次が13日(日)皆神塾。日本「国家」の心柱と、「閬中(ろうちゅう)」について話します。

こんにちは。 昨夜はその日の内に、信濃に戻りました。月が美しく、五月満月(ウエサク)でした。

1) 「新しい形」、竜巻、小沢一郎の大神神社参拝。

昨日6日、三田での勉強会は、とても楽しいものとなりました。

利益追求を最優先にする国家システムに代わる「新しい形」が明確になったからです。

お金をかけずに快適な生活を実現する。これを現在のテクノロジーでどこまで出来るか、を実践しているのが、「名が無き鳥」氏、中里博泰氏です。彼の東近江での実践、そして、これまでの神がかり的な行動力で築いた人脈が生かされる段階になりました。

昨日は茨城で竜巻が発生するなど、天候では大変な一日だったのですが、日本国内の政治面では、先月26日無罪判決が出た小沢一郎氏が、奈良の三輪山の大神神社を参拝した日でもありました。三輪山は古代出雲時代からの聖地です。それに対し、明治政府が記紀神話を事実だと強弁するために、強引に作った神社が樫原神宮でした。記紀神話は、日本国民はすべて、「アマテラスの子孫=天皇の赤子だ」とするイデオロギーの根拠でした。

http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00222719.html

2) 近衛家と不比等、「万世一系」

今年の建国記念日(2月11日)に、現在に繋がる国家体制(大宝律令)を作り上げた藤原不比等の直系の末裔が亡くなっていました。五摂家の筆頭、近衛家の近衛通隆(みちたか)氏です。89歳でした。通隆氏には子がなく、近衛家にはすでに細川護熙元首相の実弟、忠輝氏(日本赤十字社長)が養子に入っており、家としては継承されていますが、直系(男系男子)の血は、これで途絶えたことになるのではないでしょうか。

不比等は、まだ年少時、大海人皇子(正体は淵蓋蘇文)が壬申の乱で勝利して、大王に即位し(漢風諡号で「天武」)、翌年には自らを「天皇」と名乗り、伊勢で「太一」を奉ったのを知ります。天武の死後、さらに、妻の鵜野讃良は690年に即位(漢風諡号で「持統」)してから、皇祖神アマテラスを作り出します。

不比等はこの後に「大宝律令」を作り出しました。これは国家の枠組みを決めるもので、今に至る官僚支配、(複雑な、制度構築による、一部人間の利権の固定化)の出発点になりました。

私たちが今使っている日本語も、そして通貨制度も、すべて、この律令制度が出来てから後に、この制度を基に構築されています。不比等の子孫達は、この制度、この国家構造の番人でした。そのとき、彼らの思想的根拠は、常に「血」でした。

この制度が出来た時の天皇は漢風諡号で「文武」とされた軽皇子であり、和風諡号では「豊祖父」と呼ばれました。

本ブログ閲覧者ならすでにご承知と思いますが、この文武の血は、孝謙・称徳の代で途切れ、以後は、天智天皇の孫の白壁王(漢風諡号で「光仁」)になり、その息子の山辺王(桓武)が平安京を開きました。

京都の東山九条にある天皇の菩提寺、泉湧寺で弔われていたのは、この天智~光仁~桓武~・・・孝明だけです。

天皇が「万世一系」だと、強弁しだしたのは、明治期になってのことです。そもそも、伊勢神宮を初めて参拝した天皇が明治天皇だったのです。孝明天皇までの歴代天皇は、誰一人、伊勢神宮を参拝したことがありませんでした。 

天皇の血がどうであろと、この国の国家体制を護り続ける。 これが、不比等の子孫達の使命でした。特に、徳川幕府の誕生、さらに、倒幕後の明治政府による中央集権化でも、近衛家が重要な働きをしたことは間違いありません。

明治の近代化は、国民教育とインフラ整備というすばらしい面を達成しました。

しかし、明治の門閥のみならず、官僚達が財政出動での利権を制度化し、時代に合わないものまで温存させ、国家に寄生し続ける体制を作り、これは、マッカーサーが占領した後も、官僚支配となって残りました。そのとき、この国家の仕組みを知った一般国民には、官僚達と同じように、国家に対し、寄生・徒食・毟り取りをすることが当然なのだとする風潮を生んでしまった。

今年の建国記念日、近衛家の御当主は、こうした弊害が最大に広がった中で息を引き取られました。最後まで、まともな国家になるように、苦悶しておられたのではないか、と、(勝手に)心中を察しております。

3) 最高の風水の地から、人類史的な「再構築」。

私は、もう一度、この国を作りかえるしかないと思います。それも、6000年の縄文精神「ヌナカワ」を踏まえて、中心に頂くスメラミコトには、新しい意味合いを乗せて、バージョンアップさせてです。

西方で発達したヘブライの科学性・思想性が、如何にして、どうような経緯で、日本列島に伝わり、それが天皇(スメラミコト)誕生にまで結実したのか、これが今、私が書いている内容です。

そして、どうしても、見逃せないのが「推背図」です。この著者達が広い中国大陸で選んだ最高の風水の街が、前回も紹介した、四川省の閬中です。この読みは、「らんちゅう」でなく、「ろうちゅう」でした。訂正します。

唐の太宗李世民は626年(この年に蘇我馬子が死亡)に即位すると、隋書(この中に、「アマタリシヒコ」や阿曽山が出てくる)を完成させ、さらに、天の意志と、地上の人間世界の関係を、李淳風と袁天罡に調べさせました。これは未来予測になり、その完成を喜んだのが息子の高宗李治です。李治は中華の大地の中で、最高の風水の地を彼らに選ばせ、そこで見つけられたのが、閬中でした。以後、この地は、天子である皇帝を支える人材を選抜する科挙の試験の地になりました。

さて、一方、現代に生きる日本人の私たちです。

不比等が築き、その子孫たちが守り抜いた「日本」に替わって、今後は、よりバージョンアップした、地球大の神聖さをもつ国家を、私たちは築かねば成りません。そのとき、すべてのイノチを生かす事を命題として内包すれば、国家を超える統治体にも発展すると確信します。

それには、閬中よりも優れた風水の地を、この日本列島の中に見つけねばなりません。 

その前に、まずは、これまでの6000年の整理です。

今度の日曜日13日、浅草橋で皆神塾です。こちらでは、時事問題にも言及します。 http://www.k2o.co.jp/news/2012/04/513.php

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。