村田光平先生のメール「トモダチ作戦の米軍犠牲者と日米政府の責任」

以下、転載します。
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皆様

小泉元総理が人道主義の立場から尽力されている「トモダチ作戦」
被曝犠牲米軍兵士の救済をテーマとする演劇が8月9日横須賀で
上演されました。(別添ご参照)。小泉元総理の訪米、救済基金の
設立等に協力された日系4世の米人記者エイミ・ツジモト氏が
その企画統括にあたりました。

同演劇を見て強烈な感想が得られました。
500余人の犠牲者が原告となり日本政府及び東電に対して損害賠償
を求め係争中ですが、トモダチ作戦の現実の犠牲者を前にして東電、
日本政府、米国政府は被爆の事実を認めず、嘘を付きまくる共犯者に
成り果てている現状が見事に演されております。

原発は「安全神話」の捏造に見られるように、必然的に道徳を破壊
するということです。

「原子力産業の終焉」が否定し難くなった状況のもとで、
今後日米政府は不道徳の烙印を押されることを回避するために
電力会社との関係を見直さざるを得なくなるものと思われます。

「トモダチ作戦」は悲しいかな多数の米軍兵士の犠牲者を生み、
放射能の恐ろしさを発信するものとなりました。
メディアは極力その報道を阻止しようとしております。

嘘がまかり通る世の中が現出しておりますが、何時まで続くの
かが問われ出したと思われます。
東京五輪がさらけ出し続ける醜態(JOC会合の非公開化、酷暑対策
の無策等々)はメディアも取り上げざるを得なくなりつつあります。

福島事故に由来する放射能災害の実態を隠して海外からの年間観光
客4000万人、5000万人を見込むことなどブラックユーモア
どころか詐欺であるとの批判が内外から聞かれ出されました。

嘘を罰さない風潮は必ず亡国に繋がります。
日本の伝統的な「サムライの精神」は今イズコと嘆かれます。

皆様のご理解とご支援をお願い申し上げます。

村田光平
(元駐スイス大使)

追伸
文藝春秋 9月号に「福島第一原発は津波が来る前に壊れていた」
元東電社員“炉心専門家”が決意の実名告発との記事が掲載されて
いるとの重大情報に接しました。
全原発の総点検が必要となり、再稼働など問題外となります。

(注)文芸春秋の記事は次のリンクからご覧ください。→ 1909 文藝春秋_木村論文

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。