私の現在の情勢分析。簡単に。

 こんにちは。
政権交代選挙から2ヶ月経ちました。
1) 国内政治
 はっきりしたこと。
 もう自民党政治への後戻りはない、ということ。
 民主党の「やりすぎ」に対する批判は出てきても、
 政官業の無制限拡大システムの駆動力の停止と廃棄 は、
 国民の声であり、 時代の流れです。 
 
 来年の参議院選挙で、民主党が単独で過半数を取るかどうか、
 日本人のバランス感覚が決めるでしょう。
 衆議院で、308議席です。
 3分の2条項を使う状況にするかどうか、
 それは、今の民主党の姿勢を見てになりますが、
 4年後、 2013年の夏の、衆参同時選挙まで、
 その体制が続きます。
 その間、 この政官業のトライアングルの恥部が
 どんどん出てきます。
 今は、まだまだ序の口。
 どんなに、民主党が経済オンチでも、これまでの膿の量や、腐敗の深刻度
 を次々、暴かれたら、自民党はたまりません。
 
 そうしているうちに、本物の、イノチの現場に根付いた活動をしている
 人たちのネットワークが生まれ、 政治性を持つでしょう。
 
 来年度予算からは、 地方交付金の自由度が増えます。
 これを生かすところが、勝ちます。
2) 国際情勢
 アメリカ。 すでに、107行の銀行がつぶれています。
 上場企業の会計は、改善していますが、国家全体の経済力は弱まっています。
 アメリカは多民族国家で、国家の意志の統一には、強力なリーダーシップと、
 世界中から認められた、あるいは、世界中を強引に黙らせる、リーズニング
 が必要です。
 オバマは、理想を語っていますが、 これは、アメリカ国内の既得権との
 戦いです。
 ブッシュは、戦後のアメリカ覇権の「既得権の塊」そのものでした。
 私の今の アメリカ観。
 テレビや新聞で伝えられるもの、特に、日本語メディアでの情報は、
 アメリカに生きる3億人のうち、 比較的収入が安定している5千万人
 のみの暮らしや立場を反映しているにすぎない。
 アメリカには、 今の、連邦政府(こればオバマです)の進めるやり方に反対し、
 それに従おうとしない人が、多くの階層に存在し、グロスでは、半分を超える。
 ただし、この反政府的な立場は、 決して、一致団結できない。
 今でも大金持ちの人、 サブプラ問題まで金持ちだった人、インディアンなど原住民、
 貧困層、 兵士だった人、ヒスパニック、エゲツナク稼ぐ中国系や韓国系、その他。
 日本のメディアは伝えませんが、アメリカでは、各地で、いろいろなデモが起きている
 ようです。 「911」糾弾と真相究明、 連邦からの独立、 保険制度対する反対。
 それゆえ、 今、 FEMA(連邦緊急事態管理庁)が、控えています。
  私たちにとっても、 重大な影響をもたらすことが、最低、3つあります。
 ① 世界最大の軍事力をもつこと。
    これには、 インターネットや衛星通信の 情報管理技術ももっていること。
 ② 世界の基軸通貨の発行国であること。
   FRBが発行する通貨が、如何に、裏づけのないものでも、
   世界中が、この通貨で、貿易や金融の決済業務の大半を進めている事実。
 ③ 新型インフルエンザ。 これに、オバマは非常事態宣言を出しました。
   「インフルエンザが流行っている」とすれば、いつでも、どこでも、
   戒厳令を出して、国民生活を、規制できます。
 ・・・・・・・・
 以上の中で、 ② に関連し、
  今後、ドルの価値が、落ちるのは、免れません。いつ、どの段階で、どのようなペースで
  ドルを下落させていくか、これが、世界の運営者たちが考えていることでしょう。
  ドルの下落は、 相対的に、日本円の価値を高めることですが、 残念ながら、 
  日本円は、 日本から世界に、新しい価値を提供する体制 が進展すること に
  好意的に反映するように、組み込まれていません。
  戦後の円は、あくまでも、戦後のアメリカ覇権の仕組みの中で、島国だけに通用する
  サブシステムでしかなく、 この変更を、自分の意志でも、これまでできなかった。
 >>>  簡単に言うと、 円経済圏 がなぜ、広がらなかったのか?
   日本の国債を、 海外で、買っている国は、ほとんどない。
   
