日本の原発利権システムという悪魔に取り憑かれながら戦う、ザック・ジャパン。

 こんにちは。明日の朝はW杯の第3戦のコロンビア戦です。

今回のW杯では、テレビで観戦しても、日本チームに、個々の選手たちが本来持っていた輝きがありません。 動きが遅く、判断力も鈍っているな、と感じていたのですが、疲れがたまっているとか。

すでに、報道されていますが、合宿地のイトゥは、日本サッカー協会の公式スポンサーのキリンのブラジル工場がある地です。この決定は、日本の経済界の主導であり、 日本になじみが深く、くつろぎやすい、ということで選ばれたのでしょうが、気になるのは、やはり、食事です。

日本から持ちこまれた米、サカナ、肉類に、福島県産のものがあることです。

「311」以後、日本の経済界は、広告代理店電通を中心に、ずっと、「食べて応援」キャンペーンをしてきました。 

つい最近も、日本政府の復興庁が、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けた風評被害対策として、経団連の会員企業などに被災地の農産物の活用を働きかけることや、観光客の誘致に積極的に取り組むことなどを盛り込んだ新たな指針案をまとめたところでした。

 311以後の、国家的災難の事態にあっても、

これまでの、経済の仕組み(これには、地方行政を含む)を維持することを最優先にしてきたのが、日本の権力層です。 その結果、国民の個々の健康や安全に関しては、これまでの基準を引き下げてしまいました。

 これは、疾病リスクを高め、 個々の肉体に対し、より強い負荷、不安定要素をもたらします。

この状態の中で、 国別に、優劣を競う「競技」の世界に乗り出す選手には、そうして発生した新たなリスクや負荷からは、なるべく遠ざけ、軽減させていくのが、まともな神経、良識に基づく合理的判断のはずですが、

「311」以前よりも、激しく放射線量が増え、危険度が増している食材をあえて持込み、それを食べて「元気に戦ってもらおう」としてきたのです。

 人間は、異質なものを体内に摂りこめば、それに対し、ここの器官の細胞が、それに壊されまいとして、自己防御に多くのエネルギーを費やします。 当然、これまで以上に、負担が増え、疲労が出てきてしまいます。

 これまでの2戦で見られた、個々の選手の動きと判断力は、私には、まるで別の人間のものと感じられました。

 明日が、3戦目です。この結果で、決勝トーナメントにいけるか、決まりますが、ザックジャパンは、今、本当に、大きな十字架を背負わされているといえます。 これで、突破できれば、奇跡といえますが、そのあとでも、この放射能との戦いは続くのです。

 放射能を毎時1000万ベクレル吐き続ける原発のある福島県に、いまだに子供を置いたままにして、しかも、国家代表の選手たちにも、積極的に毒入りを食べさせる国家指導者・経済界のリーダーのいる国。これは、すべて、目先のカネのためでしょ。

 これを続けるのですか、皆さん。

それにしても、福島の子供たちと、選手が気の毒です。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。