こんにちは。
今年は、天皇が、年頭の所感で、
満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び、今後の日本のあり方を考えていくことが、今、極めて大切なことだ、
と指摘されましたので、 もう一度、きちんと学びましょう。
満州事変といえば、1931年9月18日に石原莞爾が起こした軍事行動です。
この人物は、事変の首謀者で、板垣征四郎とともに実行者でありながらA級戦犯に成りませんでした。
しかし、昭和天皇は、富田メモにあったように、この人物のことを嫌っていました。
張学良の満州が、一体どんな状態だったのか? 石原が目指した「五族協和」の満州とは何だったのか?
石原の思想と、行動を研究する、石原莞爾平和思想研究会というのがあります。私も、学生時代に、すこし、顔を出したことがありました。http://members.jcom.home.ne.jp/taku-nakajo/ishiwara2.htm
石原には、平和三原則というのがあります。これは、今に、活きる思想です。
1. 人類歴史は最終戦争時代に突入し、世界の統一は眼前に迫った。 われらは最小の犠牲をもって、新しい歴史を開こう。
2. 都市解体、農工一体、簡素生活、この三原則によって新日本を建設し、
搾取と戦争のない、人類次代文化の先駆となろう。
3. 東亜に対する過去の態度を深く懺悔し、まず近隣と道義によって固く結び、
ひいて永久平和の実現に邁進しよう。
そして、満州を舞台にして、名作を書き続けているのが、作家の浅田次郎。
『蒼穹の昴』につづいて、『中原の虹』は、ほんとうに、面白く、よくできています。
そして、『マンチュリア・レポート』があります。
http://bookmeter.com/b/4062165007
若き昭和天皇が、張作霖爆殺事件の真相を、調べさせるという設定です。
本当は、昭和天皇自身がもくろんでいた計画が壊されたのが、実態であり、浅田氏には、残念ながら、この視点がありませんでした。
しかし、前後の事実をよく纏めていますので、これもお奨めです。楽しめます。