17日の昼、来日した李明博は金正日の死亡を知っていたか?

おはようございます。

昨日は金正日死去のニュースでもちきりでした。このニュースを考える時に重要ポイントは、金正日が17日(金)のご前8時ごろに死亡したすぐあとに、韓国の李明博大統領が来日したことです。

17日での日韓首脳会談では多くが従軍慰安婦問題が話されたとマスメディアが解説しましたが、もし、この金正日死去が李大統領に秘密裏に伝えられていたとすれば、この来日は、まったく違った意味を持ちます。

李大統領は日本の今の政権担当者の野田首相でなく、このとき、日本の「奥の院」と話した可能性があります。

その人たちは、戦後、日本がアメリカの「特別行政自治区」になることを、昭和天皇と共に戦略的に選んだ人たちです。彼らは日本に王権ができて以来(その始原はBC4世紀に遡ります)、日本国内のどの勢力に、どんな政権を持たせるか、を検討してきた人たちです。

北朝鮮が戦前の日本をまねている国家であることは良く知られます。1990年に米ソ冷戦が終結し、東アジアでも緊張緩和に向けて、北朝鮮が日本(当時は、金丸信、田辺誠)との間で三党協議を進めたとき、佐川事件が起き、さらに、金日成がなくなりました。その翌年に起きた大事件がオウムのサリンでした。以後、北朝鮮は、日本にとって「狂犬」国家になったのですが、これは、米ソの冷戦がなくなったあと、東アジアには、どうしても緊張が必要だとするアメリカ(スカル&ボーンズ)の画策でした。

今、アメリカはやっと、東アジアの平和環境つくりに本腰を入れます。それは自国の経済延命のためです。

「奥の院」が管理する「天皇の金塊資金」を期待する以上、もはや、紛争も緊張も作れないでしょう。

また中国にしても、これまで、「狂犬」となった北朝鮮との仲介をするといって、日本政府をどれほど翻弄してきたことか?保護をするといっては、北朝鮮に対して僅かな経済援助と引換えに、どれほど多くの利権(鉱物・・・金、ウラン、鉄鉱石)を要求してきたことか?

こうした問題全てに対し、全く違う局面が始まった、との認識の下で、この金正日死亡を前提に、李明博が来日しているのではないか?

私は、今、ほっとしています。 

そして、金正日さんには、本当にご苦労様、と申し上げたい。本当に、安らかに眠っていただきたい。国家指導者として、あれほどの厳しい国際環境の中で、国家を守り抜いたわけですから。

これからの楽しみは、三代目となった金正恩の実母の存在です。いつ、公式の表舞台に出るのでしょう。

来年、日本国民と半島の朝鮮民族全員が、大感激する物語が用意されているのならいいのですが。

私は、今、日本に皇祖神アマテラスができるまでの過去の物語(アレクサンダーの死去から東大寺大仏まで)を書いています。しかし、これから現前でくり広げられるのは、私たちの生きている今に、直結する物語です。

北朝鮮の2000万人が東アジア経済圏に順調に組み入れられれば、ここには、日韓中から多くの資本が入り、多くのインフラ整備と生産事業が始まります。そのとき、かつての私たちの先輩が夢見た、心の通う「大アジア」が実現する糸口になるのではないでしょうか?

 2013年の式年遷宮が、いよいよ、重い意味をもつことになります。

 

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。