列島の飛鳥・奈良時代の元号と、唐(則天武后~楊貴妃)時代の元号の関係は。どんな事実があった?

日本の元号は、 鎌足と中大兄が蘇我本宗家の入鹿を討った時から始まり、

これが「大化」だとは、これまで小学生のころから習いましたが、

そもそも、元号の習慣・制度はいつから始まったのでしょう。

それは、前漢の武帝の時の「建元」からで、これは、紀元前140年です。

何があったのでしょう?これは、武帝の即位を記念して作られましたが、武帝は、10年後のBC130に、

二番目の元号の「元光」をあとから付けました。この年に、彗星があったからというのが、その理由でした。

あと日本と中国には、四文字での元号がありますが。これは、いつの時代で、どちらが早いのでしょう。

日本の方が早いと、大変な勘違いを言い立てるベストセラー作家さんもいるようですが・・・。

まず、日本の元号を先に言うと、長屋王がなくなった後に、「天平」という元号になり、

そのあとに、「天平感宝」 「天平勝宝」 「天平宝字」 「天平神護」 「神護景雲」となります。

しかし、702年の年末に列島を出港した粟田真人が翌年、洛陽に到着し、武則天に謁見した時、

「列島にある倭国の国名を日本にしてほしい」と申し入れ、それが認められました。彼女は彼らに会う前、自分の王朝「周」で、四文字の元号をつけていました。それは、690年に即位したあとの695年と696年で、次の四文字元号です。

「天冊万歳」 「万歳登封」 「万歳通天」。

こうした中、高句麗の継承王権を自称する大祚栄が、営州で周に反旗をひるがえし、独立政権を作った。

則天武后は705年に崩御し、周は彼女一代終わりましたが、彼女の孫の李隆基が712年に唐の玄宗になりました。

翌713年に半島で自立していた大祚栄を玄宗が渤海郡王に冊封しましたが、それを記す巨大な石碑が遼東半島の旅順にあり、それを日露路戦争のとき日本軍が持ち帰り、皇居の中に安置しました。今もあります。

さらに則天武后が即位する前年689年、自らつけた元号が「永昌」ですが、この元号が刻まれた石碑が、栃木県にある「那須国造碑」です。

一方、日本で、四文字元号があったのは則天武后の崩御の後の奈良時代です。これは、長屋王を自害に追い込んだあとにできた元号の「天平」の次のものです。不比等の息子4兄弟が天然痘で全て病没したあと、東大寺建立のときに生まれた元号ですね。

その当時、唐の長安で大活躍したのが楊貴妃や安禄山。彼女を見つけ出したのは、717年の遣唐使だった阿倍仲麻呂でしょう。

また、鑑真和上が列島にきて(754年天平勝宝6年)、入滅したのが763年(天平宝字7年)でした。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。