石破は「正直・公正」を封印。NHK「西郷どん」薩長同盟成立に合わせて安倍出馬表明。三選は盤石の様相だが、落とし穴があるかも。

こんにちは。
安倍晋三総理が26日、鹿児島で桜島をバックに自民党の総裁の「三選出馬」を正式に表明。この夜、NHK大河ドラマ「西郷どん」では、薩長同盟の成立の回で、完全に安倍晋三個人に私物化された姿でした。

一方、対抗馬の石破茂は、当初の出馬声明時に掲げた「正直・公正」が、安倍に対する人格攻撃になると自民党の中から言われ、封印です。
おかしな話です。安倍はこの一年半、官僚たちの忖度の果てに、国民から総理自身が大きな疑惑が持たれたのは間違いのない事実です。その前には、「アンダーコントロール」と世界中に向けてウソを言ったのです。ことうした事実は、国会で与党になって政権を託される自民党として、総理になる人がこんな疑惑を持たれること自体があってはならず、この事態は放置できないもののはずです。

「正直・公正」の言説は、なにも、人格攻撃ではありません。そう感じる、自民党が、もうとんでもない意識劣化で、それに、また、影響される石破氏は、党の力学を見ているのであって、国民を見ているのではない、ということ。

日本国内の政治事情について、世界全体で安倍晋三の方が自国にとって都合がいい、と考えているのは誰か? と考えますと、それはもちろんアメリカの武器商人でしょう。ここに、本気になって戦争を引き起こそうとしてきた戦争屋が、どこまで主導権を持っているか、というと、これは、新生CIAを率いる国務長官のポンペオ次第ということになります。北朝鮮、そして、中国とは、本格戦争は引き起こさないとしながらも、現職の大統領であるトランプ本人を守るために、いろいろな演出もあるでしょう。特に、日本に軍事費で、どんどん金を使わせたい人間は、安倍継続に協力するから、もう少し、稼がせろ。だから、それには、緊張を、すぐに消してはいかんよ、と。
トランプ自身、古くなった武器を日本に買わした方が、アメリカには得策で、イージスアショアに続いて、次は、オスプレイをどんどん日本に押し付けるつもりです。佐賀県はさっそく受け入れを同意してしまいましたが。
旧式になった多くの武器を日本に買わせるように、東アジアに上手な緊張作りをしたい、これが日米にいるのです。みえみえです。

アメリカと日本の、戦後の国家対国家の関係・構造に 関して言うと、
例えば、アメリカの対外純債務約800億ドルの半分にあたる金額(米ドル建て)を、日本が一貫して純資産として持ち続けてきて、しかも、その米国債を全然売ることができない。この状況は、日本列島、なかでも、沖縄に米軍基地を構えさせ、その駐留経費を日本が負担し、そこで、地位協定があるのと同じです。

 安倍も石破も、この日米間にある「構造」に、メスを入れようとの意思は全くありません。これが自民党です。

野党の国民民主党の玉木代表も、この問題に触れず(改訂させようと、戦う姿勢を示さず)、相変わらずの経済成長路線を志向する中で、少子化問題に触れ、なんと「子供を3人産んだ家族には1000万円」という、コドモノミクスなる政策を、真顔で言いだしました。 

一方、ネットの世界では、自由党の山本太郎氏が、国会で質問した安倍晋三本人と闇勢力との過去の関係記事「火炎瓶」騒動が多く出ますが、これをテレビ新聞は何も取り上げない。

 財界・メディア・役人・司法まで、完全に抑え込んでいるのが、今の安倍晋三ですが、さて、死角はないのか?

安倍が政権復帰したのは、民主党政権時代に示された、半島と大陸への急速な傾斜に対する反発でしたが、2012年年末の総選挙では統一教会の人間が、安倍氏個人の手足となって動きました。また組閣した段階で公明党を友党とし、国土交通省の大臣ポストに創価学会に割り振った。創価学会は本来、軍事費の増大には反対の立場でしたが、防衛力強化を言う安倍政権(とくに三菱重工・葛西ライン)に理解を示し、集団的自衛権の新解釈にも反対しませんでした。
 
 その中で昨年、トランプが就任し、北の金正恩との罵り合いの後、今年になって平昌五輪後、金正恩は急速に立場を変えた。中国に護衛されながらシンガポ-ルに行き、アメリカと関係改善。非核化に合意したが、今、トランプは北側が遅いといって抗議の姿勢を見せていますが、まあ、トランプの最優先事項は、中間選挙。そのためには、どんなパフォーマンスもする。しかし、戦争はない。

 米朝の緊張から、和解へと動いた裏方が、シンガポールの向こう側にいる客家のグループですが、彼らは、こうした戦争屋の動きを見ながら、日本で、安倍政権がこのまま継続していくのを歓迎するか、私は、懐疑的です。安倍氏は、表面は、反省を口にし、中国との関係改善をいいますが、自国とアメリカとの、国家間の構造問題には、立ち入れない。

それを、客家が、そのまま、望んでいるかどうか、といことです。中国の軍事進出を抑える動きを客家ができるのなら(今、習近平は反日好戦派をどんどん抑えている)、日本に対しては、すでに稼いでる豊富な対外純資産と、個々の企業の技術力を背景に、単に、日本企業のアジア展開や技術移転の問題だけでなく、米国との構造問題にも入っていける、との狙いも必ず、もつはずだと考えられるのです。

