TPPも原発も争点にしない選挙って。それなら、政府資金の情報完全公開法を。

野田ドジョウは、最初、TPPを民主党の公約にして選挙に望もうとしたが、これでは、民主党も自民党も割れる。そこで、「世襲反対」と言い出したが、これも、はっきりしない。

国民にとって、イノチに関わる原発についても、与党としての方針は曖昧なままだ。今、稼動している大飯や電源開発が建設を始めた大間に対し、いつ止めるか何も触れない。民主党の方針は、脱原発のポーズをとりながら、基本は原発マフィアと戦わないというもの。

この12月の総選挙で、一体、何人が国会に戻るか分からないが、野田ドジョウの腹は、消費税を上げることに同意した人間同士で、自民や公明と組んで、連立政権を持とうと言う魂胆なのだろう。もっとも、それが出来るかどうかも、わからない。 ただ、日本の政界では、「前言翻し」を、何の良心の呵責もなくても、簡単にできる人間性の政治家ばかりになってしまったから、その場その場で、自分に有利なことのみを判断していくことは間違いない。

 私たちは、其々の選挙区で立候補する人間の、その人間性と能力を、本当にきちんと見ないといけない。 

 その上で、 全候補に 求めましょう。

復興予算の目的外使用は、犯罪だ。 これを糾弾できる法整備をせよ。 と。

そして、以前にも書いたが、国家資金の使途に関し、情報完全公開法を求める。

日本国籍を持つ有権者100名(記名)が公開を要求した国家資金の使途については、すべて最終支払先まで、1円単位で自動的に公開し(領収書をつけたまま)、それを国会図書館で常時、誰でも閲覧できるようにする。 

これを、法律で義務付ける。抵抗したり、虚偽の報告をした人間は、すぐに公表し、懲戒解雇。 

ここまでの法案を作る。 会計検査院を、文字通り、「国民の下僕」にする。 

有権者は私たちです。 上記で100名としたのは、個々人の特殊性を排し、なるべく共通の問題意識による公開要求を促すため。ここ2,3年の決算報告が対象になるのは当たり前ですが、ここ10年間のものも基本的には調べられるはずです。それ以外にも、過去に遡って調べうるものは全てその対象にすべきです。それが米軍の占領時代であっても。当然、官僚たちは過去のものは、徹底的に消すかもしれませんが。 

 「国の形を変える」とか、「統治機構を変える」とか、言うまえに、この国のマネーが、一体、誰に、どれだけ、使われてきたのか、その全てを国民が知る。 これが大前提です。これがあって初めて、統治機構を変えることが出来ます。

 維新の会の橋下は、都民マネー使い込み大王の石原を喜んでヘッドに迎え入れました。とてもではないですが、信用できません。「官僚主導を変える」といって、自分たち仲間内によって、新たな「使い込み利権」を生み出そうとしているだけではないのか。

 情報完全公開法では、これまでの補助金が、誰に、どのような、経緯で、どれだけ流れたのかも、当然対象です。もちろん、補助金を受けた側が、その資金を何に使ったのかも。

 こうして、国家予算(一般会計と特別会計)について、国民による公開請求で、末端の支払先とその金額まで、すべて公開を義務付ける法律を決めることで、何も、「事業仕分け」のパフォーマンスなんかいらなくなる。

これをやりたがらない国会議員は全て、国家(国民)のカネを、ネコババしたいだけの人間

   統治機構とか、道州制とか、言う前に、まずは、情報公開。 

あと、特別会計の資金を、一般会計に組み入れる法案を作る。 こっちも、同時にすること。

PS: 失業対策や生活保護については、 「一定の社会的役務」を果たすことを 条件に、

   衣食住、通信、教育 を 無償提供する環境(公的福祉)を作り上げること。

 この社会的役務の内容、および、提供すべき公的福祉の実際の形については、各地域(大体5万人位)で、自発的に考え決定するのがいい。

 また、同程度の規模の地域で、地域住民が、外国人の地方参政権 を認めるかどうかも、地域ごとに、自主判断させる。(例えば30万人以上の大都市のなかに、自分たちの地域にすむ外国人に地方参政権は与える地域と与えない地域があってもいい。こうすることで、地域の独自性がはっきりしてくる)

 国民が、自分の より身近な問題として、「失業」「生活保護」「外国人参政権」について、住民同士で考え議論し決定させる。ここから、本当の自立と自律が、始まっていきます。

 以上を進めれば、国家の実情を、誰でも知ることができるようになります。 そして、自分のすぐ身近な問題に、誰もが自発的に、ルール作りに参加することになります。 

 ここから変えることが、成熟社会へと、ホンモノの変化を引き出します。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。