「尖閣は日中間で平和的にやってくれ」atラオスASEMアジア欧州会議。

今の日本人にとって、最優先課題は何か?

 国民のイノチです。 イノチの尊厳です。 ここを見失ってはならない。

ロシアや、ベラルーシ、ウクライナで、チェルノブイリ事故のあと、どのような人口動態になったか、次のブログに、出ています。 そして、それを参考にして、日本の人口減少も推測されています。

http://boppo20110311.blog.fc2.com/blog-entry-1069.html

      [今から6年後の2018年から急変する]

私の意見は変わらない。 まずは、セィフティーゾーン を。

尖閣については、日中それぞれが主権を主張しあうよりも、早々に共同管理で解決するのが得策です。

これがもめつづけると、日本では最優先課題が分からなくなります。 しかし、中国は、日本以上にこの島に拘り続けます。 ここの領有を、共産党政権の存在証明に、自ら持ち上げてしまったからです。

中国共産党は、盧溝橋事件後の1937年8月、中国工農紅軍を組織し、"国民革命軍第八路軍"として国民政府指揮下に編入されると、通称「八露軍」と呼ばれ、中華民国の一軍隊との位置づけで、抗日戦争を始めた。日本がポツダム宣言の受け入れ、ミズーリ条約のあとは、国民党と内戦になり、孫文以来の正統性を争い、1949年に国民党を台湾島に押し込めて、10月に北京で政権を樹立した。この共産党政権を、1971年10月に国際連合は中華民族代表政権と迎え入れた。彼らは、抗日戦争で勝利したことを常に自らの存在証明にし、まだ、実効支配が出来ていない尖閣を領土にすることを政権の目標にしてきた。 

これが、今年「911」での日本政府による国有化登記で道が閉ざされた。 このままでは胡錦濤の面子の問題だけでなく、政権そのものまで足場が壊れ、つぶれていく(新しい政権が誕生する)可能性があります。

「東アジアを軍事面で分裂させ、緊張させておく。そして、アメリカの輸入によって日中が外貨(米ドル)を得ても、その日中双方に武器を売り、米国債を買わせ続ける。 対立をあおり、政治的に主導権を維持しながら米ドルを持たせ続ける」

この方針の下、アメリカのヘリテージ財団は、2001年「911」以降、中国軍部に対し、尖閣の奪取を容認するどころか、資金面からも直接的に支援していた(中国の軍事技術購入の見返り)ようで、一方、日本には、石原らを炊きつけ、マッチポンプをしていました。

この構造は、21世紀に入って、北京政府も台湾政府も、ロシア政府も、イギリス政府も十分知っていましたが、どうも、日本の民主党政府は、きちんと分からなかったようです。 特別行政自治区ですからね。 そして、官僚の利益とアメリカの利益は、角栄時代を除いて、戦後はずっと一致していましたから。

今回の、尖閣での対立は、日中経済の破壊だけでなく、世界の経済にも影響します。そして、なにより、政治的対立が、表に出ることでマスメディアの話題が独占され、 

日本では、フクシマの放射能対策と、国民のセィフティーゾーンが遅れ、イノチがどんどん、削れて行きます。

中国では、尖閣をもめ続けることは、共産党支配の形そのものまで変えていく事態になっていきます。党幹部や役人の汚職やワイロについては、これまでも綱紀粛正を言ってきましたが、これをより真剣にしないと、国民の矛先は間違いなく、政府に向います。 温家宝一家の海外蓄財がネットに出たばかりです。今の共産党は、尖閣で弱腰になれば、日本とは違って、中国では、国内暴動を抑えることができなくなるでしょう。

 日中ともに、今、「国家」=統治体 が、断末魔をあげています。

解決に向けた水面下での交渉はあるのでしょうが、野田政権のうちは、まとまらない。 私たちは 「セィフティ-ゾーン」を作ることに、まずは、注力ですね。

 以下は、産経新聞から

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 野田首相「尖閣は固有の領土」 中国外相と激しい応酬 ASEM首脳会議   11/07 08:24更新 

 【ビエンチャン=比護義則】野田佳彦首相は6日午後(日本時間同)、ラオスで開催されたアジア欧州会議ASEM)首脳会議で、沖縄県・尖閣諸島に関して「わが国固有の領土であり、解決すべき領有権の問題は存在しない」と明言、反論する中国側との間で激しい応酬となった。9月の国有化以降、首相が国際会議の場で尖閣諸島の具体名を挙げて日本の立場を主張したのは初めて。

 首相はまず、地域情勢に関する協議の冒頭で、尖閣諸島をめぐる日中対立を念頭に「わが国はいかなる紛争も国際法に従い平和的アプローチで克服することを重視している」と訴えた。中国側は、帰国した温家宝首相に代わり、楊(よう)潔(けつ)●(=簾の广を厂に、兼を虎に)(ち)外相が尖閣諸島の領有権を主張し、「反ファシズム戦争の成果が否定されてはならない」などと主張した。

 その後、協議が次テーマに移った後の冒頭発言で首相が「尖閣諸島はわが国固有の領土」と反論。楊外相が「釣魚島(尖閣・魚釣島の中国名)は昔から中国の領土」と再反論した。

 やりとりは首相が2国間会談のために退席した後も続き、
外務省の斎木昭隆外務審議官が「悪意に満ちた発言」「全く受け入れられない」と指摘、中国側が「日本の行動は無駄」などと応じたところで議長役のラオスのトンシン首相が割って入った。 

 首相は9月下旬の米ニューヨークでの国連演説で「法の支配」を重視し「威嚇は受け入れられない」と主張していた。 ASEMは6日午後、東シナ海や南シナ海での領有権紛争を念頭に「威嚇や武力の行使をせずに、対話、交渉などにより平和的解決を求める」 などを柱としたビエンチャン宣言を行い、閉幕した。

・・・この最後の部分

 「威嚇や武力の行使をせずに、対話、交渉などにより平和的解決を求める」 だけは救いです。     

  ASEM参加国が、アメリカの戦争屋の存在を、きちんと理解しているのが分かります。

 

 

 

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。