新しい枠組みに向けて、一斉に動き出している。 ・・・・・「東アジア」を知る「隋唐演義」。

 ある秩序が壊れるとき、必ず、別の秩序が生まれ始めています。
1) まず、 国家と権威について
 国家、神(概念)、通貨(人間の観念のエネルギー)  は
 いずれも、人間が作り出したもの。
 この中で、国家は、グローバリズムで枠組みが壊れていましたが、
 今、その国家の領域に生きる人間に対する、 権威(の提供)でも、
 大きく揺らいでいます。
 地方で、イノチの現場から、改善策を模索し、それを実行する。
 国=お上 が決めたとおりに従うことは、 かえって、イノチを毀損していく。
 これに、日本国民が気がつき出しました。
 途上国の場合は、まだ、国家主導です。
 私の、文明モデルで言えば、 日本は、すでに、《新文明》に入りこみ、
 新興国や途上国(中国、インド、ベトナム、ブラジル、ロシアなど)は、
 《文明のスタンダード》の段階です。
 国家そのものを、どう捕らえるか。
 膿だし と同時に、 豊かさのビジョンと、手ごたえが必要です。
2) 「東アジア」の枠組みを、考えるにあたって。
  さて、 話は変わって。 東アジアのことです。
  皇祖神アマテラスが誕生する、7世紀について。
  この時代を、もっと、掘り下げようと、  今、「隋唐演義」を読んでいます。
 
  卑弥呼のいた3世紀は、大陸では、魏が三国を統一し、
  それを、司馬仲達の孫の司馬炎が奪って、晋 を建てましたが、
  すぐに内紛で衰退し、4世紀後の中国は、南北時代になります。
  このとき、この北朝を五胡十六国と呼び、それを統一したのが、北魏。
  さらに、その北魏が東西に分かれて、東魏と西魏となり、
  それぞれから、北斉と北周が起きますが、いずれも短命で、
  
  それを再びをまとめたのは北周の将軍だった楊堅です。
  この人物は、南朝まで征服し、やっと大陸全土が統一されました。
  
  それが、隋の文帝です。 
  この文帝の次男が、楊広で、後の煬帝です。 聖徳太子のときの隋の皇帝です。
  この煬帝は604年に即位すると、大陸全土から美女を集めさせ、
  洛陽に3000人の宮女がすむ、巨大庭園ホテル「西苑五湖十六院」を築きました。
  しかも、その宮殿で、宮女たちと舟遊びをしているとき、このまま暖かい江南地方
  (蘇州・杭州)に行きたいな、と思い立って、 大運河の建設を始めました。
 
  これは、皇帝個人の趣味快楽ための、大変な国庫支出となりましたが、
  同時に莫大な公共投資となりました。 人海戦術の掘削事業のほかに、
  その運河沿いに、農民に柳の木を持ってこさせ、植えさせたりしました。 
  
  皇帝の遊びのための事業でしたが、この運河の完成は、思わぬ成果を生みます。
  大運河が中国大陸の南北を結ぶ物流網となり、大陸は経済的に一体化され、
  以後の、 主に 唐の時代の大繁栄 の基礎となったのです。
  さて、その煬帝が大運河完成後の610年に、周辺国に、朝貢を求めます。
  しかし、これに、応えなかったのが、高句麗です。
  そこで皇帝自らが出征します。 陸路35万人、山東からの海路20万人の大軍を
  率い、高句麗の領土である、遼寧から現在のピョンヤンに向けて、大遠征です。
 しかし、これは、隋の大敗でした。 
  特に陸路の35万人は壊滅し、帰ったのはわずかに数千人だったといいます。
 このとき、高句麗には、大変な戦略家がいたことは間違いありません。
 さて、それは、誰でしょうか?
 そして、 隋は、この高句麗遠征がもと各地で反乱が始まり滅びます。
 618年にその隋の将軍だった李淵が、「唐」を興こします。
 そして、李淵が、中国全土を 実際に統一したが、621年です。 
 この年、日本では、日本書紀によれば、聖徳太子が死んでいます。
 この唐の統一事業のとき、一番活躍したのが、唐の二代目となった李世民です。
 この人物は、626年に即位したあと、645年に、高句麗遠征をしました。
 そして648年の二度目の高句麗遠征で、眼を負傷して、649年に死亡しています。
 中国(隋、唐)と、高句麗(現在なら、北朝鮮)には、相当大きな秘密がありそうです。
 そして、そこには、私たち日本国誕生にとっても、大きな鍵が隠されています。
 
 史書では消されている<真実>を引っ張り出すのは、楽しいですが、
 本当に、苦痛が伴います。 それに、ほかのことが全くできなくなります。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。