イエスの誕生からの2000年は、占星学では、「魚座の時代」とされ、これは、宗教が地球の人類をけん引する期間でした。
それが、2012年の冬至が転換点になり、以後は、「水瓶座の時代」=アクエリアスに入っています。ですから、これまで、「神」を語ってきた「宗教」の真実・真相がどんどん暴かれ、私たち個人個人が、未来を切り開く主役であると自覚し、これまでの枠組みでの是非を相対化して、自分の心から新しい枠組みを起動する時代になっています。
思いきった言い方をすれば、「宗教」とは人の心に見えない檻をもたらす、「マトリックス」だったといえるのです。
フランス在住のキリスト教史の研究家に竹下節子さんがいます。中沢新一氏の友人です。
掲題のように、今回のフランスのデモのことを、言っています。まあ、この観点は、ありきたりですが。彼女は、背景にある、Qや「金融ワンワールド」を語りません。
ただ、世界史を進めた宗教的核心(特に近代精神と、世界支配の構想)はキリスト教からだったので、彼女の視点と論考は注目です。
この中で、竹下氏自身が、わざわざ「覚書しておく」とした内容があります。以下に転載します。
・・・・・・・・・・・・・・・
<ロシアとウクライナの正教会>
私は日本にあるロシア正教の教会がどの主教区に属しているのか知らない。
フランスでは最近、11月28日に大異変が起こった。
コンスタンティノープルの大主教が、西ヨーロッパのロシア正教会を切り離すと宣言したからだ。
日本もそうだろうが、1917年のロシア革命のせいで、多くの白系ロシア人(これは白人という意味ではなく、共産主義の赤に対する色だ)が日本にもヨーロッパにも亡命した。
フランスでの白系ロシア人コミュニティは自分たちの教会を創ったけれど、本家のロシア正教会がソ連に従属しているのを見て、ソ連配下のロシア正教会の大主教を頂くのを拒否した。
で、1931年以来、彼らはコンスタンティノープル大主教を頂いている。
今回コンスタンティノープルから切られるとなると、同じ「ヨーロッパ」のギリシャ正教会に向かうとみられる。
ロシアのキリスト教と言えば、もとはウクライナ、キエフから広がった。
(ここ とか ここ 参照)
それなのに、ウクライナの正教会は歴史の流れとロシア帝国主義の中で、もう332年も、ロシア正教会に組み入れられてしまっている。
もともと、迫害の時期を経た後でキリスト教を国教にしたローマ帝国が、ローマからコンスタンティノープルに首都を移してから、コンスタンティノープルは「第二のローマ」といわれていたが、イスラム教の登場でギリシャ・トルコの東方正教は力を失った。で、正教の信者数が世界一となったロシア正教がモスクワを「第三のローマ」と自称することになった。
で、もう数年越しのウクライナとロシアの対立、一触即発の事態を前にして、10月15日にコンスタンティノープル大主教が、ウクライナ正教会をモスクワから独立した「正教会」だと公に認めたのだ。それは、コンスタンティノープルが「ロシア正教会」によるウクライナ支配を否認したことになる。
その結果、それまでコンスタンティノープルの大主教を頂いていたヨーロッパのロシア正教会も「離縁」を余儀なくされたというわけだ。
私にはパリのロシア正教会に通う友人もいるので、他人事とは思えない。
ロシアとウクライナ情勢もフランスにいると脅威の種だ。
ウクライナの作家が、もともとウクライナとロシアの民衆の政治感覚はまったく違う、と言っていた。
ロシア人は皇帝を崇めるのが好きだ、皇帝が気に入らなくなったら殺して別の皇帝を立ててまた崇める(イワンでもエカテリーナでもレーニンでもプーチンでもOK?)、でもウクライナの民衆は代々民主主義メンタリティの持ち主で、独裁など耐えられないのだそうだ。
これからどう展開するのか分からないけれど、忘れないようにここに覚書しておく。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(新井のコメント)自由を縹緲するグローバリスト=「戦争屋」が容易く入り込んだウクライナ国家。その一方、戦争屋が作り出した、IS(イスラム国)を徹底破壊に追い込むロシアのプーチン。前者は、信仰ユダヤ人が多くいたところで、後者では、モンゴル大可汗を引き継ぐ皇帝ツアーリズムがロシア皇帝を生み出した。クリミアをめぐる対立での、両者の精神的背景がよくわかりました。