5月1日、メーデーの日に、「ビン・ラディンを殺害した」とアメリカ。
さらに、「それでも、アル・カイダによるテロの脅威は残っている」と。
これは、一体何を意味するのだろう。
2001年の「911」から、まもなく、まるまる10年になる。
世界は今、大きく変わっている。
今は、誰がシナリオライターなのか?
国際金融グループ?
アメリカの国益代表者?
それとも、人類史的な、世界管理グループ?
ビン・ラディンは、サウジ王家や、ブッシュ・ファミリーとは、昵懇でした。
反米テロ組織アル・カイダ は、「911」以前は、存在しませんでした。
ただ、今回のビンラディンの死の発表で、国際金融面から言うと、アメリカが「911」以後に、
テロ資金になる疑いがあるとして、海外への持ち出しを禁止していた、アメリカ国内にある
中東名義の資金について、これが解除される可能性が高い。
簡単に言うと、アメリカからの海外送金(事業、金融の投資、他)が活発化するのではないか。
この10年間の大きな流れを見直してみると、
2002年から2006年は、国際金融の拠点がニューヨークからロンドンに移り、そこでは、
アメリカ発のサブプライム・ローンをちりばめたインチキ金融商品が世界中に出回り、
中国やベトナム、インド、ブラジルの世界市場参入にも煽られて、世界経済は過剰流動性
で、金融市場は空前のバブルとなり、 一気に、グローバル経済の拡大を加速しました。
そして2008年の北京オリンピック後に、リーマンショックで、金融バブルは破裂しました。
今、世界経済にかかわる資金は、どうなっているのだろうか?
主役は、G20 です。
もはや、10年前とは、違うステージになっています。
再び、相当大きな資金が出回る(これは地震支援で日本のオオモトから引き出した?)一方で、
不都合なもの(この規準と、その判定者が問題ですが)については、何でもテロの所為にして、
システムダウンなどで、処理できる状況になったのではないか?
直接的な軍事攻撃でなく、狙いを定めた上でコンピュータの事故を装った破壊、混乱、
さらに、台風・地震などで、「予想外」の事態といって、何でも壊すこともできてしまう。
私達、個人や中小企業は、どうするか?
巨大システムには、頼らない。 自分で、社会的価値を生み出していく。
顔の見える、1対1の、信頼関係の下に、自分の生活を組み立てるしかない。
人類に幸福をもたらす、小さな事業に、きちんと資金が流れることを 祈るばかりです。
ビン・ラディンが死んで、アル・カイダが残る。もう、何でもありだな。
この記事を書いた人
新井信介
1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。