87歳の母親が、映画でも見に行きたい、しかも、字幕のないものがいい、と言っていたので、
何かいい日本映画はないかな、と探していて、役所広司の主演のものがあったから、これでいいや、と
適当に決めてしまった。 それが、『渇き』。
http://cinema.pia.co.jp/news/0/52897/
http://www.j-cast.com/tv/2014/07/07209747.html
あまり、内容も確認せずに、先入観なしに映画館に入った。 歴史モノの(旧約聖書) 「ノア」よりいいだろうと。
場所は、これまで、オヤジも一緒に、3人で『テルマエロマエ』を見た、長野市内の映画館。
しょっぱなから、殺人事件の連続。この映画の監督自身が「劇薬」といっているが、
一言で言って、ここ3年間の日本社会の壊れっぷりを、凝縮している映画。
暴力ファンタジーですが、妙にリアリティーがあります。
家庭崩壊、麻薬、中高生売春、警察内部の腐敗、・・・・。
「お上」や経済界のテレビCMが見せる、わざとらしい、あってほしい「幸福」像の裏面を たたきつけてきます。
ぼうっとしていたら、とんでもないところにいってしまう。 落とし穴だらけで、繋がっていて、その穴が深すぎる。
他者との関係をどうするか、イノチを大切にしあう現実を、自分から創っていくしかない、と、決意させる映画でもあります。
オフクロは、眠らないで最後まで見ていました。 心臓に悪かったかな。