日本近代史を熟知する大御所の保阪正康氏いわく「満州事変はプーチンのやり方と一緒だ」

以下、AERAの記事を転載します。

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「満州事変はプーチンのやり方と一緒だ」 保阪正康が説く

「歴史を知ること」の重要性

ロシアによるウクライナ侵攻をきっかけに、日本の防衛のあり方が注目を集めている。この先どこへ向かうのか。『歴史の予兆を読む』(朝日新書)の共著者・保阪正康さんに聞いた。AERA 2022年7月11日号の記事を紹介する。

日本は今後、どうなるのか。今回の侵攻を機に台湾有事など中国の脅威が喧伝(けんでん)され、「核共有」や「憲法9条改正」を訴える政治家もいる。

「ある集まりで『もし日本がウクライナのように侵攻されたら、政府はどう対応すると思うか』と聞かれ、私は三つの選択肢を示しました。一つはアメリカ依存。一つは憲法の、専守防衛の範囲内での抵抗。三つ目は、政府が意図的に八百長でクーデターを起こして現憲法が作る政治的空間を全部止めてしまい、そのうえで『軍』をどうするかなど緊急対応を考えていくという道です」

■国民が「よく見ておく」

「三つ目の選択は非現実的と思うかもしれませんが、誰もがあり得ないと思っていたウクライナ戦争が起きた今、考えざるを得ない。そうなったら、侵略してきた相手よりも日本のほうがもっと怖い国になります」

 保阪さんは、「大切なのは国がそんな方向に行かないよう国民が『よく見ておく』こと」だと指摘する。そのために必要なのは「歴史を知ること」だ。

「なぜ歴史を学ぶのか。歴史の中に全ての答えが入っているからです。特に明治から戦前・戦中の近代史77年の中には、『他国への侵略のために、国が国民の生命と財産をいかに博打(ばくち)のように使い、いかにひどいことをやるのか』の答えが全てあります」

「日本は江戸時代の270年間、一度も対外戦争をしませんでした。それが鎖国を解いて近代国家になったら、今度は明治27(1894)年の日清戦争を皮切りに10年おきに戦争をやる国になった。しかも極めて帝国主義的な侵略戦争です。ヨーロッパ諸国が帝国主義的な戦争の段階から脱皮していく中、日本はいわば『最後の帝国主義国』として東南アジアや中国に対応した」

■軍人は営業マンだった

「そんな戦争の歴史を見ていくと、『この国は戦争を営業品目に使っていた』ことに気づきます。何のために戦うのかを考えることなく、とにかく勝って賠償金と領土を取り、帝国主義国のトップに上り詰め『一等国』になるのだと。軍人はそのための営業マンだったのです」

 現状を自国の歴史と重ね合わせる視点が大事だと、保阪さんは言う。例えば、ロシアがウクライナ東部にある親ロシア派支配地域の独立を一方的に認め、「東部の住民保護」を名目に侵攻したことは、満州国を作り、中国と全面戦争に突入した日本と重なりはしないか。

「今、プーチンを批判したときに『お前たちだって同じようなことをやっていたじゃないか』と言われたら、私たちは決してそれを否定できません。歴史を学び、『満州事変は本当にプーチンのやり方と一緒だな』とまず知ること。歴史をかみしめ、咀嚼(そしゃく)してみること。21世紀の歴史の予兆をつかむためにも大事なことだと思います」

(構成/編集部・小長光哲郎)※AERA 2022年7月11日号より抜粋

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今、ロシアは、9月3日を、特別の日にしていますね。

9月3日を「対日戦勝記念日に」 ロシア議員が法案提出    2022年06月24日20時59分

ロシアの国会議員らは9月3日を「軍国主義日本に対する勝利と第2次大戦終結の日」とする法案を下院に提出した。下院が24日、法案を公開した。議員らはロシアによるウクライナ侵攻で対ロ制裁を科す日本への対抗措置と主張している。

ウクライナ侵攻で「結束強化」 日本の対応も評価―ドイツ下院議員

 法案を提出したのはロシア上下両院の議員8人。プーチン政権与党「統一ロシア」の議員も含まれており、可決される可能性が出ている。
議員らは「ウクライナにおける特別軍事作戦の開始から日本は欧米と連携し、わが国に対する前例のない非友好的なキャンペーンを行った」と反発し、日本はロシアの指導部に制裁を科しているなどと非難。9月3日は「軍国主義日本に対する戦勝記念日としてわが国の歴史と社会に刻まれている」と説明した。
ロシアは2010年、日本が1945年に降伏文書に調印した9月2日を「第2次大戦終結の日」に制定した。しかし、保守派はソ連時代に「対日戦勝記念日」とされてきた9月3日を重視しており、「大戦終結の日」は20年に9月3日に変更。今回の法案で「軍国主義日本に対する勝利」という表現を加えた。9月3日は中国でも「抗日戦勝記念日」になっている。

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(私のコメント)

戦後の日本の経済発展は、満州事変後、岸信介が作った経団連、そして、その満州を捨てて逃げてきた陸軍、さらに、自分が発動した日本の戦争を終わらせるために、アメリカに日本国民を差し出だして、天皇の地位の延命を図った昭和天皇および既得権の永続を図った不比等以来の貴族層が、列島民を「カゴメ」の中に閉じ込めて、ロボットの様に働かせることで、成し遂げられましたね。

そこに、「天皇を語る権力」を信じたがる子供じみた精神の列島民が生みだす莫大な富を、「天皇の権威」を語って差配する「利権の旨味」を知る、半島系やグローバリストが入り込んで、いつも吸い続けてきたと。

 

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。