中国TVドラマ「北魏馮太后」、お奨めです。

一昨日まで、「北魏馮太后」のDVDを借りて、第5巻まで見ていました。
北魏は、鮮卑族の拓跋氏が建てた王朝です。
この王国が中原の洛陽に遷都し、中国大陸の華北の支配者になる物語です。
時代は、5世紀(400年代)の後半です。
今、世界遺産と成っている、中国にある二つの石窟寺院
(山西省大同郊外の雲崗、河南省洛陽郊外の龍門)が造られた時です。
この時代、高句麗では、広開土王の息子の長寿王が長く支配していましたが、
この長寿王の死に際し、最高の儀礼でもって弔ったのが、北魏の孝文帝でした。
北魏~高句麗が、きわめて関係が良好なときに、日本には謎の大王、男大迹(オオド)、
すなわち継体天皇が登場します。
この天皇の息子の欽明天皇時代に、日本に初めて仏教が伝わります。
仏教の教え自体は、4世紀後半に、高句麗や新羅、百済に伝わっていますが、
日本には入らず、それから150年以上の時間を経て、日本列島に伝わったのです。
この期間に、仏教がどう変容したのか?
あるいは、仏教を受け入れる側の意識がどう変わったのか?
その深い意味を考えるヒントを、この「北魏馮太后」は提供してくれます。
キリスト教の影響を受けて出来上がった、大乗仏教の経典である法華経が、
鳩摩羅什の手で、長安で漢文に翻訳されたのは、5世紀の前半でした。
そこには、明確に「慈悲」の思想が確立していましたが、これが、中国人社会に
浸透して行く中で、北魏の果たした役割は、きわめて大きいものがあります。
この5世紀は、日本列島では、「倭の五王」の時代です。
それはまた、日本全土で部族同士が戦い、殺戮が繰り広げられる、甲冑時代でした。
そうしたことを考えながら、このドラマを見ると、私は涙が溢れて止まらなくなる。
明日は、京都のジャパネスク研究会で「額田王」をはなしますが、
縄文以来の「日本の霊性」が、仏教をどう受けとめたか、
これも、大いに関係します。 
PS: 昨日は、名古屋のシャーマンたちから、
 昨年の冬至から、今年の節分までに、伊勢神宮と熱田神宮で、
 天意が、《光の球》となって降ろされていることを教えていただきました。
 ありがとうございました。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。