終戦(敗戦)記念日。世界経済の体制維持にここまでやるのか。

 こんにちは。 今日は8月15日です。
65年前、昭和天皇の玉音放送があった終戦の日です。
この日は、国際金融では、その26年後(1971年)に、戦後のブレトンウッズ体制で、基軸通貨と
なっていた米ドルの金本位(1オンス35ドル)を外した、ニクソンショックが宣言された日でした。
2010年の今日も、何か、大きなショックがあるのでしょうか?
今年に入り、アメリカとイスラエルのネオコンが仕掛けた画策が裏目に出て、
一方で、オバマは、核兵器廃絶を、国家の目標として掲げました。
しかし、まだまだ、東アジアでの帰趨がはっきりしていません。
それは、日本の政界が、どっちに向うか、まだ、分からないためでしょう。
特に、この三月の韓国哨戒艦の爆発沈没問題は、今後も尾を引きます。
これを、なんとか、口車をあわせ、これまでの体制維持に使いたいのが、戦後体制での、
既得権益者たちです。
しかし、今回違うのは、今、世界経済の牽引車となった中国の立場です。2001年の「911」
では、中国もブッシュの口車に乗りましたが、今回は、別でしょう。
では、日本はどうか?  特にメディア?
相変わらず、完全にアメリカよりのままで、朝日新聞も、その中に含まれるようです。
以下のアメリカのゲーツの見方をそのまま報道をしています。
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 【ワシントン=村山祐介】 ゲーツ米国防長官は12日、韓国哨戒艦沈没事件について、
北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の三男ジョンウン氏が権力継承のため、
「北朝鮮軍の(階級を示す)袖章が必要だったのでは、とひそかに疑っている」との見方を示した。
 サンフランシスコで講演したゲーツ氏は、北朝鮮で「権力移行のプロセスが始まっている
ように見える」と指摘し、「挑発的行動が沈没事件だけで終わらないことを非常に懸念している」
と強調した。
 さらに、ミャンマー(ビルマ)とイラン、イスラム教シーア派組織ヒズボラ、イスラム組織
ハマスを挙げ、「北朝鮮が世界中にミサイルや武器を密輸しようとし続けているのが現実だ」と
も述べた。
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北朝鮮を、《冷戦後のアメリカ覇権による世界秩序を壊す国家》と位置づけること。
これが、ソ連崩壊後に、引き続き日本を支配するために打たれた、一貫した戦略でした。
90年代以降の日本の防衛大綱は、この中にありました。
また、中国は、1989年の天安門事件後の「四面楚歌」から抜け出るために、北朝鮮を後回し
にして、強引な経済発展を目指し、アメリカと妥協し、「911」以後の大発展となりました。
いままた、アメリカは、この北朝鮮を、ミャンマーやイスラム過激派と強引に結び付けようと
しています。
これは、誰に向けた戦略でしょうか?
ずばり、日本、です。 
 地政学的に見て、日本にとって、ユーラシア大陸への足場として、そして、
中華帝国の拡大を押さえる意味で、北朝鮮は、最も重要です。
 かつての高句麗は、現在の中国の東北三省(満州)を領土とし、倭国と連携することで、
隋の煬帝や、唐の李世民の大軍を、何度も、跳ね返していました。
 
 日本が、独自の軍事力を持ち、日本だけの国家戦略で、その日本の軍事力を行使すること
をできなくしたのが戦後世界です。 その出発が、65年前の今日でした。
 この状況を変えることは、アメリカ、中国、ロシア、イギリス、韓国、なにより、現在の
世界経済のダイナモの司令塔である、シンガポール(華僑)が嫌います。 
もし、日本が、本気になってこの状況を変えようとすれば、これは、国際政治で多方面、多次元
から大きな抵抗が起こり、日本人にとっては、経済のみならず、物的、人的、さらに(自由の
束縛という)精神面での犠牲が多いものとなりますが、 そんな覚悟、あるわけないでしょう。
 グローバル化による現在の不況だけ(…こんなのは、日本国家の経営資源の国内での運営方法
が時代遅れにしたままなのが原因)でも、ワアワア騒ぎ、沖縄のもつ軍事的負担の肩代わりでは、
完全に拒否するのが、普通の日本国民です。 それが、米中の市場を失って雇用がさらに悪化し、
より大きな負担や犠牲を国民に強いることになる選択は、現実的にありえません。
 それよりも、ネオコンを生み出した背景の原因を、探りましょう。
これは、戦後のイスラエル国家の存続を最高目的にする「ジオニスト」の存在です。
こことの対話がもっとも重要です。
今、戦後体制(による利権)維持の「悪足掻き」に対し、新しい動きも始まったようです。
私はまだ、詳しくは把握していないのですが、戦後世界で理想を掲げてスタートした、
世界連邦と紅十字会 が鍵となっている、と複数の知人から聞きました。
どちらにしても、命の大切さと、真実のヒビキこそが、 全人類の共通の価値です。
そうであるなら、まず、自分がその価値の体現者として生きること。
これしかありません。

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この記事を書いた人

新井信介

1957年長野県中野市生まれ。東京外国語大学(中国語専攻)から住友商事を経て独立。中国の改革開放に立ち会い、独立後は西欧世界にもネットワークを構築。地球史の視野で、国家・宗教・マネーの意味と構造を探り、個人の可能性(想像性・創造性)と、普遍的文化価値を探求している。そのために、『皆神塾』を主宰し、会員制の『瓊音(ヌナト)倶楽部』も立ち上げて、研鑽を深めています。