村田光平「樋口英明元裁判長から頂いたメールをお届けいたします」。原発避難の高校生「PAPA(教皇様)!嘘をついたまま先に死なないで」「 汚染された大地や森が元通りになるには、僕の寿命の何倍もの 年月が必要。そこで生きていく僕たちに、大人達は 汚染も被ばくも、これから起きる可能性のある被害も、隠さずに 伝える責任がある」

村田先生からです。

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皆様

樋口英明元裁判長から頂いたメールをお届けいたします。
「南海トラフ地震が起きた場合、伊方では震度7の揺れが
想定されているとのことです。震度7は1500ガル以上です。
これに対して伊方原発の耐震性は650ガルにしかすぎません」
とのご指摘は、まさに「一事が万事」で、このままでは
事故再発は不可避と断言できます。

村田光平

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From: 樋口英明
Sent: Wednesday, January 29, 2020 1:07 AM

村田光平先生
留守にしておりまして、只今戻って参りました。
メールありがとうございます。
福島原発事故は、大惨事であったにもかかわらず、
るで何事も無かったかのように誰も責任を取ろうとしない。
そして事故は今なお収束もしていない、そのような状況下
での原発の再稼働は、先生のおっしゃる通り無責任・不道徳
の極みと思います。
今日もお話をさせてもらったのですが、原発の耐震性の驚くべき
低さにショックを受けておりました。社会的な問題に高い関心が
ある方たちでさえ、そのことを知らないのです。

「事故が起きたときに被害が甚大なものは、事故発生確率が
 低く押さえられているはずだ。」という我々の常識が、
原発にはまったく当てはまらないということを、今の我々の科学技術
のレベルではコントロールできない技術というしかないと思います。
このことを多くの方が知る必要があると思っております。

村田先生、私も原発の危険性を訴えて参ります。
「私たち一人一人は非力かもしれませんが、決して無力ではない!」
ローマ教皇に被災者代表として訴えた鴨下全生(かもした・まつき)
さんのメッセージに返す言葉が見つかりませんが、
せめて大人としての責任を果たしていこうと思っております。
(鴨下さんのメッセージを添付送信致します。)

暖冬とのことですが時折寒暖の差が激しい時もあるようですので、
どうぞご自愛下さいますように
樋口英明

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On 2020/01/25 23:06,

樋口英明先生
一日も早い再稼働原発の運転停止が緊急課題となったと確信いたします。
21日に寄せられた「伊方から原発をなくす会」の報告 によれば
四国電力は昨年、高圧注入ポンプから普段より多いミストが発生。
その原因がわからないまま運転継続。「特重」施設建設現場で荷物落下。
そして定期点検中、燃料棒と一緒に制御棒を抜き取ってそのまま7時間
放置するという前代未聞のトラブルを起こしています。
22日、四国電力では、またもや燃料棒が引き抜かれているのにも拘わ
らず、その逆の表示が出るなどのトラブルが発生したと報じられました。
原子力規制委員会のこの重大なトラブルに対する対応振りは
何ら報じられておりません。 衝撃を受けております。
正に「日本の、そして世界の命運を左右する電力会社」です。
日本での過酷事故再発の可能性に関する懸念は一層深まりました。
原子力に関しては専門家の知見よりは市民の直観のほうが信頼できる
ことが想起されます。
日本での原発過酷事故の再発の可能性はますます現実味を帯びたと
断言せざるをえません。
無責任・不道徳な再稼働(現時点で4基が運転中)は、一日も早く
停止させるべきです。
そもそも原発の安全には責任を有さないと公言する組織が
再稼働を許可するなど無責任・不道徳の極みであり、
これを容認する国の責任は重大です。

「オオカミ少年」として無視され、白眼視されることは拙著
「原子力と日本病」(2002年発行)の中で原発震災の発生を
警告したことで経験済みですが、この経験を踏まえ、事故再発生
の危険性を万難を排して各方面に訴えて行く所存です。
ご理解とご支援を心からお願い申し上げます。
 村田光平
(元駐スイス大使)

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「 嘘をついたまま先に死なないで 」
   ローマ教皇の前で原発避難の高校生が証言
 
汚染された大地や森が元通りになるには、僕の寿命の何倍もの
年月が必要です。だから、そこで生きていく僕たちに、大人達は
汚染も被ばくも、これから起きる可能性のある被害も、隠さずに
伝える責任があると思います。
嘘をついたまま、認めないまま先に死なないでほしいのです。
原発は国策です。
そのため、それを維持したい政府の思惑に沿って賠償額や避難区域
の線引きが決められ、被災者の間で分断が生じました。
傷ついた人同士が、互いに隣人を憎しみ合うように仕向けられて
しまいました。
僕たちの苦しみはとても伝え切れません。だから、パパさま、
どうか共に祈ってください。
僕たちが互いの痛みに気づき、再び隣人を愛せるように。
残酷な現実であっても目を背けない勇気が与えられるように。
力を持つ人達に悔い改めの勇気が与えられるように。
皆でこの被害を乗り越えていけるように。
そして、僕らの未来から被ばくの恐怖をなくすため、
世界中の人が動き出せるように。
どうか共に祈ってください。
2019年11月25日       鴨下全生さんの証言

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。