イシククルは天山の宝石。標高1600Mでも夏涼しく、冬暖かい。今、黄金色の季節。

こんにちは。連絡が遅れました。今、キルギスのイシク州の州都カラコルのホテルから更新しています。

6日に成田を立って、仁川経由でウズベキスタンのタシケントに、この日は、現地時間の夜10時に税関を出て、現地の通訳と合流しました。

翌日は、タシケントのモスクやバザールを回って、工芸博物館と歴史博物館に。

 イスラムは偶像を禁止し、模様は、アラビア文字に、幾何学模様、そして、植物の意匠パターンのみ。人間である預言者イエスを、神にしたことを否定した教えです。ムハンマドは、610年に覚醒したのですが、このときの、ササン朝ペルシャとビザンチンは、エルサレムの十字架を巡って対立が始まるときでした。

 ウズベキスタンは人口3000万人。中央アジアの中でも、もっとも国家運営がうまくいっている国です。大統領が136の民族をまとめ、統治体としての「ウズベク(自信)」を見事にまとめ上げています。これから始まるシルクロードハイウェーの中心拠点になる国だけに、活力があり、今は、大変な経済成長の中にあります。預金金利も10%を大幅に超えるといいます。

 これに比して、キルギスはどうだったか。8日未明、現地時間で午前3時30に起きてタシケント空港に向かい、隣国のキルギスに向かう。ウズベクでの出入国は、他民族がひしめく中、外貨チェックも厳しく、経済活力とともに、国家にどこかせわしなさがあったのですが、それが、6時30分のフライトでキルギスのビシュケクへと飛んで、飛行機から降りた途端に、まったく違う空気が肌に沁みてくる。そして、出迎えた現地通訳が、なんと、チューブのボーカルの前田君そっくりで、驚き。このとき朝8時。ここから、私たちはビシュケクの市街地に行かずに、一気にイシククルに向かった。

 最初は、クラスナヤレチカ(サカ族の遺跡) そして、玄奘三蔵が訪れたスイアーブ城の跡、さらに、イスラムの 塔のあるバラサグン。ここはカラハン朝の都の跡ですが、突厥の石人が集められている。小さな博物館が併設されており、このなかに、ネストリウス派の「十字架」があった。蒙古が攻めてきたときには、抵抗せずに門を開いたといいます。

 この日は、イシククル湖北岸のチョルパンアタの東にあるゲストハウス「シネゴリ(青い山)」に宿泊しました。夏の7~8月はカザフ、タジク、インドからも観光客が訪れるリゾート地。すぐとなりには、ナザルバエフの別荘もあった。

 さて、ここでわかったこと。実は、このイシククルの湖畔、なかでも、北岸の地が、キルギスでも最も過ごしやすいということ。湖面の標高は1609mだが、夏は、ビシュケク(40度以上)よりも涼しく(35度まで)、冬は、暖かいということ(マイナス15度以下に下がらない)。冬季にマイナス40度まで下がるのは、標高3000mにソンクル湖でのことでした。

 イシククルの感想は、別途書いたほうがいいでしょう。あまりの美しさと、これからの、人類の運命に大きくかかわることに違いないからです。なにより、この地の空気、そして、空の近さに、天と通じる感覚を教えられるのです。

 隋書の600年の記載では、遣隋使が倭王の様子を「天を兄、日を弟とする」と伝えるのですが、今回、宿舎となったシネゴリの湖面からみた満天の星は、その言葉の意味を、よく考えさせるものとなりました。快晴で満天の夜空に、天の川がくっきり見え、目の前には対岸の見えない湖が、星々を映して広がっているのです。

 通訳ガイドのタラス君が以下の伝説を、私たちに紹介してくれました。

「昔、地上に人間が増え、それぞれが国をもとうとなったとき、多くの民族は争って取り合ったが、のんびり屋のキルギス人は、どこにも、自分の国を持つ土地がなくなってしまった。それを憐れんだ、天の神様は、自分のためにとっておいた大切な大地を、このキルギス人にあたえた。」

 今日は、紀元前8~5世紀のスキタイの岩絵を見た後、イシククル湖の東岸のカラコルに泊まっています。途中、スキタイの古墳が多くありましたが、どれも盗掘で荒らされたものでした。

 そして、カラコルには、ロシア正教の「三位一体」教会があります。ここの聖画に、広隆寺と同じく、右手の薬指と親指を組むものがありました。

 イシククルにくると、本当に、東の果てから、西の果てまで、水平な視野が開けます。「あの人物」が、まちがいなく、この湖を見つめていた。私は、今、そう感じています。そして、ユーラシアハイウェーがこれから建設される中で、多くのドラマが起きるのを、この地は、見つめ続けることでしょう。

 のんびり屋に、与えられた神の秘蔵の地、キリギス。人工衛星から、イシククルは、大地の「目」として、光って見えるらしい。 

  

 

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