
恥ずべき事例で、日本の名誉挽回が急がれます。

3.事務局が驚くほど出席者より私のスピーチのテキスト入手の希望が多かったそうです。秋葉前広島市長からは直接に評価のコメントを頂きました。
コロンビア大学のKanter 博士はUN倫理サミットに関心を寄せ早速論文を送ってくれましたが、倫理に関し結論として次の通り尊敬、寛容、相互依存、寛大、普遍的責任、自己抑制の諸原則を挙げてくれました。
So, in conclusion, I believe that if we reframe our issues in a way which
highlights these underlying principles such as: Respect/Tolerance,
Interdependence/Generosity and Universal Responsibility/Restraint, we can
forge an alliance across not only the IPPNW Federation, but organizations
all over the world.

4.IPPNWは福島事故後原発反対の方向に舵を切っており最近は深刻な放射能被害をもたらすウラニウム開発反対の決議をしていますが、ロシア支部、及び日本支部はこれに反対したとのことです。今次世界大会を経て日本支部も方向転換する可能性が確実に高まったと思われます。

5.9月20日に米議会内で行われる議員ブリーフィング集会にこれを主催するHelen
Caldicott’s Foundationより私を招待したいとの連絡が28日にありました。検討したいと考えております。

ウクライナ政府がチェルノブイリ事故の犠牲者の数として病気を発症したものを含め260万人(うち子供は60万人)を発表していることが想起されます。今次世界大会でも予想される日本の多数の犠牲者(奇形児含む)の表面化についての発言が多々ありました。原発に対する世論が激しいものとなることが今から予見されます

 村田光平

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。