こんにちは。
サッカーのアジアカップ、面白いですね。
マンガ「タイガーマスク」の主題歌の一節に、
” フェアープレーで切り抜けて、男の根性みせてやれ! ”
という歌詞がありますが、これこそが私達日本人の姿です。
そこで、この『フェアープレー』についてですが、今後の日本の政治、
さらに、外交、経済、金融、地域活性化で、きちんと考えたいことがあります。
まず、今、70億人が暮らす地球において、経済がグローバル化し、さらに、
「文明のスタンダード」を享受する人間が増えるほど、どうしても、
資源の値段は、はね上がっていきます。
これは、国際マーケットへの参加者のグロスの数が増えるからです。
原油価格が、90ドルに迫っています。 また、小麦など、食糧も上っています。
今、為替は80円台前半が定着し、この4月にも、80円割れが見込めますから、
輸入品に関しては、幸いにも、私達、日本国内物価はあまり上っていませんが、
世界的に見ると、基礎の生活経費が、どんどん上っているのです。
その中で、国際収支をみたときに、直近で、
最大の赤字国がアメリカで、4000億ドル強。
そして、最大の黒字国が中国で、3000億ドルです。
先の米中首脳会談では、中国は、アメリカから450億ドル(約3.7兆円)の
米国製品(航空機など)の輸入商談をまとめました。
アメリカは相変わらず、人民元の切り上げと、人権状況の改善を要求しました。
中国国内が賄賂社会で、経済格差がすすみ、環境も改善されないまま、インチキでスカスカな
都市建設がつづいても、それによって数字上の経済(資産)が拡大し、それにドル経済自体
が依存している以上、今の世界の「管理者」は、中国の経済体をつぶすことはできません。
これは、アメリカの米国債の引き受け手のみならず、中国は、今、ヨーロッパの破産国の、
管財人のような立場にも、なりつつあるからです。
今の中国政府をつぶせるか? ここが、分裂して、国内の信用創造が破壊し、人民元が全く
無価値になったら、完全に、米ドルによる世界経済は、再度、クラッシュしていきます。
よって、中国経済を壊さずに、中国国内の経済の質の向上、政治決定の民主化、さらに、人間
として、まともな、信頼しあった社会の実現を、促さなければなりません。
これは大中華経済圏の司令塔(主体はシンガポールにある)が、最も望んでいることです。
その中で、日本は、どんな立場にあるのか?
大企業のみならず、中小企業もふくめ、そして、モノつくり企業は当然として、それ以外の
流通、運輸、教育、マンガ、農業など、すべての業界業種で、これまでの日本国内向けの
マーケティングから、地球規模でのグローバルマーケットを対象にして、自分の技術・経験
をどう生かすか、頭を切り替えないといけません。
そのとき、今、困ってしまうのは、日本の各会社のもつ資産価値を見たとき、日本国内のデフレ
進行によって、日本の金融機関から見た場合、その価値がどんどん低下して算定されてしまい、
海外に打って出るための資金面のゆとりが、なくなっていることです。
しかし、実際は今、世界が、日本での品質の価値=ジャパンクォリティーを認め、その技術や
品質を、自分の国でも吸収したいと考え、そのための対価の支払いも覚悟しだしているのです。
世界中の企業家の共通認識として、製品やサービスにジャパンクオリティーを実現すれば、
自分の国内や周辺国との競争で勝てる。場合によっては、世界ブランドにも成長できる、と
なっているのです。
こうした期待があるのに、なぜ、日本では「未来が見えない」と嘆く若者が多いのでしょうか?
これまでの戦後の世界構造が今、劇的に変化している最中にあるのは、間違いありませんが、
その構造変化を、地球大の視野で、地域の金融機関がきちんと捉えていないのが原因です。
人間社会に、新しい付加価値をつけていく、そして、暮らしぶりを、豊かにしていく、
こうしたところに、資金が流れ、実際に、商品化して、市場を広げていくのが、
本来の人類の姿です。
この「新しい価値」、「豊かさ」、「商品化」 が肝心です。
これらの実態を見すえないで、「・・・が儲かりますよ」という、お金の投資話は、
まったくもって危ない話です。
まして、自らFM放送局をたちあげ、ラジオ電波で、一方で「世直し」の志を語りながら、
日本円は無価値なると恐怖をふりまいて、全国の女性からカネを巻き上げていた、
元証券レディーが、先日、詐欺で逮捕されました。なんでも50億円を集めたとか。
表面だけ日本文化をかじり、自らを巫女だとも、自称していたようです。
真の「世直し」は、人間の意識の拡大と一体です。
まして、自分が投資に加わることで、時代を変える事業に組みしようというのなら、
本格的に、人類の課題を、きちんと知らねばなりません。
・いつでもどこでも、手に入れられるエネルギー。
これが、できるのかどうか?
・これまでの人類の工業化とともに発生した、炭素と塩素の化合物(PCBなど)を、
完全燃焼処理できる技術はあるのかどうか。
・医療費を、圧倒的に軽減できる、人体と保健、医療の新しい管理システム技術。
・天候に作用されることなく、化石燃料をつかわずに、植物を栽培できるシステム。
などなど。
さらに、
マネーに囚われることなく、個々の地域で、生存が確保できる住民参加システム。
以上などが、今後の喫緊の課題です。
私自身もできる限り、そして、縁のある限り、こうした技術やシステムの実用化に、
協力しています。
ただし、そうした労苦が、結果となって出てくるのは、本当に簡単ではありません。
技術については、結果が出てもそれは実用化の段階であり、それが商品化に成功して、
さらに、競合製品に打ち勝って、儲けが出だすのは、ずっとずっと先のこと。
「世直し」をいいながら、「儲け話」をする人間には、くれぐれも、ご用心を。
今の世の中、「これは、世に出たほうが いいのか悪いのか?」を じっくり検討し、
「なんとしてでも、出したい」となり、こうした志の次元でつながっていないと、
新時代を切り開く、まともな技術は、実体化しない、というのが、私の考えです。
お金はエネルギーです。 自分の未来ために、使いましょう。
PS:私が関わる技術や事業については、瓊音(ヌナト)倶楽部で紹介します。
「世直し」を言いながら、「儲け話」を語るものに注意を。
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この記事を書いた人
新井信介
1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。