尖閣諸島で、本当にサカナが取れたのかな?

 この海域に、中国漁船が多く出没するようになったのは、2004年以後です。
中国の沿岸が、どんどん汚染され、より新鮮な魚を求めて沖合いに出たのはわかりますが、
尖閣諸島周辺は、はたして、サカナが豊富な、良好な漁場なのでしょうか?
いまだに、海上保安庁の撮影ビデオが公開されていないので、衝突した、その現場の
様子については、日本政府側の報道のみに頼るしかありません。
もし、伝えられるように、中国漁船のほうから、自ら進んで突っ込んできて衝突したとしたら、
それは、本来なら、明らかに自殺行為です。それを承知で体当たりを敢行したしたのなら、
間違いなく、その漁船は通常のものではなく、特殊な補強があるはずです。 場合によっては、
軍事用船舶の改造版だった可能性もあります。この点、もっと、詳細を知りたいものです。
 この5年間、中国は、国境周辺に、人民元経済圏を浸透させてきました。さらに、陸続きの
周辺国にあたる、ロシアの極東、モンゴル、ラオスなどには、中国本土から中国農民が来て、
そこで農作物を栽培する「入植者」がいました。 当初は、一時的な滞在のはずか、いつのま
にか、定住し、そこに中国人集落をつくり、揉め事が絶えません。
もし、こうしたことを、共産党の北京政府が、国家として単に黙認するだけでなく、承知して、
あるいは、計画的に、農民たちにやらせていたとしたら、これは、大いに、問題です。
そして、それと同じ感覚で、領海についても、既成事実を作り上げるために、まず、福建省の
漁民に、尖閣列島周辺で、サカナか取れる取れないにかかわらず、船を出しておけ、と、
船長に指示をだしていたとしたら、 これは、大変です。
もしそうなら、その船は、万が一に備えて、通常の船ではなく、補強されたものとなります。
また、その漁場にいることが国家からの使命となっているならば、それが拿捕されるときには、
感情的にムキになって突撃してくるという動機も、頷けます。
それにしても、この4年間、あまりに多い、この海域での中国漁船の出没に対し、今年に
なって、初めて、海上保安庁が、本格的に取り締まりに乗り出しました。
中国の周辺では、これまで、いろいろ問題が起きていたのに、日本だけは、これまで、
何もしてこなかったのです。
日本の26倍という広大な領土をもつ中国にとって、尖閣列島という「島」ひとつのことですが、
実は、中国の外交姿勢、国家戦略に関わる大問題です。
中国は、いまだに、まともな司法が、存在しない国。 政府批判はまったく許されていません。
私たちの日本でも、検察による「はめ込み」が発覚したばかりですが、
国家権力と、どう付き合うのか、これは、日本・中国に限らず、個人の最大の課題です。
民主主義は、その国家権力について、誰もが統治者側になれる制度です。
今の、中国には、それはない。
中国国内で、本件が、これから、どう広がっていくのか?  
この先に、東アジア経済圏が出来上がるのでしょう。
日本では、少なくとも、あぶくゼニをもった、行儀の悪いお客さまを、
国家・自治体を挙げてありがたがる風潮は、 なくなりますね。
これはいいことです。 
企業や観光客の誘致を必要としないで、 自分の住む地域を、平和に発展させる。
私たちが目指すのは、こっちの方向です。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。