国民が戦争を望まない限り、東アジアに戦争はない。

 尖閣と竹島の問題は、中国、韓国、日本のそれぞれの国民に、国家とは何か、をきちんと考えさせます。

この三ヶ国は、それぞれ、異なる言語を持っていますから、発想の時点から、基本的な考え方も違ってきます。

また、それぞれの政府(統治体)が、いつから始まったのか? あるいは、過去にできたものを、きちんと継承しているか、 これも、事情が異なっています。

日本の場合、明治政府は、大政奉還で徳川の江戸幕府を引き継ぎましたが、戦後は、実際の行政状態は、アメリカの特別行政自治区でありながら、国家元首の天皇が退位しなかったので、そのまま、続いているように、国民は錯覚しています。

中国は、いまだに分裂状態のままです。中華民国に組み込まれた一軍事部門(八路軍)が独立して、大陸全土を支配し、その大本の中華民国は台湾に逃れ、そのまま、残っています。

日本の明治末期に日本国に統合された朝鮮半島は、戦後は独立したものの、韓国と朝鮮に分裂したままです。

こうしてみると、どれも、不完全なものばかりです。

東アジアに危機を煽りたいのは、オスプレイを配備したい(売りたい)人間たちですが、このまま、緊張が拡大していくのでしょうか?

基本は、わたしたちですね。 韓国には徴兵制があり、 日本や人民中国には、ありません。

日本の軍隊は自衛隊ですが、この出発は、アメリカの日本占領政策を補佐する機能の警察予備隊から始まりました。

一方、中国の人民解放軍は、国家の軍隊ではなく、共産党の軍隊です。日本でいえば、自民党や民主党が軍隊を持っているようなものです。

このことを考えると、原発マフィアで雁字搦めの「悪魔が支配している日本」を壊すには、軍事組織が必要なのか、とさえ思えてしまいます。

今、アメリカは、原発に関しては、日本の「311」以後の放射能の実態を見て、核廃棄物処理まで考慮し、縮小へと方針転換に向いだしていますが、日本は、国民の声を無視です。

戦争は、国民が望まない限り、起きませんが、 今の環境は、これまで、キッシンジャーたち(スカル&ボーンズ)が仕組んできた「曖昧さ」「いい加減さ」で隠してきた問題が、露骨に出てきました。

韓国大統領が、日本国天皇に「土下座して、謝罪せよ」とまで言い放ち、これを今の韓国国民が支持しているのですから、私たちは、日本の「天皇」の存在と位置づけについて、周辺国がどう捉えているか、もう一度、整理してみる必要があります。

ちなみに私は、この大統領発言は、公式に撤回するまでは、韓国との国家間での、文化・経済交流は、一切中止するのが当然と考えます。しかし、その一方で、靖国神社に対しては、明治維新以来、戦争拡大マシーンだった面を、きちんと、反省し、総括すべきと考えます。

日中韓三カ国に対し、それぞれ、この三カ国の人間が、同じ目線で、過去の戦争の犠牲者を、等しく追悼できる記念碑が必要です。もちろん、そこには、共通の歴史理解が必要になります。

今は、物事を曖昧にしないために、どんどん、政府間で、それぞれの立場で「事実」を主張しあってもらいましょう。私たちは、冷静に、その主張にある「事実」を見極め、他の国に自分の立場・考えを発信すればよい。戦争は、国民が望まない限り、支持しない限り、起きないし、たとえ、現地で武力衝突があっても、拡大しません。 

 ただ、こうした国境紛争が過熱化するとき、国内経済がどうなるか、特に日本の場合は、放射能問題がますます、置いていかれます。 

 自分の生きている現場を、まともにしていく。天と地 とをつなげ、そこから、人間としての喜びを生み出していくことに努めるのみです。そして、その姿勢が、他の国の人間にとっても、手本になるものであることを、実現できたら、それまそのまま、 人間を生み出した神が喜ぶものともなります。

 日本列島に、690年に伊勢神宮ができるまでの物語(今は、これを第一回の遷宮と言っていますが)は、大陸・半島・列島では、まだ国境が画定していないときでした。そしてなにより、このとき、今のような、日本人、韓国人、中国人という、明確な区分けがありませんでした。 

 中華皇帝の支配地域は、時代とともに大きく伸び縮みしており、列島に存在した大王(おおきみ)の地位には、大陸からきた人間が、次々と君臨していました。

 たとえば、聖徳太子(ウマヤド)は、 ペルシャのホスロー1世の実子で、突厥王でした。  

 天智は、百済。  天武は、高句麗。 文武は、新羅。   そして、応神は、前秦の人間でした。

これらがきちんと認識された時に、それぞれの国で、あるいは、世界中で、一体、どんな反応が起きるのか、見ものです。

 

 

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。