金大中氏、死して半島に平和を回復す。

以下、半島に関する二つのニュースです。(ニッケイ)
金大中氏の死去に対する、弔問で、国際政治が動いています。
1) まず、 北朝鮮の将軍様 金正日からです。
 <金総書記「南北関係改善したい」 弔問団、韓国大統領に伝達>【ソウル=山口真典】
 韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は23日午前、故金大中元大統領の弔問団として
 訪韓していた北朝鮮の金己男(キム・ギナム)労働党書記らと青瓦台(大統領府)で約
 30分間会談した。 青瓦台報道官によると北朝鮮側は会談で南北協力の進展に関する
 金正日総書記のメッセージを口頭で伝達した。
 韓国政府関係者によると「南北関係を改善したい」という趣旨だったという。
 李大統領が昨年2月の就任後、北朝鮮高官と会談したのは初めて。 双方はそれぞれ
 南北協力に前向きな考えを表明、冷却化していた南北関係は政府間対話の再開など
 改善に向けて動く可能性が出てきた。ただ、核問題を巡る意見の隔たりは変わっておら
 ず、北朝鮮の6カ国協議への復帰など実現はなお不透明だ。(23日 23:19)
2) そして、南の韓国での国葬の模様です。
 <金大中氏の「国葬」、各国の要人列席>  【ソウル=尾島島雄】
 韓国政府は23日、18日に死去した金大中元大統領の「国葬」をソウルの国会広場で営
 んだ。国葬は在任中に暗殺された朴正熙(パク・チョンヒ)大統領以来、30年ぶりで2度目。
 現職の李明博(イ・ミョンバク)大統領のほか、金大中氏と対立した歴代の大統領経験者も
 列席。地元メディアは「路線の差を超えて和合と統合を演出した」と報じた。
 国葬には河野洋平前衆院議長や米国のオルブライト元国務長官、中国の唐家セン前国務
 委員ら海外から訪れた弔問団も臨席。 韓国で金大中氏を弾圧した全斗煥(チョン・ドファン)、
 ライバルだった金泳三(キム・ヨンサム)の両元大統領らも参列した。
 葬儀には2万人以上が参列、遺体を運ぶ車列を大勢の市民が見送った。主要テレビ局は
 特別番組を組んで生中継した。 死去をうけて訪韓した北朝鮮の弔問団が関係改善のメッ
 セージを伝えるなど、生前に首脳会談などで南北の融和を促した金大中氏の葬儀は、
 民族の和解を促すきっかけにもなった。(01:51)
以上に関連して、 参考までに、私の見方です。
 今回の半島情勢の変化は、日本列島に、天皇・アマテラスが誕生するまでの、
 東アジアの国際情勢(高句麗・新羅・百済)と、極めて強い相関関係があります。
 この変化は政治的側面に留まらず、明治にできた日本国のアイデンティテイーにも
 間違いなく、大きな変化を起こしていきます。 
 
 金正日 ・・・北朝鮮     高句麗  
 李明博 ・・・韓国 東部   新羅 
 金大中 ・・・韓国 西部   百済   
 6~7世紀の、東アジアの動乱と、同じ構図が見て取れます。
 5世紀後半、日本列島を武力統一したワカタケル(雄略)は、佐賀県唐津で生まれた
 武寧を、百済王として即位させた。
 しかし、雄略の息子の武烈があまりに悪辣非道だったため、倭国政権は、当時の列島
 諸部族から信頼を喪失し、これを回復するために、大陸から新規にオオド(継体)を見出
 して、倭国王に据えることを画策する。 このとき、百済の武寧王が、継体の即位を支援。
 
 その武寧王の息子の聖明王は、継体の息子の欽明に仏教を伝えた(538年に公伝)。
 ・・・ 物部・蘇我の対立  聖徳太子 遣隋使  八侑の舞い  大化改新  ・・・
 7世紀後半、唐と組んだ新羅は、白村江で倭軍を撃退したあと、最終的に半島を統一。
 百済、高句麗の多くの人間が、日本列島に亡命(移民)。
 ・・・ このあとに、壬申の乱 を経て、 天武のときに、倭国王は天皇になり、
    持統のときに皇祖神アマテラスが作られ、それを祀る伊勢神宮が整備され、
    701年に大宝律令 708年に和同開珎。 さらに国史(古事記・日本書紀)が編纂。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。