私の友人の中里博士が、 6月14日、「にっぽん文明研究所」で、以下のように講演されます。
知り合ってから、すでに13年目。
これまでの人類文明の問題点の根本原因、そして、どうブレークスルーするか、を何度も話してきました。
その上で、どのような発展モデルを作り出すか、の話になったとき、
個々人の自我(エゴ・セルフィッシュ)の問題を、中里氏は取り上げます。
◎ EGO(自我) と言った場合、ここに、二つの意味があるとして、
博士は、これを、「自己」 と 「我己」 とに 区別します。
全体の中で、その繋がりの中にありながら、自分を認識し、自分の意識をもつものを、自己。
それに対し、全体を考えるよりも先に、肉体をもつ自分の欲望の充足から自分を確認するものを、我己。
この「我己」が優先することを、いかに消すか、それが、これからの文明の課題だと博士は言います。
◎ 「自」には、 「自ら」と言った場合、二つの読みがあります。
「おのず から」 と 「みず から」 です。 この二つは、天地自然のなかでの 「動き」をいいます。
それに対し、
「我」 は、違います。 それを説明するのは、 YHWH(ヤハウェ) をいうのが一番いいでしょう。
王仁三郎が、「我(が)が在る大神」= 「I am that I am 」 といったものです。
この 「我(が)が在る大神」 を、住民に出させないようにするのが、列島の統治者の眼目だったのですが、
このとき、人間として最も肝心な、天地自然の中で、未来の創造の主体である自分 を失わせていたのも事実です。
◎ システムの中に埋没し、まるで思考しない、日本人。
しかも、システム事態がマネーを大量に生み出すことがわかると、完全に自己の責任を放棄する。
その上で、我を忘れて汗をかき、成果のみを期待し、今度は、手にしたマネーの多寡に強く執着する。
これが、個々人の心を縛るから、本来、弱められていたはずの「我」が、再び強烈に出てしまう。
これは、マネー、すなわち、私的所有権の問題になります。
☆ 今後の、文明システムを考える時、
「私的所有権(個別財産)」 を、否定するのかどうか、が 大問題になります。
毛沢東は、それを実行しました。 この考えの起源は、3世紀のマニ教から出発したマズダク教でした。
5世紀に大発展したエフタル(白フン)はこの教えを信奉し、インドやペルシャの伝統勢力から財産を強奪しました。実はこれが、今の白いユダヤ人の淵源です。彼らがマズダクのあとに、「タルムード」に出会ったのです。
☆さて、今、中里博士は、中国でもっとも裕福な村、華西村に注目しています。(他に、南街村もありますが)
ここは1984年に改革開放始まった時、村長がそれまで隠れて鉄の農具を作っていた事業を法人化するとき、
村民全員を、社員にし、しかも、株主にしていったのです。
村全体で、一つの会社。しかも、分配は平等が原則でした。もちろん、労働の成果に応じ、待遇は異なりますが、住居など基本の生活環境は、原則、みな同じでした。
一つの地域の住民が、全員が社員で、株主。役務に定年なし。しかも、労働の成果を待遇に反映。
これならば、安心で富が生まれ、社会資本はこの集団内に溜まります。また、老後の心配もなくなります。
今、日本では、今後は、地方をどう生かすか、が、日本社会復活の鍵になりますが、その突破口の一つがここにあるとおもいます。
ムラ(一定のエリア)の中では、何がしかの役務を条件に、一切、マネーを必要としない仕組みにする。
食事、エネルギー、教育、医療、介護も、こうしたことに関わる役務を、域内では、金銭の対価にしない。
エリア全体が、まず生存し、そして、エリア外の人間から、喜んで求められるような「富」を生み続ける。
その「富」は、ピュアな農業産品でもいいし、工業製品やITのソフトやコンテンツでもいいし、なにより、住民が暮らしている姿そのものが価値を持ち、芸術作品のように美しく、多くの観光客をひきつける。
これらに関わる役務を、全体で調整する。 大事なことは、この企業は、別の地域に絶対に逃げていかない、ということ。 住民全員を、生まれてから死ぬまで、間違いなく食べさせていること。そして、少しずつ、富をマネーでなく、実物の形にして、エリア内に、蓄積していること。
中里さんとは、華西村を参考に、こうしたモデル地域を作り出せないか、と、これまでも何度も話してきました。
マネーが要らない村。 それでいて、汗が形になって、どんどん発展する、村自体が芸術作品の村。
皆さん、これを、イメージしてみましょう。 そして、必ず、実現しましょう。
中里氏は、この考え(哲学、方法論、政策)を実現するための政党まで、すでにつくっています(内閣府承認済み)。
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