森友事案・公文書書き換え問題。これを機に、列島の富と、統治機能、国富管理、税収入と予算分配を知ろう。

1)まず、昨年、加計学園事案で、時の人となった、元文部次官の前川さんが、辞任した佐川国税局長について、言及しました。
 13日、中野市の隣の須坂市で、元文部次官の前川さんが講演しました。
 前川氏:「役人は辞めれば何でも言える」 佐川氏に助言   毎日新聞2018/03/15 08:23
 文部科学省の前川喜平前事務次官が13日夜、長野県須坂市内で講演した。学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書の改ざん問題を受けて辞任し、国会招致を要求する声が高まっている佐川宣寿前国税庁長官に関し「役人は辞めれば何でも言える。佐川さんにそう教えてあげたい」と述べた。
 前川前事務次官は昨年、「加計学園」の獣医学部新設計画に関し「総理のご意向」と記された文書の存在を告発。その後、全国の講演会などで官邸側の関与を主張し続けている。
 講演では森友問題について「意思決定過程の不透明さなど加計問題と似ている」とし、改ざんは「隠すだけでなく偽の情報を出した。輪をかけて悪質だ」と批判。「38年務めた経験上、役所の人間が自ら判断したとは思えず、政治的な力が働いたと考えざるをえない」と語った。
 理財局長から国税庁長官になり、今回、辞任した佐川氏。国会での喚問が決まりました。
2)今、財務省と安倍政権とで、対立構造になっています。
 自民党の国会議員たちは、今回の事態に、財務省を始め官僚たちが国会で勝手に発言し、その発言内容に基づいて公文書の原本まで、勝手に書き換える事態になっている、とも言って、これでは、国家の体をなさない、根本が崩れると言い出しました。問題の所在を、佐川氏個人と理財局に、限定・特化していますが、果たして、そうなのでしょうか?
 
 公文書については、福田康夫元総理によって、「公文書は未来への遺産だ」として、「公文書管理法」が成立しています。その「未来への遺産」であるはずの公文書を、今回、なぜ、書き換えることになったのか、
その動機が、官僚個人の発言と組織のためだけなのでしょうか? もし、そうなら、これは、組織の自殺行為です。
 そもそも、財務省の理財局とは何か?
日本列島と周辺の島嶼群を統治領域とする、日本国が、どれだけの理財=国富を持っているか、これを、管理するところです。
 この場合、明治の「地租改正」以来、その国富を、どう、金銭で数値化し、交換可能な「財」としてきたか、この管理もしているのです。
近代国家の出発時での最大の財産は、不動産では「土地」でした。
そして、動産で言えば、地下資源の他に、金銀宝飾類や海外資産(ポンドやドル建て、さらに債権・証券)もありましょう。
文化遺産もありましょう。
そしてなにより、この列島で、生きてきた私たち日本人の存在こそが、最大の資産です。
この人的資源こそが、未来の富を生みだす源泉で、最高の「国富」のはずです。
しかし、「国富」といった場合、どうもこれまでの為政者は、ここでは、国家の富もあれば、列島に生きる人間個人の所有物となった富とを、あえて混同したり、あいまいにしてきた様です。
これは、列島に生きる人間個々人を、国家(統治体)と対等な存在(国家主権者)とする、民主主義の基礎を、きちんと教えないまま、
一方で、国家の権威として天皇(と皇室)を存在させ、それを「国富」の分配の場面に直接、関わる官僚や司法の場面で、法の裏づけとして、単なる名誉だけでなく、現実の影響力を響かせてきたからです。
その結果、一部の人間(一族)が、国家の中で上位者として優遇されるのは当然 という意識を、戦後も持ち続けたのです。
そうした意識の上でできた「制度」が、戦後の経済復興の中でも、続いて来たのです。そのとき、財務省の主税局と主計局による国家予算以外に、理財局による国有地の払い下げでは、多くのマネーを生み出しても来たのです。そこを知る政治家が、有力者ともいわれたのです。
国家の国富をどう分配するか、このとき、旧来の制度を踏襲する官僚たちの姿を、「岩盤規制」と言い、それを、壊すと言って始めた、特区構想で、何が行われたのか? ここで、公平性がどう担保されたのか?
「311」が起きても、これまで同様、「制度」を作り出すとき、もっとも蔑ろにされてきたのは、個々の人間のイノチでした。その一方で、安倍政権では、「お仲間」優遇が過激になった。
 今、土地に関しては、所有権不明なもの(固定資産税が取れない)や相続放棄のものも多く、すでに、九州の面積を越えています。
 しかも、日本の国法では、土地の所有権は、世界的にみてももっとも緩く、私有制限(公共面からの条件付け)が最も少ない。とくに、地下に対する規制がなく、産廃やごみなど、どんどん捨てられ、その廃液が地下浸透し、土壌や水資源を汚染している例もあります。
 理財局には、国土交通省・農水省・経産省とも連携し、列島の土地利用に関して、その所有権設定と公共面の義務化にまで入り込んで、未来への道しるべと基準を作る時期に来ています。
 これは、明治維新以来の、列島の国富の再構築、再分配です。もちろん、宗教法人や山林・国立公園地域の利用についても、根本から作り直すときが来てます。
3) 日本国は、今回の「潮目」によって、
単に安倍政権の外交だけでなく、この国家そのものの存立次元まで遡って、この統治体を組み直す過程に入り出したと考えます。
中央と地方、個人と地域。そして、企業活動。これに対する新しい「解」を求めだします。
私は、あるエリア(「村=共同体」)の中では、マネーを発生させず、その「村」が、「村の外」に向けて、次々と感動を呼ぶ「経済的な価値」を、発現・発信していくのが理想と考えます。そこで、隣人をいたわり合い、高度にITを駆使すれば、さながら、「IT縄文村」です。
国家はそれを、支える存在にする。
国防・警察・外交・安全基準などは、当然存在し、統一を保ちますが、エリア内では、それぞれが、自律して自立する。
当然、食とエネルギーは不可欠です。なにより、生きているその現場を美化し、そこに、人間としての文化性を高め行くことで、その場が、経済的にも、新しい価値をどんどん生み出していきます。しかも、ITを使えば、それが、世界中で情報共有されます。
参考になるのは、渋温泉の スノーモンキー。
昨年まで、1日1000人の外国人観光客でしたが、今年1月に、CNNが「日本に行ったら行くべき所」と、英語圏に発信したところ、
この2月からは、1日2000人が訪れています。すぐ見て帰える人もいますが、温泉街に長逗留する人もいます。ここでの感動の元は、何で? どうして、人をひきつけられるのか?
地球規模で、今、世界の人類は、何を求めているか? 
戦争やパンデミック、環境汚染をこえて、私たちは、何をすべきなのか? 
このとき、国家や共同体、そして様々な組織体は、どうあるべきなのか?
今回の理財局の森友問題は、それを、徹底的に考えさせる入り口です。

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この記事を書いた人

新井信介

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。