 日本の政治、すなわち、国会を目指す人間の中で、この日米の戦後の「構造」、特に、対外純資産の在り方、使い方そのものを、まず、変えるべし、と、堂々と主張する人間がどこかにいるのか? かつて、橋本龍太郎が総理の時、米国債を売りたい誘惑にかられる、と仄めかしたことがあった。その時の首相秘書官が、江田憲司氏でした。その江田氏の選挙区、神奈川8区から、昨年9月に、フェア党を掲げて出馬したのが、大西つねみ氏でした。この人物は、外資系金融機関で為替ディールの現場にいた元金融マンです。その活動、さらにその哲学について、混沌堂さんが取り上げていました。 

http://tyuubukou.blog.shinobi.jp


 大西氏は、政府紙幣の発行を、日本経済の再生の特効薬とし、なぜ、これを、しないのか? と主張します。

政府紙幣の発行は、基本的には、中央銀行の金融行政の失敗を認めること意味します。今の日本を見た場合、アベノミクスが始まってから、それまで、さんざん議論されてきた、中央銀行の政府からの独立、という本来の原則が、完全になくなってしまった。年金の投入、日銀による株式の直接買い。こんなものは、完全に、「意図」して株価を吊り上げるために、日本の全統治機関の機能を、ここに集中させている姿です。
 ここまでしている意味は、一体、何なのか?です。 ただ、ここまでに至った現在の状況では、政府紙幣を発行したからといって、それは、単に日本円の資金供給量を増やすことに過ぎないのではないか、とする見方もあります。 

 戦後の「日米の枠組みを変える処方」を、本気になって、求めてる人間は、どこにいるのか? それをした場合の、ショックに耐えてでも、新時代に向かおうとする意志は、どこから出てくるのか? 日本のメディアは、どんなに日本人が貧困になっても、この意志だけは出ないように、国民を誘導します。 その一つが、オリンピック。フクシマについては、皆さんご存知。
 
 安倍も石破も、「これからは地方創生」といいます。
安倍は、「薩長同盟」で新しい時代を開いたことをいい、自分が、それをこれからするかのような言質を吐きますが、

これまでの日米関係の中で、密かに進められた来た日本での軍事技術や核兵器開発。これを全部やめさせるという大きな意志が、トランプやプーチン、そして客家にあれば、たとえ、安倍氏が三選となっても、それを揺さぶるネタ、アキレス腱を、もう握っていることでしょう。
 これは、単にフクシマの放射能問題だけではない。もっと、大きなスキャンダラスな問題。私は、明治維新で誕生したのが、坂本龍馬の遺産を引き継いだ三菱グループであることに、この匂いを感じます。三菱重工が日本で最大の軍事産業です。戦後の三菱銀行は、ロックフェラーの動きと一体でした。また、創価学会の金庫番も三菱銀行です。
 アメリカから、大量の武器を最後っ屁のように買わせられる日本ですが、その日本には、軍事的な主体性を持たせないようにする。そんな意思が、もし、あったとしたら、それは三菱の周りから「何か」が出てくるのではない?
私の小耳に、そうした噂が入ってきた。これは、三菱だけは許さんと言っていた、あの筋の人の話にも通じる。

維新150年で大財閥に成長した三菱。明治の近代化の総括をするのなら、たしかにこのグループを、その経営陣ごと、すっかり入れ替えてしまえという勢力も、お化けのようにでてくるかもしれない。

いいね 0

講演会に参加しませんか?

講演会(皆神塾)を毎月開催しております。時事問題から、歴史、経済、宗教等々様々な分野についてお話します。
Youtubeやブログで新井を知ったという初めての方でも大歓迎です。最新の講演会については下記バナーよりお申し込みください。


ぬなとショップおすすめ商品

『瓊音倶楽部』『皆神塾』のご案内

何のために、私たちはこの世に存在するのか?
この問いは、6000年前に文明が始まった時から続いています。
瓊音倶楽部では、この問いに対して、人体(機能)と心(魂)からなる「人間」を見つめます。
人類は、文明を生み出しましたが、それによって生きている人間の喜びが、つぶされては意味がありません。
どんなに喜び、生きるのか?私たちは、皆さんと一緒になって考えていきます。(注)「瓊音」とは、全てのイノチのヒビキのことです。

『皆神塾』:文明アナリスト・新井信介を中心に、隔月で開催する勉強会です。時事問題から、歴史、経済、宗教等々様々な分野の問題を解き明かしていきます。

(注)『皆神塾』は隔月で開催しており、講演内容はDVDに収録して販売しております。
詳細については「瓊音ショップ」をご覧ください。

『瓊音倶楽部』:会員制(有料)で、毎月1回情報誌をお届けしています。
「皆神塾」や「ブログ」などでは、お伝えできないようなオフレコ情を含めて、「明確で強いメッセージ」を会員限定でお届けしています。

また、月次でレポートをお届けするだけではなく、様々な特典がございます。詳細については、以下の「瓊音倶楽部のご案内」(PDFファイル)をご覧ください。
》瓊音倶楽部のご案内(PDFファイル)

「皆神塾」「瓊音倶楽部」についてご興味のある方、ご不明な点がございましたら、下記問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
》お問い合わせ

この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。