「現状では破局の接近を感じざるを得ません。」村田光平(元スイス大使)

以下は、村田氏から大類氏に送られたメールです。 事態が事態なだけに、本ブログでも紹介します。

今、ドイツに続いて、イギリスのBBCも福島の危機(地下の汚染水)を報道しています。http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=-xmJI_z5zmk

北アイルランドのG8が終わりました。安倍総理のいないところで、何が話されたのでしょう。

今の日本政府は、人類史的な間違いを犯しています。

安倍政権の精神構造は、高市政調会長の発言によく現われています。 

私たちが、今の政府の姿勢を変えることが出来ないとしたら、私たち自体にも、とんでもない事態が襲うことになります。

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大類様

現状では破局の接近を感じざるを得ません。
あらゆる立場の相違を乗り越えてその到来を未然に防ぐことが求められております。
全方位に発信を続ける所以です。

大島原子力規制委員宛メッセージ及び池田原子力規制庁長官(前警視総監)宛メッセージ
をお届けいたします。

別添の9年前の私の警鐘「日本の命運を左右する電力会社」を是非ご一読願います。

福島第一第1号機に関する地震事故原因説の取り扱いに同委員会の信頼がかかっております。
世界は安全保障問題として日本の原発の耐震基準の見直しを求め出しております。
事故処理国策化の第一歩となり得ます。

大飯原発再稼働は日本の恥です。
15日報じられた現地調査担当の原子力規制委員による「決定的欠陥はない」との発言が嘆かれます。
田中俊一委員長の「灰色は黒とみなす」との初志は今いずこの感があります。
内外でもはや疑われていない第1号機に関する地震事故原因説の取り扱いに同委員会の信頼がかかっております。
世界は安全保障問題として日本の原発の耐震基準の見直しを求め出しております。

村田光平

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大島原子力規制委員殿

池田原子力規制庁長官(前警視総監)宛メッセージをお届けいたします。
大飯原発の現地調査で担当規制委員が[決定的問題はない」趣旨の発言
が昨15日報じられましたが、「疑わしきは罰する」とは程遠いい姿勢です。
嘆かれます。添付の9年前の警鐘をご一読願います。

1号機の事故地震説については国会事故調の元委員すら疑いはないとしており、
耐震基準の改定をこれ以上引き延ばすことは安全保障問題そのものとして
世界は許さないと思われます。

田中俊一委員長によろしくお伝え願います。

村田光平

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原子力規制庁

池田克彦長官殿

                       平成256月13日

                               村田光平

拝啓

初めてメッセージをお送りする失礼をお許し願います。

1999年に駐スイス大使になられた国松孝次元警察庁長官の前任者の村田です。

 

引退後、原子力政策の危険性を確信し、その転換を訴えて参りました。

別添の「日本の命運を左右する電力会社」と題する警告は現実となりました。

現在は、福島事故処理は世界の安全保障問題であり、国策化を急ぐよう訴えております。

 

安倍総理、菅官房長官宛メッセージをお届けいたします。

読めば誰もが恐ろしさを感じる別添の小沢・小出対談もお送りしてあります。画期的会談です。

 

このたび日仏首脳は「原子力独裁」が国際的なものであることを改めて立証しました。

反省もなく巻き返すところは同じ父性文化の軍国主義を想起させます。騎士道精神、武士道精神の喪失が嘆かれます。

 

9年前の上述の警告は「世界の命運を左右する電力会社」として発信していく必要があります。

使命感を覚えております。

 

天地の摂理による民事、軍事を問わない核廃絶の実現が「原子力独裁」の終焉をもたらすと信じております。倫理の逆襲は始まっております。ユネスコクラブ世界連盟が311日を地球倫理国際日と決めたことはその一例です。

 

福島事故は原発の存在そのものが安全保障問題であることを立証いたしました。

原子力規制庁はこの上ない重責を担うことになりました。

 

ご指導、ご支援をお願い申し上げます。

貴長官のご活躍、ご健闘をお祈り申し上げます。

敬具

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2004年9月9日付
小論「日本の命運を左右する電力会社」を各党党首宛発出

日本の命運を左右する電力会社


 現在、誰もが大きな時代の変化の到来を予感し、不安を強めております。経済至上主義は、リストラに見られる通り「人間排除」を生んでいます。
 今こそ人間復興を目指す文化の逆襲が必要とされます。この文化とは、揺らぎつつある戦後の政・官・財文化に取って代わる「地球市民文化」です。
 市民社会が支えることとなるこの新しい文化は、脱原発を含む地球の非核化を追求し、環境破壊に脅かされた地球を救うものとなりましょう。

