今週末は淡路島に行きます。「国産み」の真実をさぐります。

こんにちは。 

 日本列島で、いつ、「国」が始まったのか? 

一昨年は、古事記編纂1300年で、島根は、一大キャンペーンでした。 

 http://www.shinwahaku.jp/kojiki/shinwa/1-2/    このなかに、「国生み」が、紹介されています。

<第二章>国生み

そこで、天の高天原の神々が、 イザナキ神とイザナミ神の男女二神に
「この漂っている国をつくり固めよ」と命じて、
天の沼矛(ぬほこ)を授けて、 国づくりをお任せになりました。

イザナキ神とイザナミ神は、天の浮橋という空に浮かんだ橋に立って、
その沼矛を指し下ろしてかきまわしました。

潮をかき鳴らして、引き上げた時、 その矛からしたたり落ちた潮が
積もり重なって島になりました。
この島をオノゴロ島*1と言います。

このオノゴロ島に  イザナキ神とイザナミ神が  天の高天原より降って、
そこに天の御柱(みはしら)と  八尋殿(やひろどの)を見つけました。

そこで、イザナキ神はイザナミ神に 問いかけました。
「イザナミよ。あなたの身体はどのようにできているのか」と。

イザナミ神は答えました。 
「私の身体はよくできているけれど、よくできあがっていない部分が一カ所あります。」と。

それを聞いたイサナキ神は答えました。
「私の身体はよくできているけれど、 一カ所だけ余っている部分があります。
私の余っている所と、
あなたのよくできあがっていない部分を刺し塞いで、
国土を生み出そうと思いますが、いかがですか?」と。

イザナミ神は答えました。 
「はい。それはよいお考えです。」

そこでイザナキ神は、
「それでしたら、私とあなたで、この天の御柱で廻り逢ってから、
寝所で交わりを行いましょう。
あなたは右からお廻りください。
私は左から廻ってあなたにお逢いしましょう。」
と、イサナミ神と国を生むお約束をなさいました。

約束し終わって、天の御柱を廻った時、 イザナミ神が先に言いました。
「まぁ、なんと愛しい男神よ。」と。
その後にイサナキ神が言いました。
「まぁ、なんと愛しい女神よ。」と。
言い終わった後に、 イザナキ神は  「女性が先に言うのは良くないだろう。」
と言いましたが、二人は婚姻を行いました。

こうして生まれた子は水蛭子*2だったので、 葦(あし)の船に乗せて流しました。
次に淡島(あわしま)を生みましたが、これも子には数えません。

そこで、二神は相談しました。
「今私たちが生んだ子どもは良くありません。
やはり天の神々のところへ参上して申し上げましょう。」と。
すなわち、天の高天原に行って、
天の神々の言葉をうかがうことにしました。

天の神々は占いをして
「女性が先に言葉を話したのがよくないようだ。
また帰って先に言う方を改めなさい」と。
 

こうして、地のオノゴロ島に帰り降りて、
再びその天の御柱を前にと同じように廻りました。
今度は、イザナキ神が先に言いました。
「まぁ、なんと愛しい女神よ。」と。
言い終わった後に、イザナミ神が言いました。
「まぁ、なんと愛しい男神よ。」と。

言い終わった後に生んだ子は、初めに生んだのが淡路島、

次に生んだのが四国、   三番目に生んだのが隠岐。
そして九州、壱岐、対馬、佐渡と生み、ついに本州を生みました。
この八つの島を大八島国といいます。

国を生み終えたイザナキとイザナミは、次に神々を生みました。
石の神、土の神、海の神、風の神、山の神、穀物の神。
ありとあらゆる神々を生みましたが、
火の神を生んだことが原因で、ついにイザナミは命を落としました。

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 国家は、人間が作り出したものです。

 明確な「統治体」です。

 国(クニ)や、郷土・郷里とは、違います。

 「生んだ」 「生まれた」 という表現の時、 イノチの連続性が意識されています。

 それが、

 「国つくり」となったときには、 「つくる」主体の自分が、 明確に意識されています。

 上記のイザナギ・イザナミ神話は、8世紀に入って、不比等が作り出したものですが、

 ここで、先に、イザナミからの「国生み」の申し出だと、 国家が流れてしまったことになっています。

 そもそも、「高天原の神々」が、地上世界に、「国」を創れと命じたのです。

 命じたときの「神々」の存在は、何を暗示しているのでしょう。

 「漂っている国」と、さきに、不完全ながらも「国」があり、

それを、「つくり固めよ」 として、 イザナギ・イザナミが 地上世界に派遣されたのです。

 そして、 沼矛(ぬぼこ) の先から、滴り落ちたのが、オノコロ島。

 これが、淡路島の南にある、小島の沼島(ぬしま)です。

 「漂っている国」とは、何を意味するのか?

 今回、はっきりさせるのは、ここです。

 淡路島には、もっとも古いタイプの銅鐸が出土したことでも有名です。

 その銅鐸は、3世紀後半には、一斉に消えて、記紀には、まるで、記載がなかったのです。

 ショメール・ヘブライ と 縄文 との関係を、 ヌナトクラブの皆さんと、確認します。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。