長野の自宅には、5日の夜11時に、広島から戻っていましたが、
昨日は書き込みのタイミングを外してしまいました。
信州中野から広島まで、片道800KM。これを、11時間で移動しました。
渋滞がなければ、10時間を切ったでしょう。
広島で、何人かの友人と会いました。
そして、現状について、聞かれたので、
「大政奉還から、戊辰戦争の段階」 と答えました。
5日、早速、その戦争が、始まりました。
藤井財務大臣の辞任です。
77歳のおじいちゃん。 高齢です。
昨年の予算編成での苦労は、それはそれは、大変なものだったでしょう。
今回まとまった22年度予算案は、民主党の衆議院の数からして、
問題なく通過しますので、これが、藤井さんの辞任の原因ではないでしょう。
敵の本丸は、 ここではありません。
その先です。
昨年、テレビショーになった、事業仕分けは、あくまで、一般会計予算での話し。
今後は、どうしても、特別会計、財投の、内実にまで、メスを入れないといけません。
この、特別会計や財投の資金は、多くが、官僚のOBが、役員や職員になっている
財団法人に流れ、しかも、そこでの資金の遣い方は、ほとんどが、随意契約です。
藤井さんにとって、自分の同輩や、後輩たちが、ウジョウジョいて、そこには、
さらに、わけの分からない、業者や人脈が、大きな山 となって、広がっています。
しかも、ややこしいことには、 そうした財団法人の個々の会計は、各省庁が
監督することになっていますが、実際は、各省庁の現役の官僚である後輩たちが、
かつて、自分の上司だった先輩がいる財団で、まとめられたお手盛りの明細を、
そのまま承認するのが、 これまでの慣わしでした。
それを、許してきたのが、 自民党でした。
ほんとうに、その会計内容が正しいのかどうか?
そこは、国民審査(国会審議、その他)を、まったく受けてこなかったのです。
今、政権が交代し、税収不足が、顕在化。
これまでの財団法人(今は、「独立行政事業体」)の会計内容を詳細にチェックし、
さらに、そこに仕向けられてきた、財投や特別会計の予算を、
一般会計にも 使えるように、 法改正が、今後、必要ですが、
まず、実際の明細を、すべて公開にすることが、最優先です。
しかし、 これは、本当に、難事業です。
財団の理事長ともなると、国から毎年、資金が供給されることをいいことに、
財団名義で、信用保証し、金融機関から高額の資金を借り入れたり、
それを私的に使うものがいましたが、
そうした資金の出し入れは、多くが帳簿には載せずに、何年も繰り越されて
きているのです。
まず、 この、簿外の債権債務まで、どうするのか? これが問題。
しかも、そこには、明治維新以来の<特権>を主張する人たち(旧皇族、華族)への、
さまざまな形の<配慮>が、 巧妙に、張り巡らされています。
これが、大きな「山」となっているのです。
藤井さんは、自分の健康と、 その「山」の大きさを、考えたとき、
「これは、もう、わしの限界を超えている」 と感じたのではないでしょうか。
で、その後任が、先ほど決まって、菅直人 国家戦略担当大臣。
この人は、特許申請をする弁理士で、市民運動から政治家になりましたが、
実は、 菅原道真の子孫とのことです。
はて、 「山」を壊す、名案があるのでしょうか?
今日、1月7日は、昭和天皇が崩御した日です。
昭和天皇は、 前半を、 軍部の独走、
後半を、 米軍による占領
のなかでも、 そのカリスマを維持した人間です。
昭和天皇は、日本の軍部の独走を嫌って、今の平和憲法を、マッカーサーとともに、
占領軍に、作らせました。 二人は、とても仲がよかったようです。
1989年、今上陛下(平成)は、即位の儀で、「日本国憲法を護る」 と明言して、
平成時代が始まったわけですが、
やっと、私たちは、 「国民主権」を自覚して、新しい統治システムを作り出せる
時代になりました。
私が、今、 注目するのは、 古川元久 氏。
大蔵省の大先輩たちのやり方に、「NO」を言い続けてきた人です。
とんでもないくらい、頭が緻密で、しかも、マメによく動きます。
彼は、6日のテレビで、 言っていました。
「今は、明治2年にあたります。」
そのとおりです。
これから、 「戊辰戦争」です。
夏の参議院選挙で、この第二の国家予算の内実を、全面公開できるのかどうか、
そこが、主戦場になる のでしょう。
PS: 知人から電話があり、 新井さん、是非、見て、と
「新 日本の黒い霧」 を検索するように、言われました。
興味のある方は、どうぞ。 日航機123便 1985年の事故に関するものです。
この情報も、 「政権交代」があって、初めて、ブログに公開されたものでしょう。
日本は今、間違いなく、
これまでの「権力構造」が、崩壊し、溶け出しています。
昭和天皇の命日。藤井蔵相の辞任。これから「戊辰戦争」が始まる。
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この記事を書いた人
新井信介
1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。