「どんなに反TPPの声があがろうとも、野田首相に選択の余地はない。」by天木直人

11月12日のハワイでのAPEC閣僚会議の前に、政府の正式方針を出しておきたいというが、

民主党では野田政権以前、実際は311の地震が起きる前からTPP参加の方針は決めていた。

ただ、ここに来て急速に拡大する反TPPの声は、 来月に入ってから、この国に何をもたらすのだろうか? 

中野氏は、戦後の安全保障問題とは関係ない、というが、本当にそうか?

以下、元外交官の天木氏のブログから。 http://www.amakiblog.com/blog/   

(以下、転載します)

 反TPPの動きは安保闘争の再来となるのか

  どんなに反TPPの声があがろうとも、野田首相に選択の余地はない。

 野田首相が首相にとどまりたいのなら11月にオバマ大統領と二回目
の首脳会談を行なう時に、TPP参加表明をするしない。

 「参加の決断はできませんでした」では鳩山首相の二の舞いなって
たちどころに政権危機になる。
 
 あとはTPP参加表明に向けてのアリバイづくりだけだ。

 これが対米従属から抜け出せないこれまでの日本の政治の常識
だった。

 私はその事を何度でも書いてTPPの馬鹿騒ぎを嗤ってきた。

 ところがここへきて私の想定を超える反TPPの気運の拡がりが
起きつつある。

 野田首相がTPP参加を急ぐのは米国の圧力に屈したからだ、
TPPは日本のためにならないばかりか、米国に日本の市場を開放する
だけだ、という声が日増しに高まりつつある。

 私が驚いたのは、テレポリティックスで国民を洗脳するテレビ
がそれを公然と流すようになったことである。

 NHKやフジテレビが、反TPPの論客である中野剛志の激しい対米
従属批判を流し、ついに10月29日の朝のTBS「みのもんたのサタ
デーずばッと」においては、野田首相は米国の要請でTPP参加を急ぐ
のだ、ということが与野党の議員から公然と言及されるようになった。

 そこに出演していた政治評論家の岩見隆夫に至っては、安保闘争の
再来になるのではないか、と口走る始末である。

 果たしてこの反TPP気運はさらに拡がるのか・・・

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各国会議員の動きに注目です。

私の考えは先日のとおり。 話題を大きくして、アメリカの「99%」と組める体制を作るべき。

特に、農作物・食品の安全基準については、日本基準をスタンダードにすることを求めないと。

ハワイの首脳会談で、日本が何も出せないとき、 一体、何が起こるのか?

どちらにしても日本では、もう、戦後の体制は、詰んでいます。 

私の次回の皆神塾11月20日は、この、日米関係の行く末だけでなく、 戦後復興と同じ次元で、

日本経済(これには、日本社会も含みます)再生案が、今、検討されていることを解説します。

もちろん、民主党の国家戦略会議のレベルではありません。

 

 

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。