小沢一郎の強気の裏に。

 昨日、小沢一郎の支援団体の事務所に、東京地検の特捜部が強制捜査に入りました。
 土地購入代金の4億円の出所の問題で、これが、どこかからの献金なのか、
 それとも、政党助成金の流用なのか?
 この問題について、植田さんがHPでも指摘していましたが、少し転載しますと、
 後者の政党助成金の場合について、 慶応大学の憲法学専攻の小林先生は、
 以下のように言っています。
 一昨日12日の日経新聞の記事からです。
 「現行の政党助成法には政党解党時の政党交付金の扱いに関する明確な規定がない。
  自由党が03年の解党時に政党交付金を政治資金団体に寄付していた問題は、
  国民感情に訴えることはできても、違法性を問うのは難しいのではないか。
  法の不備とも言える問題だ。明確な規定を設ける必要がある。 基本は最も近い活動先に
  資金を移動させることだ。今後、法改正に向けた議論が必要になる。」 日経新聞2010.1.12
 で、この問題の政治的追及ですが、
 「自民党は18日召集の通常国会で、民主党の小沢一郎幹事長が党首を務めた自由党が
 2003年の解党時に、政党交付金(助成金)を国に返金しなかったことを追及する考えだ。
 7年前の出来事を問題にするのはなぜか。・・
 政党助成法33条では解党時に〈総務相は返還を命じることができる〉とある。ただ返還を命じ
 られなければ返す義務はなく、罰則規定も設けていない。 法的責任を問うのは難しそうで、
 野党は小沢氏の道義的責任を追及すると思われる。」    前掲
 これは、 12日の新聞記事でしたが、 強制捜査は、この記事の直後の昨日13日でした。
 日本の検察が、なんとしても、証拠をつかもうと、動いたのに対し、
 同日、小沢氏は、 まったく問題ないと、強気でした。
 小林教授の見方によれば、
 政党助成金の流用は、「法的には違反していなくても、政党の存在をめぐって蓄財をした」
 ことになり、 道義的な問題だけになってしまいます。
 そこででしょうか、13日に検察が動いたのですが、
 この検察の捜査は、 小沢追求については、日本人のモラルに訴える以外、法的な攻め手
 がない自民党を、何とか支援したい、と、態度表明しているように、見受けられます。
 これ、 「戊辰戦争」 ですね。 
 小沢氏の師匠の田中角栄は、カネについては、いつも「塀の上」を歩いていた人でした。
 「塀の中」に落ちたのは、 ロッキード事件がきっかけでした。
 ならば、 今回の小沢氏の資金問題も、また、アメリカとの関連なのでしょうか?
 日本の統治システム変換は、 アメリカによる占領体制からの脱却でもあります。
  政治 とは、私たちが、統治ルールをつくるものです。
  お上からの 恩寵の分配を、決めるものではなりません。
 まさか、日本の検察庁が、アメリカの出先機関である なんてことはない と、
 信じたい。
 小沢問題は、 私たち日本人の、政治意識の問題です。
 岩手県の建設談合の仕切りは、鹿島建設で、ここから5000万円が小沢事務所に
 出ていた、 と、報道がありますが、 岩手以外の地方はどうなのでしょう。
 日本の検察庁の皆さん。 鹿島に限らず、すべての大手ゼネコンをきちんと調べてください。
 特に、ここ10年間、岩手以外は、すべて、自民党の国会議員が、関わっていたのではない
 か、徹底的に調べてください。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。