私は、本ブログで、6月2日に、こう書きました。
「それにしても、民主党。
衆議院で、3分の2を押さえているのだから、トップに立つ人間に、人徳があれば、
欲得抜きに、国民から自然といいアイデアが集まりますし、それをすぐに法案化できます。
とにかく、今は、非常時なのですから、 もっとも大切なのは、
現場執行権を確立することです。
対象地域の許認可権をすべて、委譲すること。
資金も、じぶんで集める権限まで持たせること。
しかし、悲劇だったのは、こうした視点が、菅直人の周りの人間になかったこと。」
で、それから2週間が経ったわけですが、今、
もしかしたら、内閣不信任案をめぐるペテンをやらかした裏で、菅直人は、
《オオ化け》 しているかもしれない。
策士は、ソフトバンクの孫正芳 と 宮台真司。
その策を、首相に進言したのが、福山官房副長官。
6月12日、首相官邸での 自然エネルギーに関する「総理・有識者オープン懇談会」
そこには、環境ジャーナリストの枝廣淳子と、ミュージシャン坂本隆一が顔をそろえた。
元サッカー日本代表監督の岡田武史も。
これまでの民主党(鳩山家の金、田中派の残党と労組支配)をとことんぶっ壊してでも、
日本を環境立国にするのなら、わたしも、大賛成。
スッカラカンでトンチンカンの菅直人は、最後に党を壊滅させる、大変節漢でいい。
これは、「大魔王 即 大菩薩」 の神仕組みかもしれない。
空っぽの「空き缶」だったから、何でも入れられる。
で、今、菅直人が自らの花道にしようとしているのが、「再生可能エネルギー促進法案」。
「私が嫌いだったら、私の顔を見たくなかったら、この法案を通せ。」
いいねぇ~。このフレーズ。
こうした、交渉方法は、孫正義の知恵でしょう。
「孫氏兵法」で、これまでの、律令思想、官僚主義、利権主義を、破壊していけばいい。
孫氏は、菅直人の使い方を、見極めたのですね。
孫、枝広、坂本 を手引きしたのは、宮台でしょう。
そして、彼らの意向を聞いたのが、宮台の親友で参議院の内閣官房副長官の福山哲郎。
経団連や電力会社と裏で、金銭交渉しようとする、仙谷をはじき出した格好ですね。
福山副長官はこの政局にあって、土壇場で菅直人をオオバケさせる、政治的天才かもしれない。
まあ、これで、日本は、おもしろくなった。
以下は、毎日新聞(6月15日)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
菅首相:「顔見たくないなら、エネ法案通して」
「『菅の顔だけはもう見たくない』という人が結構いる。本当に見たくないなら、早くこの法案を通した方がいい」。菅直人首相=似顔絵=は15日、再生可能エネルギーの利用を促進するため、電力会社に固定価格で買い取りを義務づける法案の成立を退陣の条件とする考えを示した。同日夜、超党派の国会議員らが国会内で開いた会合で語った。
民主党執行部は特例公債法案と第2次補正予算案の成立を「花道」とするシナリオを描くが、首相は「この法律を通さねば政治家としての責任を果たしたことにならない」と強調した。【中井正裕】
史上最大の変節漢になれ、菅直人。人類史に名前が残るぞ!!!
いいね ♡ 0
この記事を書いた人
新井信介
1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。