「天皇」と、国民が作った「政権」。

1)  習近平 副主席の来日と、天皇との面会について、
    知人のBBSに以下を、投稿しました。http://8706.teacup.com/uedam/bbs
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<新人との写真と天皇の拝謁>           投稿者:新井信介
                      投稿日:2009年12月14日(月)13時28分35秒
小沢訪中団への、胡錦濤主席の特別サービスと、
習近平副主席の訪日時の「天皇面会のセッティング」は、
「東アジア共同体」への地馴らしです。
今、中国では、40歳代の若手官僚が、資本主義手法で、どんどん政策を進め、
民間のやり手の経営者たちを引き上げ、そこに国家の経営資源をまわしています。
このとき、革命の元老の子息たちは、すでに、一定の財産は確保していますが、
将来を不安がっています。
彼らがよりどころにするのは、人民解放軍であり、この存在は、単に国防を守る
だけでなく、政権の基礎の「革命精神」の保持者となっており、いまでも、
革命将軍の家族を、政権は、尊重します。
国家副主席で、次期、中華人民共和国の主席になる予定の習近平を、日本訪問時、
天皇に会わせることは、彼の存在を、日本が、国家主席と同等とみなした、となり、
これは、習の将来、そして、人民解放軍の存在を認めたものになります。
一方、国務院のエリートたちのなかには、もはや、革命の元老も、軍も関係ない。
場合によっては、台湾の国民党と合流するのに邪魔だ、と考える勢力もいますが、
この天皇との面会で、そうした考えは、押さえ込まれ、「革命精神」は温存されます。
 天皇の面会は、中国の現政権の正統性維持を支援する、中国内部に向けた政治
 メッセージになります。
 これは、1989年6月の天安門事件以後、四面楚歌の状況になった当時の北京政府を、
3年後の92年に、天皇が訪中したことで打開したのと、同じ次元のものです。
 「アジア共同体」を作り上げるために、戦後の日本の宮内庁とは違う次元で、
日本の皇室の意義を捉えている人たちがいることが、この事実から伺えます
                         ・・・・  転載 終わり。
2) 小沢一郎 の記者会見。
 面白い。 画期的です。
 日本人に、明治期に強制されて刷り込まれ、
 戦後の敗戦で、アメリカと自民党と官僚によって、隠微に変形していった、
 「戦後の呪縛」を、壊しています。
 
  「天皇は、神聖にして絶対不可侵。」
 これは、伊藤博文 たちが、明治政府に、国家の経営資源を一元化し、
 しかも、それをどう使うか、その判断を、自分たち薩長閥の人間が、独占するための
 根拠の後ろ盾でした。
 これが、戦後になると、この体制が、そっくり、アメリカの占領体制に利用されます。
 と同時に、 1940年にできた、国家総動員体制で出来上がった、官僚体制を
 そのまま残し、 今度は、<天皇の絶対不可侵>を、二つの意味で利用しました。
 一つは、 アメリカが、昭和天皇を存続させ、そのカリスマを日本の占領政策につかい、
       日本の経営資源を、アメリカの繁栄(実際は、スカル&ボーンズの関係者と、
       FRBの金融エリートによる富の独占)のために、円滑に流れる体制を、
       絶対的で、とても抗えないものと、日本国民に、信じ込ませること。
 もう一つは、 日本国内での、国家の富の分配ついてで、ここでは、まず、官僚主導
      の戦時体制を戦後も維持するため、官僚に、すべての権限がある、と、国民に、
      信じ込ませるときに、この天皇の権威で、官僚たちの勝手な決定に、無謬性
      (間違いは、絶対にない)を、持たせるために、つかったこと。
 天皇の存在は、その起源は、天武の時代からです、アマテラスができたのは、持統の
 ときで、それ以後、その立場や権威は、時代時代の政権にあって、形態を変えています。
 戦後の日本国憲法下では、天皇は日本にいる存在で、そして、宮内庁予算で養われて
 いる限り、一つの公的機能です。 この「公的機能」について、私たち日本国民は、
 その存在と性質を、自分で考えるべきものなのです。
 
 ただし、 憲法にある、「国家と、国民の統合の象徴」であると同時に、
      国と国との外交の場面では、 <国家元首>の立場になります。
 この国家元首を、どう、生かすか、それは、その時々の政権の考えがあっていいものです。
 ただ、天皇本人のその年齢にかぎらず、<公的機能>といっても、生身の人間ですから、
 体調を考慮するのは、当然のことです。
しかし、間違えてはいけないのは、 
 天皇が、国家や、その時々の政府から、独立して存在しているわけではありません。
まして、官僚たちの、勝手な協議の上で存在する、道具では、ありません。
私たち日本国民が選挙で作り出したのが、今の鳩山政権であり、 そこが、 
 「東アジア共同体」構想を打ち出し、 それを今、推進しているのですから、
 その政権の、最重要の柱である日中関係において、陛下に対し、
 「国賓を迎える儀式に出ていただきたい」と 現政権が言うのは、当然です。
これに、疑問を感じる人は、 
64年前からの   戦後の、アメリカの洗脳、
140年前からの  明治の、伊藤博文の洗脳、
あるいは、
1300年前からの、 不比等の洗脳 
の いずれかに、 どっぷり浸ったままの人です。    
願わくは、早く、覚醒されることを。
ここが分からないと、日本人は、あいかわらず、
「12歳の子供」といわれてしまいます。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。