こんにちは。
名古屋の会合は、さながら、修学旅行の合宿でした。
畳の部屋に、いい親父が10人も寝ますと、いつのまにか、いびきの大合戦。
まるで、第二次世界大戦の戦闘機の空中戦のような効果音。
昨日の21日は、昼に熱田神宮の参拝に。
ここは、三種の神器の一つ、「草薙剣」が祭られているところです。
この「剣」の由来は 日本神話では、大体、以下のとおり。
アマテラスを怒らせて、天岩戸隠れを引き起こし、高天原を追放されたスサノオノミコト。
しかし、ヤマトの国にヤマタノオロチが現れて、次々に娘たちが食べられてしまい、
その牙が櫛稲田姫まで及んで、奪われてしまうと聞いて、急遽、オロチ退治に乗り出します。
酒で酔わせて隙をつくり、一気に、首を切り落とし成敗すると、その腹部から「剣」が出てきた。
その剣はヤマトの国の宝となり、時代が経って景行天皇の時代に息子ヤマトタケルに渡され、
これもって東国を征服に向かいます。その傍らには巫女の弟橘(オトタチバナ)姫がいました。
二人は、富士山の麓で、敵が大きく仕掛けた火で、出口がなくなるように囲まれてしまった。
このとき、この「神剣」を使って、すぐ目の前の周りの草を薙ぎ倒して難をのがれ、こんどは、
海に出ようとしますが、ここで嵐になります。
海の神が怒っていると気づいた弟橘姫は、ヤマトタケルを逃すために、自分から海に身を
投げます。
天候が変わり、無事に房総に漂着し、関東を制圧。
そして、碓井峠から長野原に入り、ここで巫女の弟橘姫をしのんだ(これが、妻恋村)後、
信濃に入ると、濃い霧が出て道に迷っていると、そこに山ノ神の白い鹿に襲われるが、
ニンニクを投げつけて何とか危機を脱したところ、今度は白い犬が現れ、その犬に導かれて、
恵那山の麓の神坂まできて、ようやく道が分かり、正妻のミヤヅ姫と再会する。
しかし、ここで、伊吹山の神である、牛のように大きなイノシシのことを知ると、
ヤマトタケルは、ミヤヅ姫の心配をよそに「神剣」を置いたまま退治に出かけてしまい、
大イノシシの毒気にやられて死んでしまった。
ここまでが、日本神話ですが、熱田神宮は、これを引き継いで、
この「神剣」を、以後、倭国の神の寄り代として、ずっと、熱田神宮に祀ってきたが、
(聖徳太子の死、大化改新(入鹿殺害)、さらに、白村江の戦い のあとの)
668年、この神宮から、盗み出されてしまったこと伝えています。
さらにこの「神剣」は、 686年に熱田神宮に戻ったと伝えているのですが、
「神宝帰還」の喜びを伝える「おほほ祭り」なる、深夜の奇祭が今でも行われているのです。
これは、神宮に伝わっていた「神宝の剣」が帰ってきたことで、心に込みあがる喜びを、
昼間に、大声で表出するわけにも行かないので、神官たちが密かに深夜に集って、
声を抑えて、「オホ、オホ。オホ、オホ。」と喜びあう儀式なのです。
なんか、変ですよね。
これは、一体何を意味するのでしょうか?
「剣」のなかった「668年から686年まで」の時期に、日本には、一体、何があったのでしょう。
前者は、 高句麗が滅亡した年。
後者は、 天武が死んで、持統が即位した年。
これだけでも、熱田神宮は、謎いっぱいで面白いのに、さらに、日本国誕生の
裏事情を、暗示している場所があります。
なんと、楊貴妃の墓が、この熱田神宮の境内地の中にあるのです。
それが、「清水社(しみずしゃ)」。
中国の皇帝が、日本を攻めようとしているので、それを食い止めるために、
日本の神霊が、楊貴妃の姿となって、皇帝の心を虜にして政治を混乱させ、
日本の蓬莱(現在の名古屋のこと)への出兵計画をつぶした、といいます。
さて、その楊貴妃ですが、 日本への亡命伝説は、山口県にもあります。
それよりも、日本皇室の菩提寺である、京都の東山九条の泉湧寺(せんにゅうじ)には、
楊貴妃観音菩薩が安置されているのです。
ここでは、美人祈願のお札をいただけますが。
ヤマトタケル、熱田神宮、草薙の剣、楊貴妃。
これらを繋ぐ物語こそが、日本国誕生の物語です。
今回参加した、クローズドの皆さんには、もちろん全部、お話しました。
私の次回の研究会は、
12月12日(土)、 京都のジャパネスク研究会です。
そして、私と面識のある方たちとの間で、未来に責任をもつ人たちの情報共有の場、
『瓊音倶楽部』を、立ち上げています。
また、お知らせします。
新井信介
問い合わせは、 株K2O まで。
あるいは、 メールで、 arai@mediacapsule.co.jp
熱田神宮の「剣」の謎。 そこには、楊貴妃も出てくる。
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この記事を書いた人
新井信介
1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。