「アメリカ経済を延命させれば、脅しは止む」

これは、わたしの推測です。
昨日の1日、中国と日本とで、今回の「半島危機」の本質を話し合ったはずです。
これは、表の政府間協議ではなく、裏にいる、国家当事者同士の話です。
そこで、 「手元に米ドルがある限り、できる限り、米国債を買ってやろう」と
なったのではないか?
中国北京政府は、大中華経済圏の中で、大きな支配地域をもつ政治体ですが、
ここは、全体の司令塔ではありません。大陸の統括団体です。
ほかに、台湾、シンガポール、在米華僑などがいます。
この前の戦争では最後はこうした「大中華」がアメリカと組んで、日本軍の進軍を
止めました。
そして、明治にできた「神国日本」は無条件降伏し、アラヒトカミが人間になった後、
全ての軍事力を放棄し、私達は、国土も国民も、アメリカ合衆国に取り込まれました。
その実質は「特別行政自治区」です。
ただ、天皇が、戦後の日本国民統治のために温存され、しかも、そこに、アメリカから、
理想を先取りした「平和憲法」が与えられたため、私達は、民族のアイデンティティーが
そのまま存続しながら、 国家は平和国家になったと信じ込んでいます。
国家の本質は、いつの時代でも、暴力です。
日本にある自衛隊は、アメリカの中にあるその「自治区」を、アメリカ軍が護る代わりに、
自分で護らせるための軍隊です。
自治区の保護軍が、対外的に、独自判断で、軍事活動ができないのは、当然です。
この視点で見れば、日中間の領海問題も、実は、米中の領海問題が、ことの本質で、
日本政府はあくまでも、アメリカから自治区認定された領域の代表者でしかありません。
ここを、突破するのは、本当に大変です。
純然たる自治区内問題にすぎない、独立行政法人・公務員・議員の、権限・給与・定数すら、
まともに変えることができない政治家に、とても変えることができるしろものではない。
次元が違いすぎます。
今回の米韓軍事演習は、アメリカにとって、北朝鮮を挑発する一方、中国の海軍力を
抑止するのが狙いです。
中国は、北朝鮮には、「絶対に応戦するな、挑発に乗るな」といっていたはずです。 
なんで、アメリカは、こんなに戦争をしたがるのか?
その狙いは何か? 静める方法はあるか?
  経済が大変。 資金がない。 
ならば、たとえ、ジャンクであっても、米国債を買うしかない。
安全保障代。 みかじめ代。 厄介ごとのお引取り代。
国際政治の観点からNY市場に、稼いだ外貨を入れるしかないのなら、
そこに、中国企業もどんどん上場させればいい。
どうやらアメリカは、日本に続いて、中国にも、稼いだ外貨を、脅しで、
米国債に向わせるロジックを確立したようです。
昨夜のNY市場での株価の上昇、84円台に戻った為替のドル高をみて、
こうしたストーリーが浮かびました。
これで、大中華経済圏と、ドル経済圏 は、当分は離れない。
80円割れの時期は、来年3月より先に、ぐぐっと延びたと考えます。
日本企業は、グローバル化対応の時間に、すこし余裕をもてたことになります。
さらに、これは私の一方的な、何の根拠もない、思い込みによる印象ですので、
無視してくださっていいのですが、テレビで見る、北朝鮮の三代目の金正恩さん、
どこか、北朝鮮で成人した姿を映した横田めぐみさんの写真に似ている気がします。
彼女の娘とされた女性は、今、どうなっているのでしょう。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。