目の前のカネのために、日本の将来と原爆被災民を見殺しにする自民党。

衆議院選挙が終盤です。

マスメディアの世論調査では、自民と公明が過半数を取る圧勝とのことですが、ここまでに至るには、徹底したフクシマ隠しがあります。

忘れないでください。  原発を54基も造り続けたのは、自民党であったことを。

電源喪失での爆発の危険性を指摘されながら、何の対応もしなかったのは、自民党の安倍内閣だったことを。

民主党の国家運営があまりにお粗末だったのは紛れもない事実ですが、 それならばと、自民党時代にもどすと どうなるのでしょうか?

しかも、安倍総裁は、冷戦時代の発想で、憲法九条を変えて、自衛隊を国防軍にして、進んで戦争が出来る体制をつくるといいます。それで中国と対峙するといい、それでいて、留学生を受け入れるともいいます。なんとも、アマチャンのおめでたい発想なことでしょう。

 中国の姿勢(国家方針、統治原則)は、はっきりしています。尖閣に自衛隊が駐留するとき、領土侵犯とみなし戦争になる。国際条約も外交慣例も関係なく、中華民族全体での統治権の正統性をかけて、中国(北京政府)は、この尖閣問題で命がけの対応をします。すでに、台湾(中華民国)もこの中国の意向を汲み入れています。

具体的には、宣戦布告のあとには、上海などに住む在留邦人を拘束する(人質に取る)事から始めるでしょう。そのときの緊張状態から、どのような政治解決になるのか、それとも、本格戦争になるのか。

日本は、ポツダム宣言を受け入れたあと、東京湾に浮かぶミズーリ号で降伏文書にサインしました。このとき、中華民国代表は徐永昌です。サンフランシスコ講和条約で日本は国際社会に復帰したのですが、中国との講和条約は、最初は台湾の中華民国と、そして、北京政府が1971年10月に国連での代表権を得てからは、翌年に講和しました。

 尖閣は元は琉球王国領、明治になってからは日本国政府。しかし、このポツダム宣言を受諾してからあとは、アメリカが日本国の領有権を認めていません。

 田中角栄と周恩来の熟慮と知恵で沈静化させていたのを、壊しているのが現在です。安倍は、日本の外交をこれ以上、さらに壊すのでしょうか。 しかも、同時に、国債乱発と日銀引き受けによって公共事業を乱発し、日本円の市場価値と信認性を壊すことで、輸出を拡大する?

 特に、 公共事業で、 景気回復 ?

今の国債が、すでに、どういう現状になっているかは、NHKが今月23日に、特集を放映します。その案内が以下です。

http://www.nhk.or.jp/special/detail/2012/1223/

「人々の預金を元手に国債を大量に保有する金融機関では、国債価格の下落に警戒を強めている。デフレ対策のため、事実上、国債を買い支えている形になっている中央銀行「日銀」は、購入による副作用を意識しながらも、かつてない額の買い入れを行っている。そして海外のヘッジファンドの中には、人口が減少し低成長が続く日本は、やがて苦境に陥ると予測し「次なるターゲットは日本国債」と公言しはばからないところまで出てきている。」
 

今後予想される震災などによるインフラ破壊に対し(備え)、今から莫大な予算を組んで、国債を発行する。

この発想の出発点は、これまでどおりの巨大公共事業による、クニのカネのバラマキです。

今回の「311」以後の復興という公共事業で、どのようにカネが使われたのか、自民党はよく知っているはずです。1人10万円の資金が用意され、何段階も中間搾取されて、現場の人間にはわずかなカネが届く。

本来なら、こうした中間の中取りを一切、させない仕組みをきちんと確立し、自分のすむ郷土つくりに、進んで多くの人間が参画できる仕組みを作り出すのが、本来の公共事業です

自分たちが造ってきた原発という巨大利権の塊りの、その誤りを全く反省しないまま、あらたに同じ発想で、カネをばら撒くために、日銀に無理な国債引き受けをさせて利権を作ろうとする

どこまで、日本を破壊し、腐乱させるのでしょう。

せめて、戦争だけは起こしてくれるな、と祈るばかりです。 

そして、今の自民と選挙協力している公明党の支持母体、創価学会のみなさん

自民と組んで政権奪取した後、あなた達は、学会員の若者を進んで、戦場に送り出せるのでしょうか?

東アジアに、平和のための、希望の 哲学と行動を示す はずじゃなかったのですか?

たとえば、人件費以外の経費は国家や自治体が用立てるが、 無給でも進んで国土の修復にあたる人間の枠組みを作るのが先じゃないですか。

それよりも、まずさきに、被曝した子供を家族ごと、安全地帯で暮らせる仕組みを作ることが、今、日本の統治体として、最優先課題ではないですか。

10年先のことではありません。今の現実を見つめ、本気になって、3年先の日本の未来を考えてほしい。

今、必要なのは、国防軍ではない。 

セーフティーゾーンとともに、国土修復、環境蘇生ためのボランティアを継続的に活かせる組織だ。 

平和で、自由で、豊かで、思いやり溢れた未来を作り出すために、進んで集まれる「旗」だ。

 

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。