静岡県知事選挙。
民主系候補が分裂したにもかかわらず、
自民党・公明党は、敗れました。
勝利した川勝氏は、小渕内閣で「富国有徳論」でブレーンとなり、
小泉・阿部内閣では、「日本観光立国」案の、政策立案者でした。
自民党の口説きには、ノーを言い続け、
民主党からの要請にも、一旦引き受けたものの、
これまでの自民党との関係から出馬を取りやめたのですが、
直前になって、再度の要請で、決意しました。
今回の選挙結果は、 これまでの政権側の選挙態勢の総崩れのきっかけになります。
なによりも、自民党政権の政府ブレーンだった人間が、
民主党に担がれて出た。 そして勝てた。
この事実は、重い。
名もあり、実績もある人間は、 プライドが高い。
負ける戦いには、出ません。
自分個人には、選挙基盤がないから、国を変えたいと思っていても、
どこかから担がれないと出馬が出来ません。
これまでは、利権の臭いプンプンでも、自民党から「三顧の礼」で持ち上げられると、
まあ、勝てるからいいか、と出馬したのですが、 2009年の今では、
自民党はタレント人気にすがるほど凋落し、実態をなくしているのです。
これからは 一家言を持つ学者や 局長級の優秀で奉仕精神に溢れた人物は、
自民党でない、 勝てる政党から、出馬する事態が続出するでしょう。
今は、民主に勢いがあります。
55年体制時代にできた政党を除いて、他に全国組織をもった、新しい政党がありません。
もし、新しい全国ネットワークをもった、志の高い政党が出てくれば、
その民主も、今の自民党と同じ状態になると思いますが。
労働組合も宗教団体も、 自立・自律した個人の前には、粉砕されていきます。
縄文からの精神性と、天皇をいただく日本社会の特徴を捉えた、
歴史観・国家観を明確にして、産業政策を立てられる知性集団。
日本から地球全体をリードする政治パワーは、 そこから生まれます。
そこからしか生まれない、と 断言しても言いいでしょう。
「富国有徳論」の現実が試されます。
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この記事を書いた人
新井信介
1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。