地震・原発の一ヶ月で、もう完全に日本を取り込んだアメリカ。

 こんにちは。
戦後の日本にあった、アメリカからの独立の意志。
これには、軍事面、経済面、精神面といろいろな段階がありましたが、
この一ヶ月で、完全にお手上げですね。
「ともだち作戦」につづく、原発の処理で、一体、どのくらいの額の請求書が来るのか?
裏(菅政権の知らないところ)では、すでに話されていることでしょう。
アメリカ側の視点で見てみると、
 中東情勢は、今後の石油事情と大いにかかわります。
リビアをどう収束させるのか? このときの主導権をいかに維持するのか?
アラブ諸国の民主化の進展具合は、原油価格に対しても、大いに影響します。
 朝鮮半島問題は、東アジアの要です。
昨年一貫して仕掛けていた、危機の演出作戦…哨戒艦「天安」、日中離間の尖閣諸島問題、
そして、それに対抗した、北朝鮮三代目の金正恩と経済特区。
 
 今のアメリカにとっては、「天安」を北朝鮮の仕業にした韓国の李明博政権が、自分に最も
忠実な政権です。今、日本を完全に押さえ込んだ後なので、この韓国を使って、中国、北朝鮮、
日本に対し、どんな外交をさせるか、確認した後、クリントンの来日になります。
 日本国内は、何回も書きますが、平時ではなく、「非常事態」です。
これを、政府(菅内閣は機能不全だが)も財界も、平時に戻すことばかりを考えています。
福島原発がいまだに爆発の可能性(一号機と4号機)を残し、さらに、すでに放出されている
放射線が、人体と社会にどんな影響をもたらすのか、きちんと把握できていません。
静かに、北海道や西日本の各地に、首都機能も、人口も、分散することを実行すべきです。
現状は、まだまだ、復興を考える前の、退避の段階というのが、私の見方です。
政治は、ことの軽重が、まったくわからない人間が、権力・権限をもったとき、本当に多く
の無駄なエネルギーが使われるだけでなく、多くの混乱、悲劇が生まれます。
しかも、自分の非を認めたがらない、子供じみたプライドがもたらす、低級な判断力は、
自らが周囲の全ての人間から失笑・軽蔑されていても、それに気づかない喜劇になります。
これが喜劇ならいいのですが、今、私達の国、日本で進行しているのは、”惨劇”です。
 私達は、有権者です。
 国家主権者です。
今の事態を、冷静にみつめましょう。
今は、国家の誇りうんねんより、まず、目の前にある、この惨劇を終わりにすること。
そのつぎに、
「新しい国」を考えましょう。
なんで、ヒロシマ・ナガサキを体験した私達が、原発を容認し、それを大量に作らせ、
しかも、このモンスターの管理を、甘っちょろい安全神話に誰もがゆだねたのか?
これは、徹底的に、見直しましょう。
子供達の未来を、美しいものにするには、これは絶対に避けて通れない。
その上で、地球全体のなかでの日本の役割を明確化しながら、自分個人の暮らしの
あり方を変えましょう。
もう、都市化、中央集権は、完全にいりません。
工業化についても、イノチが優先されるのは当然です。、
自分が生きる現場を、いかに、美しく快適で、多くのイノチが喜び合えるものにするか。
それにしても、放射線をとめないことには。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。