「仮免」終了で、大企業に5%減税?ますます、激しい「トンチン菅」。

1) 大阪・京都は、いい区切りになりました。
  ビジョン・ヨガの来年、春分(3月21日)の神戸大会で、話すことになりました。
  ここでは、「意識」の「持ち方」と、変化に翻弄されない「生き方」に関してです。
  
  今年2010年は、1月のブルームーンから始まって、
  権力によって隠されてきた「悪事」がどんどん露呈しています。
  これが、どんどん加速・拡大していきます。
  それだけに、未来に対する指針を、自分の外に求めていると、その「外」の基準が、
  常に前後左右に揺れながら、既存の権威が、何枚も剥がれ落ちていくので、
  わたしたちは、足場を崩され、失ったままになってしまいます。
  自分が今、この場、この地球、この時に、人間として「在る」ことの意味を
  とことん自覚していくことが、自分の人生の足場を造っていくことになります。
  
2) 京都のジャパネスクでは、会場に来られた何人かの方から、「時事」を聞きたかった、
  と、注文が出ました。 
  「時事」については、昨年までは、大阪で「新・桃太郎の集い」をやっていましたが、
  これを、何とか、復活しないといけません。
  いい会場を見つけてくれれば、可能ですが、それまでは、東京の皆神塾で、
  おぎなっていきましょう。
 3) 菅総理は、13日、法人所得税を、5%引き下げる政治決定をしました。
  これで、雇用を増やすといいますが、 さてさて、これで、企業は、
  雇用を増やすでしょうか?
  この減税分で、円高が進む日本国内で、
  雇用に繋がる「新規事業」を見つけることができるでしょうか?
  グローバル化の中で、企業は今、コストダウンを図り、生産拠点を消費者立地に
  切り替えています。
  すでに民主党政権は、各企業には無理して、社員を抱えてもらうために、多くの補助金を
  出していますが、ここにきて税収分をあえて、企業側にとどめておくのは、どんな意思か?
  グローバルな世界競争の中で、日本に企業の生産部門をとどめ置き、さらに世界の優良企業を
  招くことを目論むなら、5%程度の削減なら、何の意味もない。
 
  法人税そのものを、10%にでもすれば、どんどん、企業が来るでしょう。
   
  菅総理は、それとセットに消費税アップを考えているのでしょうが、これとても、
  まず、先に、医療費・教育費の完全無料化も断行しなければ、意味がない。
 総理になった自分自身のこれまでを「仮免許」といい、
 これから「本格政権を目指す」といいますが、今回の法人税の5%減税は、結論をいえば、
  一時的に、企業内に、利益の内部留保を増やすだけの結果になります。
 企業側は、思わぬボーナスを得る格好になりますから、民主党の菅執行部に対する、
 政治献金を増やすことに成るでしょう。
 これには、企業経営者からの直接献金もあるでしょうし、組合を通じた献金にもなるでしょう。
 うがった見方をすれば、今回、企業の5%減税分は、まわりまわって民主党の菅政権に流れ、
 その資金は、表面で言っている雇用拡大をお題目とする、「志」とは別に、
 民主党内での多数派工作や選挙活動費になっていくのではないか、勘繰られます。
 菅総理は、権力抗争に勝てる、その確信、手ごたえを掴んだから、みずから、
 「本格政権うんぬん」と言い出したのでしょうか?
 これでは、まるで、<自民党以上に、自民党体質>です。
 21世紀の今、なぜ、日本で、政権交代が可能になったのか?
 その歴史的意義、時代潮流の核心を、全く掴んでいません。
 もっとも、民主党には政局好きの人間が多く、政策や政治を考える「知性」集団は、
 松下政経塾の人間、そして、旧大蔵省の人間に限られていますが、かれらは、
 すでに過ぎ去った、工業化での国つくり段階の政治意識で、日本社会の、
 人間の意識と行動を捕らえ、政策を見ています。
 いつまで、古い「地図」を使ったままなのでしょうか?
 「スッカラ菅」だから、そうしたことも分からず、 財政赤字を増やして、
 日本の秩序崩壊を早める「トンチン菅」。 でも、それが、天命か? 
 はやり、あと2年、遅くも3年で、『来る』ことになる。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。