悪魔の取引の先に何が待っている?今から、「マネー」を「実体」に変えておこう。

17日は京都で、クローズドの古代史勉強会がありました。

24日の日曜日は、東京で皆神塾。 こっちは、オープンです。

さて、アベノミクスに、TPP。そして、 20日から日銀の黒田新総裁がスタート。

嘉悦大学の高橋洋一(元財務省で、今回のアベノミクスの理論家、FRBのバーナンキの弟子)さんが いうように、http://www.j-cast.com/mono/2013/03/01167801.html

確かに、日本の空気が変わり、何か、重しが取れたような感覚はありますが、昨年10月まであった、財政破綻の危機を言う声がすっかりなくなってしまった日本。 これには、アメリカもギリシャも同様です。 ただ、ここにきて、キプロスが、預金封鎖に入りました。

アベノミクスは春分の日の20日から本番が始まります。

日銀が「量的緩和」。 どんどん、マネーを放出し、日本政府の国債も引き受けることになります。

富が生まれていないのに、さきに、マネー(日本円)を無制限に放出する。 ・・・このマネーはどこに流れていくのか? 新規事業をやりたい人間が、きちんと、使えるのか? 

「参院選挙までは、問題ない。かえって、日本経済はよくなる」という論調の言説がメディアでは流されるのでしょう。 そして、場合によっては、「インフレ2%が達成されたかのような報道」が6月には出てくるかもしれません。

しかし、私は、高橋氏の話の中に、イノチとココロが感じられず大きな欺瞞性を感じてしまうのです。民間から何が出てくるか分からない、としていますが。 昨年12月の選挙以来、私は、今の政府(これは国家権力そのもの)は、真実を隠したままの大本営状態で、それがより巧妙に続いているだけと考えています。

これは、完全な「人為」のマトリックスの世界です。

 ただ、その中でも、放射能などの汚染の被害だけは、 自然科学の法則どおりに、働き続けます。

経済、私たちの暮らしぶりは、どうなるのでしょう。無理して拡大した通貨供給の後に、何が来るのでしょうか?

日本政府の借金を消すことを考えれば、これは、とんでもないインフレにするしかありません。

日本が、中東のカタールのように、国営の天然ガス会社が莫大な富を生み出せばいいのですが(これは、メタンハイドレート?)、今は、アメリカを助けるために、シェールガスを長期的に買おうとしています。

最後は、どうなるのか? 

すでに、日本国債の国内での引き受け比率は、 97%から90%へと、大幅に落ちています。

12月から2月までの株価の上昇では、一般投資家は、ほとんど、この上昇の気流に、乗っていません。

国家が破綻する時、それはキプロスに見られるように、まず、預金封鎖になるでしょう。 この場合、当然、定期預金は没収の事態から逃れることが出来なくなります。普通預金も引き出し制限になります。

そこで、私の提案というよりも、小金持ちの皆さんへのアドバイス。

今の内に、オカネがなくても、生きていける仕組みを、作り出しておくこと。

標高100M以上の田舎で、水源の近いところに、暮らせるように。

特に、農作物は、近くの生産者から直接、入手できるように。

私には、今の日本政府は、表面上の数字を作るために、「悪魔の取引」をしているようにしか思えません。

大きなクラッシュが、その先に待ち受けている予感がしてなりません。 

本日、政府は、南海トラフ大地震の被害予想を打ち出しました。  冷静に、備えるしかありません。

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経済被害220兆円=建物倒壊、企業生産低下で―南海トラフ巨大地震・内閣府推計

時事通信 3月18日(月)18時11分配信

 内閣府は18日、マグニチュード(M)9クラスの南海トラフ巨大地震が発生した場合の経済被害の推計を公表した。住宅やオフィスビルなど建物の倒壊や企業の生産活動低下により、被害額は最大220兆3000億円に達する。2003年にまとめた被害推計はM8.7で81兆円だったが、東日本大震災を踏まえて最大クラスの地震を想定した結果、2.7倍の規模に見直した。
 内閣府は南海トラフ巨大地震への備えを強化するため、今後取り組む対策を盛り込んだ大綱と、減災目標を示した防災戦略を、13年度中にも策定する方針だ。
 被害の内訳は、地震の揺れと津波に伴う、建物や、上下水道、道路などのインフラ損壊の被害が169兆5000億円。東日本大震災の16兆9000億円の10倍に達すると推計した。
 また、労働力減少やサプライチェーン(部品供給網)の寸断によって、企業生産が44兆7000億円低下。道路と鉄道の不通による物流停止や、運搬ルートの迂回(うかい)による損失は6兆1000億円と見積もった。

 

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。