日本の完全独立に、時代を整理して考える。三つの占領と三つの不安。

 こんにちは。東京では、現役の高校の先生が参加されました。
そのとき、驚いたこと。
 ①今の高校生は、「911」を知らない。まして、オウム事件を知らない。
 ②生まれてからずっと、デフレの時代に生きていたから、ラーメンの価格が
  高かった時代も知らない。日本経済が上昇していた時代の感覚がない。
 「911」は、10年前。「オウム」は、15年前。
 私が、「新東方主義」を書いたのは、湾岸戦争の年の1992年でした。
 この間、一貫して、日本の「独立」「自律」が求められながら、それができない。
 理由はいろいろありますが、まず、日本のおかれている状況を、国民(マスコミ)が、
はっきり認識していないことが、変わらない、変えられない原因のすべてでしょう。
> 敗戦(「終戦」ではない)したあとの、「戦後の日本」が、サンフランシスコ条約後も、
  いまだに、アメリカに占領されたままで、実質的に合衆国の一部になっていることを
  ずっと、政府もマスコミも学者たちも、隠してきたことです。
 
 アメリカにとって、当時人口2億人の合衆国に、新たに、1億人を抱える、一州を加わえると、
 日本から、アメリカ合衆国の大統領が出てしまう。
 こんな事態は、絶対に、許せない。
 そこで、日本をそのまま保護下において、形式的に独立させ、その内側では天皇を温存し、
 民族としての自尊心を回復させながら、天皇の権威の下で中央集権支配を続けさせ、
 国家全体の経済活動をコントロールする。
 国内の利権の分配は、戦前の官僚組織と、自分の代官所となった自民党に任す。
 こうした体制で、日本企業は経済発展し、それが、グローバル化。
 しかし、政府は赤字の山。 少子高齢化。 郵便局には、7~800兆円の預金。
 世界経済は、ニクソンショック(1971)、プラザ合意(1985)、Y2K(1999), 
 911(2001)、リーマンショック(2008)と、いずれも、戦後のドル覇権が揺らぎ、
 それを補う、国際合意を進める中、覇権国アメリカのプレゼンスが、急速にしぼんでいった。
 で、今、G20 の時代。 中国、インド、ブラジルの台頭です。
 成長する中国を、取りこんで、、世界の経済体制を、壊さないようにする。
 その中国での、人民元資産が、如何にインチキで膨れ上がろうとも、その中国マネーなしには、
 回らない。
 
 こうした中で、日本に対しては、その中国と、直接、連携させるのは、アメリカの覇権を
 完全に、失いかねない。
 で、今、民主党政権になっても、アメリカは、
  安全保障(外交・軍事)、 医療(薬漬け、高額治療)、 エネルギー(原子力・石油依存)
 に関する日本の基本政策は、どんなことがあっても自分のコントロール下に、おこうとします。
 これは、今後も続く、《三つの占領》です。
 ここを、突破するには、自分自身(国民の理解、感情、利害)をきちんと制御した上で、
 アメリカと中国、ロシアを相手にする「智慧と、現実的なチカラと、勇気」が必要です。
 
 緻密な計算と、周到な準備、そして、国民一丸になっての意志が必要です。
 民主党は、自民党から政権を奪取しましたが、自分の姿すらも、きちんと見れない政党です。
 全く期待できませんが、こうした現実を、日本国民に自覚・再認識させたという意味で、
 存在価値がありました。
で、まあ、このこの三つの占領に対する対策は、じっくり練るとして、現実の、
私達の目下の生活状況を、どう、改善するか、です。
 これには、《三つの不安》の解消 をすすめないといけません。
とりあえず、安全保障は、おいておいて、経済に直結することです。
①企業活動のグローバル化で、雇用減。
②最大の預貯金を持つ、高齢者の不安、医療介護費。
③子供を持つ世代の、教育費と将来の就職。
 以下、つづく。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。