核関連事業につきまとう「タブー」

 国民がこの目標に向かって歩み始めるには、大きな障害があります。それは、日本社会全体を覆う原子力のタブーです。これを破るものは不利益を被ることになる仕組みが存在するのです。このため国民は、原発の危険性について十分知らされないでおります。
 このタブーには、電力会社が深くかかわっていると指摘されています。
 今年の8月9日に発生した関西電力・美浜原発の死傷者を出した大事故は、「原発は絶対安全」としてきた原子力関係者に反省を迫るものです。これから国民は、例えば次のような原子力をめぐる異常性に目が覚めるものと思われます。このように明確な異常性に対し、見て見ぬふりをしている関係者の責任は重大です。
1 マグニチュード8を超える未曾有の巨大地震が予測されている東海地域のど真ん中に、中部電力の原発(
浜岡原発)が存在すること。
2 中央防災会議(会長・内閣総理大臣)は、東海巨大地震による被害予測の中で、最も懸念される浜岡原発の事故(原発震災)の可能性を全く無視していること。
3 原発の建設や中間貯蔵施設の誘致を、隣接県・近隣県の参画のないまま一町長の実質的権限に委ねていること。
4 
青森県六ヶ所村の核燃料再処理工場(最悪の場合、原発一千基分の被害をもたらしうるとされている)で300余りの不正溶接が見つかったが、このズサン工事は単に監督強化で済ませることのできない体質の問題であるのに、結果的には不問に付されていること。
5 40年として設計・建設されてきた原発の寿命を、限られた関係者のみの判断で60年に延長していること。

電力会社の無責任な体質

 このたびの美浜原発事故は、関電の管理体制が恐ろしい程ズサンであることを示しました。私は今年6月下旬に、関電が3600を上回る不正報告を行ったことを新聞報道で知り、衝撃を受けました。早速、政府関係者を始め、日本経団連、電気事業連合会等に対し、関電には原子力を扱う資格はなく、まして危険性の高いプルサーマル計画を実施することは論外である旨、訴えておりました。美浜原発事故は、その直後発生したのです。
 国民の安全を守るためには一切の妥協を排し、最も厳しい対応が求められることを改めて思い知らされました。
 このような立場からすれば、今年8月25日付の共同通信ニュース及び8月26日付の福島民報が報じた、東京電力のズサン極まりない管理体制には深刻な危機感を覚えます。
 東電は、8月18日に国と県に報告した配管点検状況の調査結果において1500を上回るミスを犯し、なおかつ、「点検漏れはないという結論に変わりはない」としていることが判明したのです。同社は、一昨年には「トラブル隠し」の不祥事を起こしており、また昨秋には圧力抑制室に1023個もの異物を放置していたことが報じられました。許されざる過ちを繰り返しているのに、自らの非を認めようとしないのです。
 このような事実は、東電の体質が関電と全く同じであることを示しています。しかし残念ながら、全国紙を始めマスコミは、このような重大な事実を、タブーの存在により大きく取り上げようとはしないのです。
 私は関電の場合同様、関係方面に東電に対し監察を行う必要性を訴えるとともに、東電のトップに対し記者会見で釈明するよう申し入れております。この際、徹底した対策を講じなければ、東電が管轄する17基の原発の安全は、到底確保しがたいと思われます。独占的公益企業である電力会社のあり方の見直しは急務の課題です。このような監察は全ての電力会社に対して実施する必要があります。
 原発推進をうたうエネルギー国策の中心的存在である電力会社の影響力は絶大です。国民の安全を脅かすものとなった原子力のタブーも、電力会社の協力なしには打破できません。日本の命運は、電力会社の手中にあると言っても過言ではありません。

世論は脱原発に動いている

 最も大切なことは、原発大事故がもたらす想像を絶する破局を未然に防ぐことです。
 現在、
浜岡原発の運転停止を求める全国署名が進められております。この活動は、哲学者の梅原猛氏、京セラ名誉会長の稲盛和夫氏、田中康夫長野県知事などの賛同者(呼びかけ人)を得て、幅広い基盤の上に立った国民運動として盛り上がりつつあります。すでに25万人余りの署名を集め、来年3月には100万人を目指しています。
 世論がこうして脱原発への「雪崩現象」に向かうならば、マスコミも目覚めるはずです。原子力のタブーが打破されれば、国民は原発立地に関する財政的な「特典」などの罪深さを悟るでしょう。そして必ずや、原子力を推進するエネルギー国策の転換を求め、これを実現するものと信じて疑いません。
 問題の重要性に鑑み、超党派的立場より万全の対応をとられますよう、心よりお願い申し上げます。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。