漁船なのか、スパイ船なのか?ビデオを見れば分かる。

漁船の船長を英雄扱いした中国。
この人物が、尖閣諸島で一体何をしていたのか?
それを、明らかにするのは、海上保安庁が撮影したとされるビデオ。
さあ、ここにどんなことが映っているのでしょうか?
 いまだに、日本政府は公表しない。
その船長を釈放したにもかかわらず、
逆に、中国側は、謝罪と賠償の要求です。
 これは、きっと、一つのメッセージでしょう。
隠された本音は、「頼むから、公開しないでくれ」 でしょう。
日本は、この船を、外交的には、あくまでも「漁船」として処理しました。
もし、海底石油探査などの行為の証拠があるのなら、これを、どう外交交渉に使うのか、
ここからが本番となるのですが、今の民主党に、その度胸と知恵があるのかどうか。
しかし、いまだに、フジタ工業の社員は、釈放されていません。
経済界は、9月期の決算、そして、今後の中国での生産計画を立てているときですが、
これが、大混乱しています。
日本からの中国向けの輸出品は、貨物船に乗せたまま中国の港に下ろせない
状態が続いています。
レア・アースが止まっているのは、当然ですが。
各企業は、今後、中国をどうするのか、急遽、方針を練り直す状態になっています。
そして、中国大使になった丹羽さん。初めての民間人で、商社の出身。
この人は、伊藤忠の中でも、国交回復以来の中国ビジネスを体験した中国プロパーの
人間ではありません。21世紀に入ってからの、中国の経済発展に乗っかった人です。
中国にある陰惨で凶暴な面をまったく経験することなく、経済発展した美味しいところを、
上手にいただこうとして、今回の事態に会いました。
中国政府からの時間をかまわぬ、度重なる呼び出し。
日本の外務省からの事実確認要請に対しても、本人には個人的なパイプが細い。
その中で、ひっきりなしに入る、日本企業からの、「何とかしてくれ」の悲鳴。
本人は、「とんだとばっちりだ」と、考えておられることでしょうが、
事態は、決して、休ませてはくれません。
まあ、ホンモノの「人物」にしか、なにも解決できなくなりました。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。