地球レベルで自分自身を見つめないと、未来は開けない。

 昨日のサッカー日韓戦。おもしろかった。
予想通り、日本チームが成長していて、いろいろ考えた。
人間同士のやることの成否について。
人間は、地球全体にいます。
これが同じルールで競う合うときと、競わず自分のために生きるときと、
どうちがうのか?
後者は、地域の論理であり、完結すべきは、地域の中の生活の確保。
一方、それに対し、そうした地域代表として、他の地域のものと、
何かを競うのであれば、
まず、地球全体の中で、自分の位置づけを考え、これまでのすべての
人類の成果を、貪欲に取り入れないといけません。
サッカーに関して、ザッケローニ監督は、それを行っています。
しかも、日本人としての特性(地域性)を十分に見抜いて、生かしています。
大きな方針とチームを運営するシステムの基本の哲学は、自分できちっと立てて
それを偏りなく選手に浸透させ、あとは常にボール保持とゴールを意識させ、
個々人に、自由にやらせる。
新規の選手の登用は、どんどん試す。
そして、自分の哲学や戦術がきちんと理解できないもの、さらに、
十分な力量とテクニックが発揮できないものをあぶりだして、外す。
グルーバル化している日本の大企業経営は、こうなりつつありますが、
(日産のゴーンがやっているものこれでした)
これは、国家の運営の場面でも、こうすべきです。
しかし、今の日本の現実は、政治家や官僚、さらに、メディアの解説者の
個人の力量以前に、政治を語るときの、その哲学やシステムが、きちんとした
統治の「科学」に基づいているのではなく、
非常に曖昧な文化=精神性によって、既得権が作られ、これの維持が
最大の目的化しています。 
一言でいえば、大地を離れて浮き上がった人間による「村の論理」。
国家とは、何のために在るか?
この根本の議論がないため、既得権『村の論理」がやぶれません。
なぜ、メディアは、既存の政党の話ばかりするのか?
まず、今ある法律や制度は、国民の意思によって、どんなものでも、
変えることができる、新たに作り出すことができる、という認識での議論がない。
そのときに、初めて、日本の国家の真の姿が出てくる。
一方、ロンドンの暴動。
これは、ノルウェーと同じく、頭の理解で、単純に人権のみを捕らえ
多くの移民を受け入れた後の、混乱によるもの。
特に、シティでのマネーの活動と、国家の豊かさが、乖離している中、
職がなくて低収入、それでも、ほしいモノだらけ。
ほしいものとは、誰かが作った工業製品。
自分の生きている地域に、とくに、文化の理解も愛着もない。
自分自身を、自分の生活空間を造れる、主体的存在とは考えていないのなら、
単純に、ほしいものを略奪し、後は、壊しまくります。
国家のシステム運営者が、なにか「獲物」を捕る、という発想でいるうちは、
人権や文化融合などの、高邁な理想を掲げても、全く平和は来ない。
「今、ここで、一緒に、豊かさを生み出す」
こう考えることができないと、どこまでも混乱する。
そう考える「哲学」、そう考えて生活するしかない「仕組み」を、
作り出すしかない。
これは、同じ地域に共に生きる、土着の生活の場からしか、出てこない。
市町村(最大でも数万人規模)で、自分達の住む町を、地球全体の中でいちづけて、
特色を確認しあって、発展計画を策定するしかない。
けっして、国富をもてあそぶ既存の政治家や官僚の言いなりに
ならないように。
知らぬ間に、とんでもないものを押し付けてくるのが、
これまでの、国家権力であったことを, 忘れてはいけない。
知的怠慢な人間は、いつだって、犠牲者になってしまう。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。