歴女は新時代消費を映す。今日、中野「町おこし」講座。

マンガやゲームから歴史を知る人間が増えています。
戦国時代の武将を思慕して、 足跡を追い、ときに、コスプレまでする。
特に、女性が多く、 歴女 と呼ばれます。
時代の勝者の徳川家康でなく、西軍の石田光成や直江景勝。
もちろん、 NHKドラマ「天地人」の影響は絶大です。
これまで、歴史に学ぶとき、勝者の視点で、歴史を見ることが多く、
それは、実業家やサラリーマン・経営者に、成功のヒントを提供するものでした。
いかに、勝つか、成功するか、それが、現代に生きる人間にも
求められていたからでした。
ビジネスの世界では、帝国主義やマキャベリズムの理念がもてはやされ、
個人の欲望追及を肯定しても、 人間に共通する道徳性や、普遍的な美学を、
平気で切り捨ててきました。 
一方、 歴女たちは、成功や勝敗そのものよりも、その時々の
武将の生き様に、 大いに感情移入をしているのです。
人間として、どういう生き方が、崇高であったのか、 ここに嵌るのです。
これは、いいことです。
私は、今、進行している歴女ブームは、二つの大事なことを示していると考えます。
① 他者との競争での、勝利 や 数値的な拡大での成功 よりも、
  
   個人が、こう生きたい、これが素敵だ、ということに、
   価値を置き、 その手本を探している。
   しかも、自分が発見した物語の中に、どんどん感情移入している。
   それが日々の実際の消費行動にまで、繋がっている。
   勝ち負けでなく、 私にとってのヒ-ロー を探している。
② 自分のヒーロー を探す入り口は、 きわめて平易、あんちょこ。
   マンガ、 ゲーム、の視覚から入り、
   どんどん、専門的な文字の資料に進み込み、  そして、現場の確認。
   この間、 同好者とつながりあって 励ましながら、 知識を増やしていきます。
   これらは、権威が作り上げた定型形のヒーローでなく、
   講談本 の世界。 中国でなら、演義物の世界。
  
   史実については、「それなり」であるなら、あとは、自分が納得するかどうか。
   それよりも、まず、教科書で出てきた 名前の人物について、
   自分が楽しめる物語を、漫画的に やさしく知って、 どんどん、深く入り込んでいく。
   これは、インターネット検索 で、特定サイトに入っていく、マニア と同じ。
   入り口は、アマチュア にとって、 平易で、派手で、 かっこよい。
   そして、入っていくと、どんどん、感情移入できる物語がある。
   このプロセスは、今後の、地域おこし や、 新規のマーケットつくり に
   大いに参考になります。
  今日の <町おこし講座> では、 この点も話しましょう。
PS: 別件です。 昨日の件。
 人間社会の約束事の世界は、それが破綻するとき、
 ルールどおり破綻させるか、それとも、
 ルールを変更して、さらに続けるか、       これは、人間が決めます。
 
 FRBの危機が、人類全体の経済秩序を破壊し、 
 より大きな混乱(戦争、破壊)が誰も眼にも認識されたら、 
 それを事前に回避しようと、 参加者は動きます。
 先のG20が、そのための、合意取り付けの舞台だったと思われます。
 
 しかし、FRBはもはや、完全に主導権は失われますね。 
 その組織体の機能の運営目的も、当然変わっていきます。
 
 つまり、 FRB危機は回避され、 世界経済は破綻せず、
 今後は、2016年の リオの オリンピック に向けて、
 米ドルは、 南北大陸の通貨に収斂する 可能性が高まりました。
 そうだとしたら、 ブッシュ政権時代には、反米の拠点だった、
 ベネズエラのチャベス大統領と、 キューバのカストロ議長 に、
 オバマ大統領が、 電撃会見する日が近いはずです。
 また、ブラジルは、イタリア、メキシコに継ぐ、カトリック大国です。
 バチカンも大いに変わるのでしょう。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。