天意(あ)がなければ、立ち枯れる。

 これほど見事な、党名はないな。 と感じたお爺ちゃん新党『立ち上がれ日本』。
 なんたって、マージャン仲間が基本で、プライドだけは高い、
 ホコリ(誇り?埃?)の塊の様な人間が、新党を作った。
 本当にそこに天意は、あるのでしょうか?
 天意は、宇宙の始まりの音である 「ア」です。
 日本の言霊でも「あ」。 これが漢字で 「阿」。 アルファベットで、「A」。
 『たちあがれ日本』 といったって、もし、この天意(あ)がなければ、
 『たちがれ日本』 になります。  「立ち枯れ」です。
 それよりも、この人たちの心にある日本は、すでに、 『たそがれ(黄昏)』 ています。
 基本理念といっても、おじいちゃん達のものは本当に浅い理解です。
 <みんなの党>や<首長連合>が見つめる現実は、視野に入っていないでしょう。
 大きな政府を残したまま、財政均衡を目指したいのでしょう。
 これまで、どうして、大きな政府になったのか?
 その反省がまったくない。
 中央集権の官僚システムと、それを食い物にした、土建を中心にした利権屋集団。
 
 その体制が、すでに地球時代のガンになっているのに、相変わらず同じものを望んでいる。
 
 党首になった平沼赳夫氏は、
 5年前の皇室典範改正騒ぎのときに、
  神武天皇の Y染色体 を守れ、 と声高に叫んだ人です。
 冷静に現実を見つめ、真実を追うこともない、ノスタルジアと情念だけの人でしょう。
  
 一方、 与謝野馨氏は、財務省の財政再建に同調し、
 小泉政権では、大きな資金が集まる郵便局を解体しましたが、、
 今、郵貯解体に強硬反対した平沼氏と手を組んで何をするんでしょう。
 官僚機構の改編には、まったく、関心のない人です。
 
 ここに、ろうしゅう(陋習・老醜)極まっている、石原都知事が加わりました。
 東京都民は、この石原一族にいいように都の財産を使いまわされて、
 よく黙っています。
 オリンピック誘致の失敗は、 東京再地上げ計画の失敗でした。
 た・ち・あ・が・れ!  といっても、 
 もう、この人たちには、足場はないでしょう。
 目標も定まらなければ、 戦う相手もいないでしょう。
 すべてにおいて、グローバル化した時代。
 これまでの金融資本が、あまりに貪欲で不正をしすぎたのが、制裁を受け、
 今、まともに需要と市場を作ろうとして、 新興国と途上国に資金が流れます。
 一方、人類全体としては、今、日本の中の何を、待っているのでしょう。
 もう、国家主義が、解け出しているのです。
 
 国家に依存し、国家に導かれる個人でなく、
 
 地球の生命活動をすべて、視野に入れて、
 自分から未来を切り開くという強い意志 と
 すぐ現場の問題に一つずつ取り組む努力を重ねる個人がつくる、
 新しい統治体にしか、天意は、ないでしょう。
 これまでの国家は、さらに、その様態を変えていきます。
 経済(生産・貿易・金融)のみならず、文化面でも、
 それぞれの個人が、自分のカミをもつ時代に向かっています。
 誰の世界が、 どんな喜びを、地球人類に 与えられるかです。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。