雇用を増やすには、その前提に、
「事業」がなければなりません。
戦争直後の公権力がまだ固まっていないときは、
その事業を生み出すのに、公務員が 必要ですが、
国家が成熟し、国民の政治意識が確立し、情報公開が進んだところでは、
自分たちで、自分たちの未来の、そのすべての仕組みを作ることができます。
資金・知恵・汗・土地・人脈 を 出し合って、
どんな生活パターンをつくればいいのか?
今の日本は、この議論が、国民的に必要です。
中学高校の教育も、ここを基礎にしないといけません。
人間コピー機 を、 作るばかりの公教育は、まるで無駄。
企業に入るのが、教育の目的ではありません。
自分の未来を切り開く、意志 と能力(方法論) を身に着けること。
企業就職は、その選択肢の中の、ほんの一例です。
まして、公務員になるというのであれば、 自分の生活安定と保身ではなく、
「公」の意味を、徹底的に 教えないといけません。
特権でも、お代官でもない、ということです。
すべてを、如何に多く お金儲け に傾注するか、という視点でのみ、
自分の人生を考えさせると、その究極の形が、今の中国社会になります。
環境が壊れまくり、汚れまくり。 他人を騙しても、心に痛みがない。
中国人は、マネー に対し、もっとも強い執着をもつ民族性があります。
今から2300年前 の戦国時代。 すでに中国には、マネーがありました。
そうした戦国の社会を、武力で統一し、文字とともに、度量衡、そして、通貨を
統一したのが、始皇帝です。 そこは、極端な法治主義でした。
しかし、日本列島の民は、 この時期、 その通貨を否定しました。
どうも、文字自体も、否定したと考えられます。
そこにあったのは、イノチと響きあうこと。 真実、誠を感じ取る感性です。
そして、この日本で、実際に通貨を持つようになるのは、それから、
900年経ったときです。 試作品では、天武のときの「富本銭」。
公式の通貨が生まれるのは、それから、さらに、30年かかります。
持統のときに、伊勢神宮と 皇祖神アマテラス が誕生し、
大宝律令ができ、中国(武則天の周)から、国名を日本と承認された後です。
皆さん、ご存知の、708年 「和同開珎」 です。
しかも、日本では、この通貨が、なかなか広まりませんでした。
欺瞞性・虚偽性が、見抜かれていたのです。
マネーの多寡 よりも、マネーの機能・性質を考えること。
ここから、新しい日本社会の 突破口が開けます。
補助金でなく、 自立・自律の呼び水になる 金の使い方 はあるはず。
郵便貯金、政策投資銀行の資金を、 企業でなく、
直接、 街つくり・村つくり・「結い」つくり に 生かせないか、
いろいろ、方策を考えています。
9月11日(土)。
東京で、会いましょう。
「雇用」を求めるよりも、自分の「未来の形」を求めよう。
いいね ♡ 0
この記事を書いた人
新井信介
1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。