 今の、日本経済は、企業の設備投資でも、 民間の株や債権の投資でも、
 海外に出ていっている状況です。 
   
 日本円を ドルに換えて、海外に持ち出しているのですから、
 これは、<富の流出>です。
 
 これでは、国家の衰退のみならず、 日本円という通貨によって支えられる
 <国家の経済システム>の弱体化が、加速されるばかりです。
 しかし、円経済圏が拡大すれば、この弱体化は、かなり、減少します。
 
 日本企業や自治体の 円建ての社債、地方債を、海外で 引き受けてもらうには、
 どうしたらいいのでしょうか?
 もちろん、企業や自治体が信用があって、実際に進めるプロジェクトに
 魅力がなければなりませんが。  
 
 民主党の改革は、そこまで、視野に入れていればいいのですが。
3) 日本経済。
 今のおちいっている状態は、 戦後だけでなく、明治維新以来の 事態です。
 どう、未来に向けて、設計図を書くか。
> 世界最大の資金力をもつ、日本郵政。
  その社長に、 斉藤次郎氏。 一体、何者か?
  この人物は、本当に重要な場面で出てきます。
  もしかしたら、 日本という国家の大番頭 の役割なのかもしれません。
  「斉藤」姓なら、7世紀に持統とともに日本国そのものの枠組みを作り上げた、
  藤原不比等の何百万もいる末裔の一人であることは間違いないでしょう。
  
  この人が、大蔵次官として登場したのは、1993年の細川内閣。
  そこでの眼目は、自民党政治を終わらせようとしていました。
  財政赤字を補うために、斎藤氏がやろうとしたのは国民福祉税。
  そのとき、そこに、鳩山も小沢もいた。
  しかし、細川政権は短命でした。 
  当時は、東アジアでは、1990年に日本の脅威のソ連は消えましたが、
  新た、すぐに、北朝鮮が、日本にとっての狂犬国家になっていってしまいました。
  アメリカの影響力は、ひきつづき残って、防衛費に「思いやり予算」が定着した。
  そして、北朝鮮シンパの金丸信が佐川問題で失脚し(このとき、北朝鮮の金塊が露見)、
  今の「みんなの党」渡辺喜美の父で、当時の総理候補だった渡辺美智雄が亡くなった。
  中国では、外貨券が廃止され、鄧小平改革の仕上げの「社会主義市場経済」が
  始まり、13億の中国人民が一斉に、ドルを機軸とする世界経済に組み込まれた。
  90年代後半からの中国は、アメリカ経済にとって戦後の日本が果たした役割を、
  10倍の規模で、しかも、日本の明治維新と戦後改革を 一気に進める過激さで展開した。
  今、そこが、世界最大の外貨準備(ドル資金) を持つ国となった。
  
  ただし、 中国と日本の  根本的な 違い は、
  
  日本は、 敗戦国。  憲法9条 と 日米安保 ・・・ いまだに、アメリカの属国
  中国は、 戦勝国。  社会主義で反米だった軍事独立国が、今、最大の米国債保有国
  
 そして、 今、 鳩山総理の 
  「東アジア共同体」    
 中国の弱点は、
  国内の人権(政治参加、司法の独立)が未成熟であること と
  すべてに、個人の利益を優先して物事を考えるため、
  環境対応した技術を生み出せる感性が弱く、 
  社会貢献を主眼にした企業家精神 がまだまだ、乏しいこと。
 で、 結論。 
 今、日本にとって、一番苦しい時期。
 しかし、 これは、日本が、本格的に生まれ変わるのに、避けて通れない道。
 つまり、脱皮のさなかにある。
 そこから、 きちんと、羽化できるかどうか。
 羽があったら、 この地球を 時空を超えて、飛び回わることができます。   
  日本から、誰もが、進んで従いたくなる、<神聖な価値の体現> 
 を出せるかどうか、 試されています。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。