すべては、依存と誤魔化し体質の国民にある。

 今日は、天皇の誕生日。
 明日が、クリスマスイブ。
 
 この日、 東京裁判の判決を受け、A級戦犯は、絞首刑になりました。
 生き残ったのが、岸信介。
 その弟の佐藤栄作が、核持込を約束。
 そのときの極秘文書が、本人の実家で見つかったと。
 この国の戦後は、
 <依存>と、<誤魔化し>で始まっています。
 満州事変以後、なんで、日中戦争になったのか?
 さらに、アメリカとの戦争になったのか?
 戦後の自民党は、 アメリカにイノチを救われた人間によって、
 始まっています。 
 このとき、国家として、 二つの意味で、依存が始まりました。
 一つは、 憲法の精神。
 一つは、 軍事力(その必要性の認識)。
 さらに、私たちは、戦前の体制において、
 なぜ、日中が本格戦争に発展したのか、
 背後にあるアメリカの要素を、すっかり、検討の対象から、外されました。
 1930年代、日本の最大の貿易相手国は、アメリカでした。
 そのアメリカは、日本と中華民国の両方に、軍事物資を供給していました。
 日中双方は、 「戦争」と 認識した場合、 中立をいうアメリカ から援助を
 受けられなくなりました。
 そこで、泥沼化していきました。 
 
 そして、どうして、戦後の統治体制ができたのか?
 アラヒトカミだった天皇が、一気に、人間天皇に変身しますが、
 そのカリスマは、アメリカ と 官僚たち に 利用されました。
 日本という国家の経営資源は、 
 アメリカと、それに媚びた人間によって、独占的に使われます。
 国に対し、保証や補助を求める人間ばかりが、増えていきます。
 肝心なことは、 すべて、 誤魔化し、  です。
 これに乗っかって、利権を作った、政党、官僚、
 官需にたよった、経済界と労働界。
 自民党も民主党も、この中にいます。
 国民に平和憲法という「幻想」を与えて、 
 自分自身と国家の関係を、冷静に考える理性を消し去り、
 国民の国家に対する依存心を増長させながら、
 アメリカの意向だから、といって、そこに官僚たちが族議員ともに、
 自分の都合のいいように、好きなように予算を使いつづけていく。
 
 何でも、国に甘える体質の国民をつくり、それを自分に従わせてきた。
 それが、岸信介たちが作った、自民党。
 今、野党になった自民党の舛添前厚生大臣が、気勢を上げています。
 自民党には、今、独裁者が必要だと。
 しかし、舛添さん、 あなた本人が、党内で、独裁者になる以前に、 
 これまでの自民党の関係者が、アメリカのご威光を翳しながら、
 どれだけ、国家予算の使い方で、インチキをしてきたか、
 これを、みずから積極的に暴いて、正していく姿勢がなければ、 
 国民からは、何の支持も 受けられないですよ。
 つまり、あなたの大好きな「権力」は、 生まれてきませんよ。
 
 そのとき、 「菊のカーテン」すらも、こじ開けるくらいの気概でないと、
 未来なんか創れない。
 私たちは、 再度、確認しましょう。
 国会議員など、 たんなる、立法作業員です。
 未来を創るのは、 自分です。
 そのとき、 国に対する依存と、 国家運営での誤魔化し があれば、
 それは、自分自身に対する、支配 を容認し、
 好き勝手に、私たちの、税金のみならず、未来までも
 弄繰り回すことを、 黙認することになります。
 「有権者である」ということは、単に、選挙の投票権があるだけではなく、
 「未来を創る権利がある」という意味です。
 まず、 知ろう。
 そして、 ゼロクリアーで考えましょう。
 民主党の母体は、 大企業労組、自治労、日教組を中心にする、連合です。
 これでは、 ゼロクリアーができません。
 ホンモノ は、これから出てきます。
 本欄を見ている、皆さんの心の中から出てきます。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。