以下、朝日と産経の記事を、夫々、転載します。
◎非核化へ「日米韓の緊密な連携カギ」 外相会談で米報告 朝日新聞 2018/06/14 12:59
トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との米朝首脳会談を受け、ポンペオ米国務長官と河野太郎外相、韓国の康京和(カンギョンファ)外相が14日、ソウルで日米韓外相会談を開いた。ポンペオ氏が米朝の共同声明や会談の内容を報告。外相会談後の記者会見で「非核化はプロセスであり、簡単なものではない。日米韓の緊密な連携が成功のカギだ」と述べた。
日米韓外相会談は1月以来で、ポンペオ氏が就任してからは初めて。
12日にシンガポールで行われた米朝首脳会談で、米朝は「北朝鮮は朝鮮半島の完全な非核化に向け努力する」と盛り込んだ共同声明を出した。会談前に日米は「完全かつ検証可能、不可逆的な非核化」(CVID)を北朝鮮に求めていたが、共同声明には含まれなかった。ポンペオ氏は会見で「日米韓はCVIDを達成するため、引き続き尽力している。世界は安心してください」と語った。
ポンペオ氏は13日、記者団に「北朝鮮による『大規模な非核化』を2年半で実現できると希望している」と述べた。トランプ氏の今の任期の2021年1月までに、非核化を大きく前進させたいとの考えを示した。共同声明には非核化の期限は盛り込まれていなかった。
ポンペオ氏はさらに、声明で合意した北朝鮮高官との包括的な協議について、来週中にも開かれる可能性を示唆した。日米韓の外相会談では、今後の非核化の進め方についても意見を交換した。ポンペオ氏は14日午前、韓国大統領府で文在寅(ムンジェイン)大統領とも会談した。
トランプ氏は12日の記者会見で、米韓合同軍事演習の中止や、在韓米軍の縮小の可能性について言及した。韓国側は事前に知らされていなかったとされる。これに対し、康外相は14日の会見で「韓米の軍当局の間でもっと協議すべきだ」とクギを刺した。
在韓米軍は北朝鮮と向き合う最前線であるだけでなく、中国に対しても重要な役割を担っている。米軍による抑止力が低下する事態になれば、極東の安全保障に大きな影響を与える可能性もある。このため、ポンペオ氏は会見で「日韓との同盟関係は鉄壁だ」と強調。康外相も「在韓米軍は今後とも、重要な役割を果たす」と語るなど、強固な同盟関係をアピールした。(益満雄一郎=ソウル、鬼原民幸、土佐茂生)
◎ 日朝首脳会談へ本格調整 金正恩氏「安倍首相と会ってもよい」 トランプ大統領に伝える 産経新聞 2018/06/14 05:03
12日の米朝首脳会談で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長がトランプ米大統領に対して「安倍晋三首相と会ってもよい。オープンだ」と述べていたことが13日、分かった。これを受け、日本政府は日朝首脳会談の本格調整に入った。安倍首相は14日に拉致被害者家族と首相官邸で面会を予定しており、ここで拉致問題解決に向けた交渉方針を説明する意向だ。
複数の政府関係者が明らかにした。金氏の意向については12日中に米政府から複数のルートで日本政府に伝達されたという。
米朝首脳会談で、トランプ氏は「完全な非核化を実現すれば経済制裁は解くが、本格的な経済支援を受けたいならば日本と協議するしかない」との旨を金氏に説明。その上で「安倍首相は拉致問題を解決しない限り、支援には応じない」と述べたとされる。
この説明を受け、金氏は、安倍首相との会談に前向きな姿勢を示したという。会談中に北朝鮮側は「拉致問題は解決済み」という従来の見解は一度も示さなかったという。
政府関係者によると、水面下の米朝折衝でも、北朝鮮側は日朝協議に前向きな姿勢を示していたという。
トランプ氏は米朝首脳会談後の記者会見で、拉致問題について「共同声明に盛り込まなかったが、(会談で)取り上げた。安倍首相の最重要課題でもあるからだ」と説明。安倍首相は12日夜、トランプ氏との電話会談後、拉致問題について「日本が北朝鮮と直接向き合い、解決していかねばならないと決意している」と述べた。
私のコメントは、次回に。
ポンペオ「世界は安心して下さい」。皇国史観ファンタジーの自縄自縛が解かれていく。
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この記事を書いた人
新井信介
1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。